Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『たまねぎ』

『たまねぎ』 たまねぎの皮と少し青い部分を取った 包丁で一センチぐらいの感覚で切る 泣いてしまうだろうと思ったけど 涙はすぐに出てこなくて どちらかというと目が痛い たまねぎを切ると泣いてしまうと無意識に思っていたのかも 沁みるような痛さがあって…

『ブラック・スキャンダル』

ジョニー・デップがFBI史上最高の懸賞金をかけられた実在の凶悪犯ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーを演じたクライムドラマ。1970年代、サウス・ボストン。FBI捜査官コナリーはアイルランド系マフィアのボスであるホワイティに、共通の敵であるイタリア…

『虹』

ブクブク、ブクブクと はるか下から浮かび上がっている気泡 泳いでいるのは七色の鱗を持つ古代魚 鰓で呼吸をしている その口にくわえられたあなたはなぜか息ができている そのままもっともっと下に連れて行って欲しいと 泣く、泣いているけどその涙は混ざっ…

『紫煙』

坐・高円寺で談笑の弟子SP!を。元弟子な笑笑さんって狩野英孝さんみたいはいじられキャラになればいいのかも、と。吉笑さんの落語はレイヤーがいくつもあって、すげえ面白かった。 開口一番は三番弟子、笑笑さんが三番弟子だったけど廃業したから本当は四番…

『嫉妬』

『死んでいない者』『異郷の友人』 まだ読んでないけど、同世代に嫉妬しながら生きています。 『嫉妬』 向こうからは見えていない、こちらからだけ見えている 見える、見えない、その境界の先にあるもの 届かないから眩しくてムカついて 声に出してノーって…

『ビューティー・インサイド』

眠りから覚めると外見が変わってしまう主人公の恋愛を描いた韓国製ファンタジックラブストーリー。男性、女性、老人、子ども、外国人など、目が覚めるたびに外見が変わるため、人に会う仕事ができないウジンは、インターネットを生かして家具デザイナーとし…

『喋りたい人』vol.01

『喋りたい人』vol.01行ってきました。西野さんに角田さんに談慶師匠とお世話になっている方々ばかりでやっぱり楽しかった。 西野さんがMCなんだろうけど、一番芸人さんではない角田さんが進行されているという、談慶師匠は家元の談志師匠の側で見られていた…

『哀優』

哀しくて優しい小説が書きたい 矛盾してるような、でも近しいものが 同居するような肌触りみたいなもの いつかそういうものに なればいい 面白くて楽しい小説は きっと無理だろうから 哀しみの果てになにがあるかなんて 知らないって歌ってたけど 哀しみの果…

『BACON ICE CREAM』

毎月やっている読書会が延期になったので渋谷まで出かけてPARCOミュージアムで今日から始まった奥山由之写真展『BACON ICE CREAM』を観てきた。 舞城王太郎さんの『淵の王』装丁写真だとか最近だと『トリッパー』の表紙を見て奥山さんっぽいなと思ったらそう…

『誰といた?』

あの時誰といたのか、ということがいつしか思い出になる 次第に薄れていく景色の中で ぼんやりと浮かぶもの 漂う香りで思い出す後ろ姿 君のうなじのライン 転がっていった空き缶の音 これ見よがしに通り過ぎた車のヘッドライト 汚いのれんの店から流れてくる…

『まどろむ』

前に兎丸さんが谷崎潤一郎『春琴抄』をモチーフにした撮影のモデルしたんですよって言ってた雑誌『プロフェッショナルトーキョー』、Amazonで頼んでたのが来た。ほぼ兎丸愛美な一冊。ヌードはないけど色気があるし、やはり視線が素敵でした。 『まどろむ』 …

『TRANSLATOR』

昨日行った代官山ヒルズテラスの柿本ケンサク『TRANSLATOR』展。 写真OKやった。 柿本ケンサクさんはwikiで見ると中野裕之さんに師事されていたらしい。専門出てすぐの頃に中野さんに勝手に書いたシナリオを送ってしまった。中野さんは優しくてお返事をいた…

『ないで』

The Mirraz / シスター 泣いてないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないでないで…

『居場所』

物語とは「居場所」を巡るお話だ。 どこにいても誰といても いや、どこにいて誰といるかが大事なことだ 逃げ出したくなる環境から逃げて、逃げて、逃げて たどり着いた場所で新しい関係性ができる だが、そこが大切な心地いいものになったとしても それは移…

『浮かんでる』

アパートの壁をコンコンと叩く 薄い壁の向こう 空洞みたいな音がする コンコンと叩き続けると違う音がする 何かがある 空洞ではなくコンクリートかなにかで塞がれている 鈍い音の反響があってその感触に コンクリートみたいなもので隠されているのは白骨死体…

『春夏秋冬』

春と修羅 夏と蓮華 秋と龍神 冬と羅刹

『ゴースト』

小学生の低学年の頃は子供だけで学区内を出て遊びにいくのはダメだった。 でも何人かの友だちで自転車でその境界線を越えて遊びに行くのはドキドキした。 見つかったら怒られるけど未知の世界と言うか広がっている世界に足を踏み入れる事の興奮の方が増して…

『いつくしみ』

プラネッツ忘年会で佐渡島さんのお話も聞いていたが、去年の夏からキンコン西野さんの言われていることなどを聞いていたり読んだりしていたので本を読みながらやはりあの忘年会のトークに出ていたカタガタハ共通認識や未来について考えているが近しいのだな…

『三日月』

風が通る、いやその空間を通りゆく僕がいる 体温が下がっていく、だから皮膚感覚がマヒしていく 指先に血が通ってないような、ただの肉 重さすらも遠くにあるような 意識と身体が乖離していく感覚という感覚 ああ、冷たい風が頬を撫でていく死神の吐息 車の…

『たより』

『たより』 この寒さがゆるやかに去り、 眩しい季節のあとに また同じような寒さが舞い戻る時に なんにも現状が進展してなかったら、と思うと怖すぎる。 だからこの感覚や感情だけがたよりだ。 METAFIVE - Don’t Move -Studio Live Version-

『ピンクとグレー』

仕事終わりに『ピンクとグレー』をば。お客さん八割は女子やね。 うちの専門出身で有名なのは堤幸彦監督と行定勲監督。映画とドラマのセカチュー、行定さんの新作『ピンクとグレー』は『イニシエーションラブ』を思い浮かべたよね。 行定さんじゃねえだろ、…

ZEDD

Shing02の新しいアルバムのカッコよさ、最初に知ったのはサムライチャンプルーだったけどアルバム出ると聴いてる。 ZEDD始まり。普段観に行くライブにはいないタイプのお姉ちゃんたちばっかり。テラスハウスをいつも見てそうな人たち。後ろの方でどんな感じ…

『知らない、ふたり』

監督・脚本/今泉力哉 出演/レン(キム・レオン)、青柳文子(小風秋子)、韓英恵(ハン・ソナ)、ミンヒョン(ナム・サンス)、JR(ユ・ジウ)、芹澤興人(荒川巳喜男)、木南晴夏(幸田加奈子)ほか 「サッドティー」「鬼灯さん家のアネキ」などを手がけ…

『表情』

『文藝』連載の古川さんの掌編『糸糸』の一篇『糸とライオン』読んだ。元旦に『ウインターバケーションEP』をやったので神田川沿いの風景といた猫の写真を古川さんに新年のご挨拶と共にメールしたら、最近「町の猫」について考えてたんだよと返信がきたのを…

『波』

2016年初のニコラへ。パティシエの高楠夫妻が三月から千葉で独立してお店を始められるので曽根夫妻のお二人になった。今日はお店のショップカードとかネットのデザインをされている方がヘルプに入っていた。 いつも食べていたシュークリームはもうなくな…

『表現方法』

『ダ・ヴィンチ』が落語特集なんで買ってみた。いやあ、風が吹いてる感じがするなあ。 というか確実に大きな波は来ている。年末の『赤めだか』もそうだけどこういう時にいかに流れに乗るか乗れないかは十年、二十年後に圧倒的な差とか出そう。 そんな日に今…

『友だちのパパが好き』

監督・脚本/山内ケンジ 出演/吹越満(箱崎恭介)、岸井ゆきの(箱崎妙子)、安藤輪子(吉川マヤ)、石橋けい(箱崎ミドリ)、平岩紙(生島ハヅキ)、宮崎吐夢(川端惣一)、金子岳憲(田所睦夫)ほか 親友が自分の父親を好きになったことから巻き起こる恋…

『神様なんかくそくらえ』『ソークト・イン・ブリーチ』

新年一発目の劇場で観る映画はシネカリテで『神様なんかくそくらえ』を。ホームレスでドラッグ中毒な連中の話。 あらすじでこのMVみたいだなと思ったらまあこの雰囲気だった。主人公の女の子が元ももクロの早見あかりぽかった。 うん、面白くはなかった。 Th…

『呼吸』

空気が冷たいから肺を意識する。 吸って吐いて吸って吐いて。 幾度となく繰り返している呼吸は、いつ覚えたのか。 もう備わっていた事は本能か。 知らない間に生まれていた。それは本能か。 呼吸する事は誰にも教わらなかったし、気づいたら居た。 もう存在…

『誰もいない』

あらゆるものの角度、 過ぎ去っていく面影、 世界は平等ではないと言い切った君の横顔、 いくつかの事柄が複雑に噛み合った結果、 そこには僕しかいないのに、僕以外のすべてがあるような錯覚、 いや、確かにあるのだ。 この今の時間と同様に存在している過…