Spiral Fiction Note’s diary

ライター&Webサイト編集スタッフ。「水道橋博士のメルマ旬報」で「碇のむきだし」、「BOOKSTAND」で「月刊予告編妄想かわら版」、「PLANETS」で「ユートピアの終焉ーーあだち充と戦後日本の青春」を連載中です。

『ピクセル』『ヴィンセントが教えてくれたこと』


監督/クリス・コロンバス
キャスト/アダム・サンド(ラーサム・ブレナー)、ケビン・ジェームズ(ウィル・クーパー)、ミシェル・モナハン(ヴァイオレット・ヴァン・パッテン中佐)、ピーター・ディンク(レイジエディ・プラント)、ジョシュ・ギャッド(ラドロー・レイモンソフ)、ブライアン・コックス(ポーター大将)、ダン・エイクロイド(1982年世界大会MC)、アシュリー・ベンソン(レディ・リサ)、デニス・アキヤマ(岩谷教授)ほか








人気ゲームのキャラクターに変身して侵略してきた宇宙人に対し、地球の危機を救うためゲームオタクたちが立ち上がる姿を描いた異色のディザスターパニック映画。監督は「ハリー・ポッター」シリーズのクリス・コロンバスパックマンドンキーコングギャラガスペースインベーダーなど、日本生まれのゲームキャラクターも多数登場する。30数年前、宇宙人との交流を夢見てNASAが宇宙に向けて発信した映像の中には、当時大流行していたゲームの映像が含まれていた。ところが、その映像を受信した宇宙人が、友好のメッセージではなく挑戦状だと勘違い。地球が発信したゲームのキャラクターに扮して、現代の地球を侵略してくる。触れたものを全てピクセル化してしまう能力をもった宇宙人にアメリカ軍も歯が立たず、人類は危機に陥るが、ゲームオタクたちが宇宙人の弱点を見抜く。(映画.comより)



 予告で観て気になっていた作品。正直ピクセルというワンアイデアだけで最後まで突っ走るんだろうなと思っていたが、まあそういう作品だしツッコミどころもたくさんあるのだがこの手の作品は笑いながら「なんでだよw」みたいな気持ちで観ながらハッピーエンドだろうなと楽しむ作品だと思う。
 難しいことも特にないし、設定もなぜ異星人が82年の頃に流行ったゲームセンターのアーケードゲームを模倣してるのかは説明はされている。あとは80年代のアーケードゲームがこの3Dの次元に現れたら? しかも宇宙人みたいな侵略者としてという設定をワクワクして観るのに限る。
 たぶん、3Dで観たのもあって楽しかった。映画館でできれば 3D上映で爆音で楽しむ方が雰囲気は味わえる作品だとは思う。パックマンとNYで戦うシーンは日本だと撮影できそうにねえなって思った。撮影に協力的な場所じゃないと難しいんだろうな、べつにあれがNYで実際に撮られてなくても。




監督/セオドア・メルフィ
キャスト・ビル・マーレイ(ヴィンセント)、メリッサ・マッカーシー(マギー)、ナオミ・ワッツ(ダカ)、クリス・オダウド(ブラザー・ジェラティ)、テレンス・ハワード(ズッコ)、ジェイデン・リーベラー(オリバー)ほか






ビル・マーレイ扮する破天荒なダメオヤジが、12歳の少年との交流を通して生きる力を取り戻していく姿を描いたハートフルコメディ。アルコールとギャンブルを愛する、嫌われ者の偏屈親父ヴィンセントは、隣に引っ越してきたシングルマザーのマギーから、彼女の仕事中に12歳の息子オリバーの面倒を見るよう頼まれてしまう。嫌々ながらも引き受けたヴィンセントは、行きつけのバーや競馬場にオリバーを連れて行き、バーでの注文方法からいじめっ子の鼻のへし折り方まで、ろくでもないことばかりを彼に教え込んでいく。オリバーはそんなヴィンセントと反発しあいながらも、一緒に過ごすうちに彼の隠された優しさや心の傷に気づいていく。マーレイは本作でゴールデングローブ賞主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)にノミネート。オリバーの母親役に「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のメリッサ・マッカーシー。「21グラム」のナオミ・ワッツが妊婦のストリッパー役で出演。(映画.comより)


 たしか『UOMO』の菊地成孔さんの連載でこの『ヴィンセントが教えてくれたこと』を取り上げていて気になっていた作品。『UOMO』の白黒の連載ページではスタイリストの伊賀大介さんと菊地成孔さんのコーナーが隣同士で僕は毎月楽しみにしている。菊地さんが『バードマン』について書かれていなかったら僕は『バードマン』に興味を惹かれなかったと思う。僕にとって今年想い入れのある好きな映画と言われたら『バードマン』と園さんの『ラブ&ピース』になる。
 ビル・マーレイ扮するヴィンセントはクソジジイだw 隣に越してきた少年のベビーシッター代わりのようなことをするがやがて競馬場やバーに連れて行ったり転校して早々にいじめのようなものにあってしまう彼に一発必殺技を教える。オリヴァーはそうやって他人のことを嫌っている、他人からも嫌われているヴィンセントが心を許す数少ない人間になっていく。彼はヴィンセントという父ではないが年齢的には祖父だが、ヴィンセントと過ごすことで社会というものや世界というものにどういう風に対して接するか向かい合うかを体験を持って知るようになる。最初はビクビクしていたオリヴァーの顔もやがて自信が出てくる。それは彼が世界を受け入れていけるようになるからだ。そこにはヴィンセントがいたということが大きい。『グラン・トリノ』は現在のアメリカという移民社会を描いていたが、だから彼が移民の少年に彼のご自慢の車を引き渡すというメタファーがあるが、今作はそこまで社会性はない。だからこそ気負わずに観れるという部分もあると思う。ビル・マーレイさすがというかやっぱりあの顔がズルい、顔だけでなにかを物語ってしまう。それだけで役者は画になるのだ。