Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『THE PIER』

 朝起きてから自転車で渋谷に行って打ち合わせというかある人とお茶をする予定になっていた。ぶっちゃけお茶を奢っていただいていろいろお話をした。僕なんかで参考になったのか謎というか大丈夫だったのかわからないのだけど縁とか繋がりがやっぱりあるなと思った。




 そのお茶をする前に渋谷のTSUTAYAくるりのニューアルバム『THE PIER』を開店して早々の時間に買った。レジのお姉さんに着ていたザゼンの落語家Tシャツ見られてわたしも持ってますと言われたクラスタでした。世界は見えるところまでしかない。お茶終わってお昼前で渋谷に用事あったけどそれまで時間もあるので一旦家に帰ってアルバムをiTunesに読み込んだりして再び渋谷シティ〜。



音楽は歴史であり、言語である。だからこそ、十二分な形でそれを楽しむためには少しばかりの修練が必要であり、異なる文化に育った者同士の間ではその努力なしに望むべき形では伝わらない。ぼくはプレスリーが好き。片岡義男が涼しい顔でそう言ってのける時、彼自身がかつて言語と文化という高い壁を乗り越えるために必要とした自らの屈託をポケットの奥にしっかり隠しているのを忘れてはならない。



今この瞬間に音楽が奏でられた時、すべからくそれは何かしら過去の反響である。音楽とは記憶との対話である。それゆえ、彼らの音楽には、彼らの住む世界の歴史、文化、自然、暮らしのさまざまな記憶が刻み込まれ、互いに反響していた。失われた記憶、失われつつある記憶との対話。郷愁。そんな風に言い換えてもいいかもしれない。


くるり『THE PIER』のライナーノーツ裏表ぎっしりでタナソー(田中宗一郎さん)すげえわ! これ読み応えありすぎだし実際に音聴いたらやっぱり思うよね、すごいぞ!くるりって。このアルバムは素晴らしいわ。今日ずっと聴いてた。



 先ほど買い物をしたTSUTAYAのお隣の大盛堂書店さんに。『恋愛小説』文庫をいちおしフェアしているのだけど著者の揶月美智子さんがサイン入れにいらっしゃると山本さんに教えていただいていたのでご挨拶をしにきたのです。休みだったしタイミングいいよね。





 『恋愛小説』文庫が発売になってサイン入れをしに来た椰月美智子さんと山本さん。大盛堂さんでの『恋愛小説』文庫フェアでにフリペ書かせてもらってます。よろしくです。



 僕も一緒に椰月さんと撮っていただきました。美人さんでモテてきただろうなと思いました。声も『ガミガミ女とスーダラ男』読んでいたせいかもっとガラガラななんか酒やけしてそうなイメージが勝手にあったけど可愛い声の感じでふんわりした雰囲気の方でした。




 あと以前に大盛堂さんでやらしていただいた僕の選書フェアで選んだでいたレイモンド・カーヴァーは椰月さんも好きらしくてカーヴァー意識した短編集あるよと言われたので大盛堂さんで買いました。春樹はあんまりだけどカーヴァーは好きなのです。
 カーヴァー好きで意識した短編集書いてるよと言われたやつのひとつがこの『みきわめ検定』だった。


 立川談慶師匠の『この一冊で仕事術が面白いほど身につく落語力』刊行イベントが八重洲ブックセンターが夜の7時からあったのだけど八重洲に来る前は渋谷から新宿三丁目のバルト9で二日ぶり二度目な『ガーディアンズオブギャラクシー』観に行ってました。
 二回目だから内容知ってるんだけど冒頭の「オーブ」持ち出す前での流れとかやっぱり最高ですね、日曜日は渋谷で最終回で観たんだけどたぶん外人さんが多くてけっこう笑っていたんだけど今日の夕方の回はそこまで笑いはなかったかなあ。
 宇宙船というか主人公のピーターの船であんたの船不潔ねって言われる後にブラックライトで照らしたらキレイだぜみたいな台詞あるんだけどあれって精液がブラックライトに反応するから光るみたいなそういう意味の返しだったらしいけど誰もクスリとしてなかった。こういう楽しい映画はノリがあるから外国の人が客席にいたほうが楽しさは増すんだよね。早くリターンしてきてくれ、第二弾観たいよ〜。



 八重洲ブックセンター本店には初めて来た。すげえデカい。大盛堂&ブックス・ルーエ&八重洲ブックセンターの三店合同フェアで文春の目崎さんと新潮の金さんの選書フェアしていて八重洲の内田さんにご挨拶しようと思ったら今日はお休みだったみたい。
 談慶師匠とは今年の一月の『水道橋博士のメルマ旬報』フェスで久しぶりにお会いしました。僕が十二、三年前に映画学校に通っている時のシナリオの授業で談慶さんになる前の立川ワコールを名乗られていた時に教室で落語を見させていただいたのが最初でした。その時のシナリオの我妻先生が「お前はとりあえずレイモンド・カーヴァー読め、『出かけるって女たちに言ってくるよ』は見事だから」と言われて僕はレイモンド・カーヴァーを読み始めたから今日はそういう流れの中にあった繋がっている延長の先の一日というか出会いの日だったなあと思った。



 立川談慶師匠のイベント終わりに『この一冊で仕事術が面白いほど身につく落語力』にサインしていただいて記念に写真も撮っていただいた。落語を見させていただくのは十二、三年ぶりでした。今日の演目は「禁酒番屋」でお酒に関する落語だったけど面白かった。落語って人のダメな部分とかの肯定でもあるし落語家さんの言葉をいかに受け手である観客がイメージできるかっていう共同作業だからさっきのタナソーさんの音楽について書かれた文章と呼応するところがあると思う。
 今年は立川一門の方と縁がありますね。立川談笑師匠のお弟子さんである立川吉笑さんが『水道橋博士のメルマ旬報』連載陣になって二度ほど勉強会観に行かせてもらったり、今日着ていたザゼンの落語家Tシャツはザゼン立川志らく師匠の対バンの時に買ったやつだったりとかはします。


 今日はなんだかよい一日でした。会って話ができるってすごいことだろうけど縁とかがうまく繋がっているなと実感する一日でもありましたね。僕もいろんな人を繋げていけるようになればいいんだけどね。

THE PIER (通常盤)

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ガミガミ女とスーダラ男 (講談社文庫)

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みきわめ検定 (講談社文庫)

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大事なことはすべて立川談志に教わった

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