メルマ旬報の連載で土屋敏男(T部長)さんが書かれている「世界は今もう一つの極である「個人の思い込み=狂気」を強く求め始めているような気がしてならない。」ってのはあると思う。
ファストの反対側にある狂気≒狂喜≒凶器を持つ才能。しかし、ファストの世界の方が人を不幸にする狂っているシステムである。園子温監督だとかそういう才能がブレイクして多くの人に支持されているのはその才能だけではなく均一化から圧倒的に遠くにいる唯一の存在、それを狂気と呼ぶのなら呼べばいいと思うのだがそういうものに人が惹かれてしまうからではないか。
目を背けようとすればするほどに食い込んでくる圧倒的なもの、尋常ではない力がむきだしになって降り掛かってくる。それは恐れであり憧れでもある。
神を畏怖し崇めるようなものに似ているのか。そして眩しさに憧れて真似しようとすればイカロスのように翼は溶けて落下してしまうのが僕ら凡人だ。だけど、少しだけ考えを考えてみよう。落下しないようにする方法はないのか?
いや、あるはずだ。彼らが高く舞うように狂気で唯一の存在としているのをただ眺めているだけも充分いいだろう。だが、憧れてその高さや視線を持ちたいとしたら?
飛ばなければいい、同じやり方で。やり方はそれぞれでいい。ひたすら高い塔を建てて彼らと同じ視線や高さになるのも方法論だ。例えば、気球で飛んでみるとか飛行機でとか。同じでなくていいし同じにはなれない。戦い方はひとそれぞれにあるし誰かの成功例は成功例でしかなく参考になる程度だ。成功例を何個か知っておく方がいいかもしれない。臨機応変に柔軟にやっていくしかない。
『晴天の迷いクジラ』が六月に文庫で出るとツイートで見た。この作品は読んでもらいたい人がたくさんいるけどハードカバーだと手を出してくれないから文庫待ってたんだよねえ。僕の中では岡田惠和脚本『夢のカリフォルニア』みたいに見たり読んだりすることで肩の無理な力がふわっと抜ける作品だと思うので。
ヤバいときは逃げた方がいい。だけど逃げた分は後の人生で支払う時がやがて来るけどその時まで生きてたほうがいいよねっていうのが『夢のカリフォルニア』見てた時の受けた感触だった。ただ、逃げた奴の中でそのまま逃げ切る奴や逃げ切っちゃうやつもいるっていうのがこの世界っていう笑えないことも多々あるらしい。
スピリッツで連載の浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」二話を朝読んだ。今の浅野いにおは村上春樹と村上龍の要素を現在にアップデートできた稀有な作家なんではないかなあ。なんとなくね、『海の向こうで戦争が始まる』とかさ村上龍が書いてきたものとかそういうのを嫌な空気とか浅野さん今きちんと書いてるし。僕がなんとなく思っただけなので根拠はないが。
次号の『水道橋博士のメルマ旬報』から落語家の立川吉笑さんが執筆陣メンバーに入るようだ。水道橋博士さんと九龍ジョーさんとのツイートのやりとりで博士さんがもうエントリーしたからみたいな話になって次から書くみたい。吉笑さんには前に博士さんから言われていたみたいだけど、びっくりした。九龍さんは冠ラジオでもメルマフェスでもこれから来る人を紹介する時に立川吉笑さんに名前を出されてたしね。
博士さんと九龍さんの星座からまた星座が形成されていくのをリアルタイムで見ちゃった感じ。樋口さんの『愛される資格』の今週号のやつは「私が愛した高尾山」だったし、なんかそういう日だったのかな。しかし博士さん行動が早い。
大盛堂書店さんのツイートより
【2F売場にて5/31迄開催。ライター・碇本学による選書フェアPOPコメント?】「点と点を繋げていく想像力と行動力、星座とともに物語がある。」(水道橋博士『藝人春秋』文藝春秋)
+分析力もだなあと思ったり。
大盛堂書店さんで開催中の「碇本学による選書フェアPOP」の手書きコメント・樋口さんの『日本のセックス』のやつはこちらの歌詞から。
Blankey Jet City - ダンデライオン (TV出演2)
大盛堂書店(@taiseido)さんで開催中の「碇本学による選書フェアPOP」の手書きコメント・樋口さんの『甘い復讐』のやつはこちらの歌詞から。
THE YELLOW MONKEY「BURN」
樋口さんの小説の手書きPOPのやつは勝手に僕の中で浮かんだだけなんで樋口さんからするとなぜブランキー、イエモンな感じだと思うんだけど。まあ、誤読、誤変換されて受け手に届いて完結するじゃんってことにしてほしい。稀に著者の意図が(あれば)届くこともあるだろうけど。
アナのO-Crestライブはリクエストで過去の曲も聴けてよかった。この曲もね。七年ぐらい前か? PVにオダギリジョー&吉高由里子出てるよ〜で見てもらってアナの音楽に興味もってくれ!
ANA - WEST
でも、アナで一番好きな曲は『DRAMA』なんだけど。最後にやってくれてよかった。
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