Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『攻殻機動隊ARISE』


tohoシネマズ渋谷の朝イチの回。二十人もいないか十数人、レディースデイと言えども少なめ。
攻殻機動隊』のシリーズファンな感じはあまり感じない人ばっかりかな。僕はこのシリーズ観てないしタイトルぐらいしか知らなかったりする。今回はなんとなく。まあ、冲方さんがシリーズ構成&脚本とかsalyu×salyuが歌ってるとかそういう要素で観に行った側。



総監督/黄瀬和哉、監督/むらた雅彦、原作/士郎正宗、シリーズ構成&脚本/冲方丁
草薙素子坂本真綾)、荒巻大輔(塾一久)、バトー(松田健一郎)、トグサ(新垣樽助)、イシカワ(檀臣幸)等


押井守神山健治が手がけた劇場版やTVシリーズで人気を博した士郎正宗のSFコミック「攻殻機動隊」を新たにアニメ化。1話約50分の全4話で構成されるシリーズの第1話。これまでのシリーズで主人公の草薙素子が所属していた「公安9課(攻殻機動隊)」が創設される以前の物語で、素子と後に9課メンバーとなるバトーやトグサらとの出会いが描かれる。アニメーション制作はこれまで同様にプロダクションI.Gが担当。総監督にI.G作品の作画を支えてきたアニメーターの黄瀬和哉。シリーズ構成・脚本を「マルドゥック・スクランブル」「天地明察」の冲方丁が手がける。素子役の坂本真綾はじめメインキャストは一新。(映画.comより)





今までの作品観てないけど普通に楽しめた。へえ、前日譚的な物語だったのか。記憶とはなにかがデカいテーマなんだけどそういう意味で約1時間でうまくまとめられていると思うしシリーズ観てる人にはいろいろあるんだろうが僕は充分に面白かった。


冲方さんは『マルドゥック・スクランブル』を読んでいたぐらいだがSF世界の構築というか上手いんだろうなって、まあ今作の『攻殻機動隊』と相性がいいのか。
最後の方でなぞが解けて自身の記憶についての素子の件は全身がもはや生身の人間ではない彼女でも僕ら現実世界の人間も変わらない。記憶とは脆弱で曖昧だ。


真実とはそれを信じるから存在し、脳は記憶すらも自分の都合のいいように作り替えてしまう。だからひとつの出来事があってそれを体験し見たり聞いたりしても個人個人の記憶は違うし変わってくるし細部は異なっていく。


神は細部に宿るかもしれないが神はそれぞれに存在している。まあ、ここは八百万の神の国だからそんな事にも違和感を感じないで済むのだけどね。