Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『FRANK フランク』

 なんか映画を観たいなと思って15時に待ち合わせまでで観れるやつで渋谷辺りでしてるのはと検索していたらかぶりものをしている『FRANK フランク』がヒューマントラストでやっていてそういえばちょっと気になってたしとサイトを見たらこの間シネマライズで観た『アバウト・タイム』の主役のドーナル・グリーソンも出ているみたいなのでこれにしよと思って渋谷へ。



監督/レニー・アブラハムソン
出演/マイケル・ファスベンダー(フランク)、ドーナル・グリーソン(ジョン)、マギー・ギレンホール(クララ)、スクート・マクネイリー(ドン)、カーラ・アザール(ナナ)、フランソワ・シビル(バラク)ほか





イギリスでカルト的人気を誇った音楽コメディアン、フランク・サイドボトムをモデルに、マイケル・ファスベンダーが終始被り物を脱がない奇妙な男を演じたコメディドラマ。ひょんなことからあるバンドに加入することになった青年ジョン。バンドのリーダーのフランクは、四六時中、奇妙な被り物をしている謎めいた男だった。バンドメンバーはそんなフランクに信頼と尊敬の念を寄せており、ジョンもまた、破天荒な魅力をもつフランクに次第にひかれていく。そんなある日、バンドの映像がインターネットで話題を呼び、アメリカの大型人気フェスに招かれることになるが、そのことをきっかけにフランクの調子がおかしくなり、バンドは解散の危機に。ジョンはフランクがなぜ被り物をしているのか、フランクの過去を探り始める。(映画.comより)





 かぶり物をしているマイケル・ファスベンダーの顔は最後まで見ることはできない。が、現実的に終止かぶり物をしている男と一緒に過ごすことになればそのことが気になって仕方ないだろう。ただ、バンドメンバーにひょんなことからなりレコーディングに参加したジョン以外のメンバーはその事をあまり気にしてないような感じで、急に入ってきたジョンに苛立ちを隠せない。
 ジョン以外は絆というかフランクの才能や彼と一緒にやっていけることに幸せを感じている。そういう意味ではフランクの才能のカルト的な集団だともいえる。ただ、ジョンは売れたいと思っている青年である。ゆえにレコーディング中の出来事をTwitterYouTubeなどに映像をアップしていた。これは内緒でやっていたのでそれを観て連絡があってイベントに出るまでに諸々ある。ただフランク自信も自分の音楽を多くの人に聴いてほしいと思っていたので一緒にアメリカに行くことになるが、そのことで彼自身が被り物をして守っていたものがゆるやかに崩壊していく。




 かぶりものを外さない男の話なんでコント的でもあるしコントは悲劇と紙一重のバランスで成り立ってる。なんだか感覚としていいようなわるいようなどちらにも行き来する映画だなあ。
 終わり方はまあ妥当というかそういう終わり方になるよなって感じでもある。無情とまでは言わないけど才能がある(ということに見えるフランク)といろんなものを望むジョンとの狭間にあるものはまったく違って、儚い感じがする。コメディっぽい感じはあるんだけどわりと笑えないというのはあったなあ。ずっとレコーディングしてて小ネタ挟みまくってればコメディになりやすそうだけどわりとシリアスな部分があるから。



 終わってから時間をちょっと潰して大盛堂書店さんに行く。入り口で小説家の木爾チレンちゃんと待ち合わせして二階のフロアへ。
 チレンちゃんは打ち合わせで京都から東京に来ていらして二階フロアの山本さんにチレンちゃんを紹介というかね、僕もお会いするのに二度目なんだけどw
 で小説家の揶月美智子さんも新刊で出た文庫『かっこうの親 もずの子ども』にサイン入れしにいらっしゃるというのでお二人をご対面〜という感じで。

静電気と、未夜子の無意識。

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蝶々世界

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恋愛小説 (講談社文庫)

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かっこうの親 もずの子ども (実業之日本社文庫)

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