Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『スプリング・ブレイカーズ』

水曜日/レディースデイな映画館。シネマライズに行ってハーモニー・コリン監督『スプリング・ブレイカーズ』を。前から予告観て観たかったのとすでに観た人からもオススメされていたので早く観ようと。



監督/ハーモニー・コリン
出演/セレーナ・ゴメス/フェイス、バネッサ・ハジェンズ/キャンディ、アシュリー・ベンソン/ブリット、レイチェル・コリン/コティ、ジェームズ・フランコ/エイリアン
解説/「ミスター・ロンリー」のハーモニー・コリン監督が、春休みに犯罪に手を染める女子大生4人組の過激な青春を描いたクライムドラマ。レストラン強盗で手に入れた資金でフロリダ旅行へ出かけた女子大生4人組は、旅先でドラッグやセックス漬けの毎日を楽しんでいたが、麻薬ディーラーの男エイリアンとの出会いをきっかけに裏社会へと足を踏み入れていく。「127時間」のジェームズ・フランコが麻薬ディーラー役を怪演。(映画.comより)




↑日本版だったら完全に窪塚洋介さんでしょうね。



↑経たねえ〜。
ハーモニー・コリンの前作『ミスター・ロンリー』もシネマライズで観たような気がするが前作はなんか期待はずれだった感だけが残っている。
彼は『Kids』『ガンモ』という作品で十代で脚本家としてデビューし脚光を浴びた人でクロエ・セヴィニーの元カレ。九十年代ミニシアター系の人という印象しかない。



ビキニにおっぱいにケツ、非日常な春休みに破壊を。
春休みになんとかフロリダに行ってハメを外そうとする彼女たち、だが金がない。じゃあ、強盗しちゃえってフェイス以外の三人でやっちゃうし成功してみんなでレッツゴーフロリダースプリング・ブレイク〜。
一応、冒頭の方からフェイスはキリスト教の何派かはわからないけど信仰深い感じの人でなんかありそうだなって感じ、一番冴えない感じの子。
酒飲んでプールでこのままがいいとか帰りたくないとか行ってコカインとかキメチャってみたいなハメ外して楽しむガールズ。
でも、クスリで捕まっちゃう。で保釈金出してくれたのが前歯とかが金歯な悪そうなヤツはダイタイ友だちか敵そうなエイリアン登場。まあ、日本なら窪塚くんでしょ。
悪そうな予感がしてならないフェイスは帰りたいと言い出す。彼女はここにいたいと言っていたけどエイリアンたちのギャングな連中の空気が不穏なものにしか感じられなかった。
ここからネタバレ。


フェイスは一人で帰って行く、冴えない地元に。でも彼女は自分の想いを友だちに告げて彼女たちもそれを受け入れる。個人を尊重するアメリカだなって。日本だったら帰らさないだろうし帰れないんじゃないかなって思った。残った三人はエイリアンと共に強盗とか悪さをしていく。勢いと音楽で物語は進んでいく。もちろんおっぱいやケツやビキニは健在だ。
エイリアンの昔の仲間だったギャングの店に四人で行ってソイツに俺のシマに何しにきたみたいな話が出てくる。
ピンクの髪の毛なコティはハーモニー・コリンの嫁らしい。確かに一人だけ年がいってる感じがしなくもなかったが。まあ、微妙に抗争みたいな事になっていくんだけど脅しみたいな感じで銃撃されてコティが腕に被弾する。そして彼女も地元に帰って行く。


残ったキャンディとブリットにエイリアンの三人の3Pみたいなシーンとか関係性があって敵対するギャングの元に乗り込んで行く。でも、敵地に入ってソッコーでエイリアンは銃撃されて死ぬ。二人はピンクの被り帽にビキニに銃を携えて乗り込んでギャングのボスまで始末する。結局最後まで残るのは強盗すらも平気でできて壊れることもなく冷静に狂っている彼女たちである。
エイリアンの車はカマロだっけな、で敵のギャングのボスの車はランボルギーニだっけなあ、記憶が曖昧だけどキャンディとブリットはその車に乗ってかっ飛ばしてどこかに走り去って行く。地元に戻るようには思えない、きっとまた此処ではない何処かに行くのだろう。みたいなエンディング。



スプリング・ブレイカーズ』と比較して観るのがいいのは『ピクニック・アット・ハンギングロック』なんじゃないかとふと思った。此処ではない何処かに行きたいという願望≒非日常へ。こちらの日常から非日常に行って帰ってこない少女たちと帰って来てまた日常を続ける少女たち。そういう文脈で。
ただ、物語≒人生は続いて行くので地元に戻った二人のその後の方が気になったりはする。向こう側に行ってしまった彼女たちはいつか戻ってくるのだろうか。


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http://mdpr.jp/cinema/detail/1251371