今は夕方に再放送してた『ケイゾク』を録画したやつを見てます。今週から『ケイゾク2』もとい『SPEC』が始まりますね。
専門入る前の岡山で金貯めてた時に『ブブカ』に中谷美紀出没スポットで三宿が出ててその流れで三茶とか知って、今住んでる僕って・・・。
まあ、よくよく考えたらけっこう適当に決めた映画の専門は『ケイゾク』『I.W.G.P』の堤幸彦さんが出身者ではメジャーだったりと、あとは行定勲さんと(二人とも映画とドラマの『世界の中心で愛を叫ぶ』をやってる)その当時は僕好きだったし、専門の入学式に堤さん来てテンション上がったもんなあ。
そんな僕も『20世紀少年』三部作観て激怒するような極めてまともな感性を持てるぐらいにはなりましたが、あと『踊る大捜査線3』とかね。
でも、『SPEC』には期待してるんですよ。庵野秀明で言う所の『エヴァンゲリオン』新劇場版みたいなもんですから、最終兵器を持ち出してきたっていう辺りは。おそらくは企画が通らなかったから『ケイゾク2』的な企画書で通った可能性も高いけども。
十年ほど前に庵野秀明×岩井俊二対談本があって、そこで二人は『エヴァ』『スワロウテイル』は最終兵器だから続編やる時はけっこうきつい時か状況がかなり変わったらと言っていたんだけどね。一人は新劇場版を作り一人はずっと組んでいたカメラマンの篠田さんが亡くなって数年間長編を撮らなかった。
堤演出でバカバカしくて許せるのは『トリック』シリーズ。こちらは映画観てもまあ世界観で遊んでるなって感じだったし。
昔は三木聡さんも堤さん的な気がしてたんだけど『時効警察』シリーズとか。映画はけっこうやりたい放題だし『熱海の捜査官』は小ネタを入れつつも世界観を構築してた。
宇多丸さんが言ってて納得したのは堤幸彦という人間は秋元康的な部分があって、80年代的なバブルなノリ。『20世紀少年』ならば「ともだち」が仮面を取ったら堤さんでいいんじゃねえのみたいな、『BECK』で言ったら蘭そのものなんじゃねえのみたいな。
そんなわけで『SPEC』でどう堤さんが足掻いて面白い事をしてくれるかだけが期待です。
仕事が始まって一週間。研修は3日で配属はわりと近めな中目黒。歩いて30分ぐらいですね。チャリなら10分。まあ、痩せないといけないので歩いて行ってますが何か?
開店準備を覚えるために8時から働くシフトになったので6時とかに早起きです。体が夜型生活で数年間過ごしたので中々リズムが移行してくれません。3時ぐらいまで起きてて6時とかに起きたりとか。昨日とかもろにそう。
で、17時まで働いて歩いて帰ってスーパーに行ってとまあ標準的な生活を少しずつ、米炊いて卵焼きとか冷凍食品突っ込んで弁当を持っていったりと徐々に生活を変えようとしてますが続けば変わってくるかな。
まあ、夜に時間はできるけどまだ慣れなくてあとは全身を動かすので疲れてる。体を動かすといかに自分が太ってるかがわかる。しゃがんだり体を動かしたりすると贅肉が邪魔で弊害が出てる。上手い事行けば少しずつ痩せそうなんだけど。しばらくかかりそうだなと。
昨日は村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』というインタビュー本にも載っている古川日出男さんが村上さんをインタビューしたのが載っていた文芸誌『モンキービジネス』を読み返していた。
以前にそれについては『健全な肉体に宿る不完全な魂』というブログのエントリーに書いているんだけど、その時も痩せなきゃって書いてて実践できてなくて、今だとけっこう身体感覚的に前よりもその意味がわかっている気がする。
そういうのが残ってて朝方の生活に戻そうとしてるんだけど、書く事は確実に体力がいる、忍耐も気力も体力があればある程度はカバーできる。
死にかけている人が最後にすごいものを残したりするのはそれらを超越してしまうからなんだろうか、ラインを超えて見てはいけないものを見てしまい通常の状態では描けないようなとてつもないものを残す人もいる。それは稀だ。
昨日の晩、その『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』は買わなかったんだけど古川さんがインタビューしてるのを読み返してたら村上さんが台詞だけ書いてから書いた小説があって、映画のシナリオみたいな感じで書いたのが『アフターダーク』って作品って言われていたのでソッコーでツタヤに買いに行って読み始めてみた。
Asian Kung-Fu Generation - After Dark (Music Video) [HD 1080p]
ハルキストではなく彼に影響を受けた古川日出男さんのフォロワー的に影響を、孫的に受けている僕だけど、同じ様に伊坂幸太郎氏もそういう言い方ができると思うが、『アフターダーク』は村上作品の中ではだいぶ好きな方だった。
おそらくは台詞の感じとかなんだと思うんだけど読んでて台詞からってのは感じる。シナリオと小説の書き方は違う。でもこういうやり方の方が僕には合うんじゃないかって思った。
一応シナリオの方は勉強してるし書けないわけじゃないんだからそういうやり方で台詞から構築して書いていくのはやってみようと。次に書く「エイ」の話はそうやってみたい。とか考えてると楽しい、でも実際に書くのはしんどい。でも完成させたい。
そんな毎日を過ごしてます。いやあ、こんな生活から抜け出してやるぜ的な事しかないっすね、ははっ。この「希望」は「絶望」とワンセットだしね。
「大志」とか「野心」とか「目標」とかそんなもんで現状変えるしかないもんねえ、なんせ僕はネガティブな人間なもんでそれを抑え込むにはそれしかないんだよね、たぶん。
僕はネガティブなのに楽天家だったり矛盾してるようなものを抱え込んでいて、人間ってそういうもんで、物語もそういうもんで、矛盾とか余白とかが大事なんだと僕は思う。
『I.W.G.P』のボーリング場の姉ちゃんでシュンの彼女役だった安藤裕子は今やミュージシャンです。ぶっちゃけて顔がすげえ好きで気になってて歌手になったのを知ってから聞き始めたら個性のきちんとある人だった。一度しかライブには行ってないけど。
ちょうど十年前にしてたドラマですがその時にこの事を予言してた人がいたら本当の予言者or未来を見える人なんだろうね。
安藤裕子 / 歩く
長瀬智也は当時ですでにブレイクしてたが、窪塚洋介、山下智久、妻夫木聡、坂口憲二、小雪、佐藤隆太、阿部サダヲらはこれを気に一気にブレイクしていった。安藤裕子もそれに入る。
クドカン脚本のヒットによる小劇場的な役者がテレビや映画で活躍が特に目立つ様になったのが前の十年。そこに堤演出は大きく関わっていた。
マンガ・アニメ的なリアリズムが彼の演出にはあり、役者はリアルな人間と言うよりはマンガやアニメ的な身体性を持ったキャラクターとして機能した。それは多くの人に受けいられていった。
だが、人はいとも簡単に慣れるし飽きる。そのうちカウンターとして別のものが台頭してくる。それがゼロ年代の終わりに少しずつ見えてきたのかもしれないなと思う。
クドカンの最高傑作であると言える『木更津キャッツアイ』はマンガ・アニメ的なリアリズムの中で、「死」を再定義してみせた事だった。
同じような日々を過ごし野球をしてビールを飲んで泥棒をする彼らの中でぶっさんのみは確実に死ぬということを持ち込んだ。まあ、ドラマの中でもオマージュとして使われていた『タッチ』はマンガ表現の中にそれを持ち込んだ作品だった。
でも、『I.W.G.P』の一番のスゴさはやはり関わった、出演した人がブレイクしていったという事。新しい何かが始まる時にはその次の時代を動かすような人間達がなんの因果か磁石に吸い寄せられる様に集まってしまう。
そういう磁場が発生すると一気に加速度的に時代の変化が起こる。全ての事柄はそうだと思う。つまり今まであった時代が終焉してしまうということだ。
新しい時代の始まりに間に合ってしまうもの。終焉する側に残されたもの。そういう事とか時代の中にはいくらでもあって、今やってるのだと幕末を生きた坂本龍馬の大河『龍馬伝』とかが上手くそれを描いていると思う。
周りに流されすぎても嗅覚は麻痺るし、知らなさすぎても辺境を漂ってしまう。でも、あんまり空気とかある程度はみんな無視しちゃえばもっと生きやすいのにとか思うんだけどね。
そんなわけである程度はシカトして行こうと思います。
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