Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編 始まりの物語』


総監督: 新房昭之
監督: 宮本幸裕
原作: Magica Quartet
脚本: 虚淵玄
キャラクター原案: 蒼樹うめ


キャスト(声の出演):悠木碧斎藤千和水橋かおり喜多村英梨野中藍加藤英美里


ストーリー:温かな家族や美樹さやかといった親友に囲まれ、平穏な日々を送る中学2年生の鹿目まどか。そんな彼女のクラスに、暁美ほむらという少女が転校してくる。とある晩に見た奇妙な夢の中で出会った少女と彼女の容姿が同じことに気付いたまどかは、ほむらから謎の言葉をささやかれて困惑する。そんなある日、奇妙な生物を襲うほむらを見掛けたまどかは、彼女を止めようとするうちに異様な空間へと迷い込み、恐ろしいクリーチャーに囲まれる。そのとき、まどからの前に魔法少女を名乗る巴マミが現われる。(シネマトゥデイより)


 TOHOシネマズ渋谷にて公開二日目の20時半の回。ほぼ満席で客は二十代以上で男が六割で女が四割ぐらいかな、女性はカップルで来ている人が多かったように見えた。


 まあ、おそらく大部分の人はニコニコとかDVDとかでオリジナルのアニメシリーズを見ているであろう人たち。まあ総集編って事だけど映画にするために毎週一話ずつの物語をどう繋ぐかと変身シーンを新しくしたりオープニングとかの仕様が違っていたりする。


 開場前にいる人の高揚感というかある種の多幸感に似たついにきたっ!みたいな祭りな感じがすごく漂っていた。『新世紀エヴァンゲリオン 新劇場版』が始まった時のようなあれ。
 前の祭には間に合わなかったけどもう一回祭りに参加できるぜっ!という感じ。で『まどマギ』にはリアルタイムで間に合った、体験できた人が参加する祭りの多幸感なんでしょうか。まあ、大江健三郎風に言えばすべての若者は『遅れてきた青年』なんだろうけども。


 単純に観てて楽しかった。二時間半である種流れがわかっているのをあえて観てるんだけど編集で毎週一話ずつのものが繋がれてみせるというのはオリジナル版とは違う編集が要求されていたはずだし、その違和感はなく観れました。二時間半観てればケツは痛くなりますけどね。


 三話の衝撃的な終わり方もそこで終わらずに話は続けて展開されていくのであの衝撃は薄らぐか、まあ知ってるからってのもあるんだろうが。前編の今作では魔法少女になったさやかの絶望の顛末の手前で終わります。そう考えると前編の時点で主要キャラ五人中二人が、まどかに近い二人から希望が反転した絶望との戦いの中でって流れだったんだなあと再確認。

 
 今週末からは『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編]永遠の物語』が公開と。



 こちらも観に行きますが劇場でたくさんの人がいる中で観るという祝祭性というか祭りだあの中で楽しむのがやはり正しい鑑賞法かなと思います。後編が終わって完全新作が楽しみだなあってこの感じが続けばもっとデカい事になりそうですね。さて完全新作どうなるのかな。


 あとは魔法少女の成れの果てである魔女≒ゾンビ、ゾンビというキーワードが増えたなあと思っているけどそういうキーワードで観ても楽しめる内容ではあって山川賢一著『成熟という檻』は作品と合わせて読むと興味深いです。


 来月は『エヴァ Q』も公開と祭りが続きますけど。『アウトレイジ ビヨンド』観に行かないと。

成熟という檻 『魔法少女まどか☆マギカ』論

成熟という檻 『魔法少女まどか☆マギカ』論