仕事終わりで九段下の武道館に。サカナクションの初武道館ライブ、一階の南東でステージも見えやすい場所だった。
ファン層的には大学生から二十代後半ぐらいが多いかな、まあロッキングオン好きな客層と言えるかもしれない。
最初の三曲の『Ame (B)』『ライトダンス』『セントレイ』は正直音が合ってなかったと思った。
ドラムが走りすぎだったりドラムとギターとキーボードの音が合ってなかったり感じた。『セントレイ』は盛り上がっていたけど目を閉じてみた。 なにか一体感がなかった。初めての武道館で緊張してたんだろう。
目で盛り上がっているのを見るとそう感じる。だけど暗闇にして聴いたらわりと変わる。人間は目で情報をかなりの割合で取得する。音だけに集中したら差異がわかる。特に周りが盛り上がっている時は。
緑の光線が演出で使われていた。前にくるりを武道館で観た時に『ARMY』の演出で使っていた記憶が。映像とかは凝ってた感じだけど既視感がなくもない。
たぶん、ミスチルのデカめのツアーの時に映像演出がすんごい事になっているのでそのイメージがあるんだろうか。
ボーカルの山口くんがライブでありショーであるという言い方をしていた。だからこその映像の演出、照明などが凝った感じだったんだろう。
締めでやると思ってた『ナイトフィッシングイズグッド』はやらなかった。感想としてはこないだ観たコーストのライブよりはよかった。
まあ、あの時は1.5階ぐらいのとこの観やすい柵に腕を乗せたまま微動だにせずに観てた。腕も一度も上げなかったし拍手もなかったし、リズムも取らなかったぐらいに心が揺れなかった。
あの頃観たライブはサカナクションとドラムスだけどなんとも思わなかったぐらいにまったく心が揺れなくてけっこう閉鎖的な感じだった。たぶんインプットでいっぱいだったりしたのかもしれない。
『GO TO THE FUTURE』『フクロウ』辺りが珍しいかったのかな、たぶん。山口くんがスクリーンの画面で出る度にナンちゃんに似てきたなあと思ってた。
『ネイティブダンサー』はPVみたいにナイキの靴のダンスとその残像というか靴枠が緑のレーザーで表現してた。
アルバム『kikUUiki』が僕は響かなかったのでこのアルバムからの曲は『アルクアラウンド』『目が明く藍色』だけでいいと思ってた。前のコーストはこのアルバムのツアーだった事もあって余計に興味を失っていたのはある。
『kikUUiki』は作品の質の高低差がありすぎた。バランスの悪いアルバムで中途半端な印象があってなんだかやりきっていないというか突き抜けてなかった感じがどうも拭えない。
そういう僕みたいなのはごく少数はなのでまあ観客は盛り上がってました。『アイデンティティ』とかシングルってやっぱ盛り上がってたけどそのアルバムの『Klee』『アンダー』『シーラカンスと僕』も盛り上がってたねえ。
書いてる曲順はバラバラだけど『インナーワールド』や『夜の東側』もやってた。『アドベンチャー 』『涙ディライト 』『マレーシア32』『サンプル』『enough』に新曲とかか。
僕が聴き始めた頃に好きになって今も好きな『三日月サンセット』は歌詞が飛んで「ラララ」と誤魔化すアクシデントもありつつ、まあダメだけどねプロとしては。
僕やっぱりクラップハンズとか手拍子を集団でやってるのをみるとテンションが下がるのは治ってないみたい。
つうか音楽聞こえねえだろうというのと一体感って大事よねえというのは双方あるわけだが、僕はどうも一時から音楽をやるつもりもないしできないでなんだろう、圧倒的なものが観たくなってしまっている。
クラップハンズとか手拍子できないぐらいにステージにいるお前らが観てる僕らが息もできないぐらいにお前の世界に引き込んでくれよって願望がある。
どうもこのシンドロームが増してきてるみたいでクラップハンズや手拍子が多いバンドだとどうもテンションが上がりきらない。
問題はやるならやるのは各自の勝手なのでいいとしてもお前ら合わせろよってぐらいに合ってねえから音楽の邪魔じゃねえかと思ってた。
アンコールで『GO TO THE FUTURE』『白波トップウォーター』やってアンコール2で『目が明く藍色』やって終了。最後はステージのスクリーンにスタッフロールが流れて最後にメンバーが客が入ってないアリーナで手を振ってて客席にカメラが移動して終わった。
『目が明く藍色』はよかったと思う。なんかライブで聴くとロックオペラみたいな事を山口くんはやりたいのかなって思った。
ショーという言葉もあったし、彼はライブで見る限りかなりの自意識を出している人であって完全にバンドを掌握しているわけだが、ショーにしていくにはたぶん今の曲よりももっと進化/深化して世界観をさらに構築しないといけないしスタイルを確立しないといけないんだけどそれができたらもっと客が多いとこでもできるようになるのかなって思ったりする。
山口くんがさらに自意識を出してキャラのようにしていくとショーみたいなライブな要素も増して行くのかもしれないが、そうなった時にバンドが成り立っているのかは正直わからん。
サカナクション/目が明く藍色
いつも締めだった『ナイトフィッシングイズグッド』ではなかったけどしばらくはこれがフィニッシュのソングになるんだろうし、この先に行きたいんだろうなって思ったりした。
バンド組んで四年で武道館だから凄いよね、最初にバンドで演奏した時は百人も客がいなかったのに武道館で一万一千人入るキャパでやれるようになったというのは圧倒的な早さだろうな。どこまで行くんだろうか。
やっぱり踊ってる人を見ると幸せな気持ちになるんだけど踊らせてる彼らに嫉妬してしまうような何かがあって。踊るけど踊らせたいってのもあるしね。
今だと武道館クラスのロッキングオン系のバンドはサカナクションと凛として時雨ぐらいの人気があるバンドかな。二年ぐらいして世界の終わりがもっと売れたらやりそうな気がする。
ミイラズ観た時も今日のサカナクション観た時も感じた事だけど微妙にバンド内で崩壊していきそうな匂いというか雰囲気がある。ギリギリのバランスだからできることがあるんだけどそこから意思疎通や各自の思惑の方向性がズレてきたらどうしようもなくなりそうな気がしてしまう。
帰ってから『ケイゾク』の続編というか共通人物が出てくるという繋がりもある『SPEC』を見た。今二度目。確かに戸田いい味出してるけど彼女のスペックではひょっとして容量オーバーかもしれないなっと思いつつ見てた。
田中哲司さんおいしい役どころすぎるし。加瀬君に椎名桔平とか『アウトレイジ』の北野組出てるんだし、金子賢と上川隆也コンビじゃなくて金子賢と安藤政信さんのコンビにしたら『キッズリターン』コンビだったのに。安藤君ファンとしてはしばらく見てないからなあ、テレビは数年以上。
だったらもっと面白かったと思うんだよねえ〜、僕的には。
SPEC 〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜 予告編
↑この主題歌は売れそうだよね。アメリカで組んだバンドで全員日本人らしいが。
逆モンキーマジックってところか。
しっかし、思いっきり超常現象的な事してるけど『トリック』とは違って世界観がトリックではなくそういう世界があるって前提の話だけどこれってシナリオ的にはどうクライマックスまで持っていくのかが気になる。
真山と柴田が出てきたらそれはそれでダメだと思うし、彼らが本当はどうなったのかぐらいは野々村係長が言うようなシーンもありそうだけど。
とりあえず『SPEC』1話を三度目見てるわけで、前までは『うぬぼれ刑事』『熱海の捜査官』『モテキ』と連ドラコンボだったからなあ。
日曜日は船上結婚式だ〜、雨らしいけど。
中村一義 * 君ノ声
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