休日。とりあえず起きてヘルシア緑茶飲みながら渋谷へ。友人に頼まれた『NME』を買いにタワレコに。『新世紀エヴァンゲリオン』とのコラボ企画でエヴァのフィギュアなどが置かれていた。
『NME』を買ってから一階をぶらぶら見ていたら目に入ったのがgroup_inou『_』というニューアルバムが出ていたのでゲット。買ったらインストアライブ引換券くれたので二階のインフォで入場券と好感、いや交換した。
group_inou / ZYANOSE
発売はフラゲしたら火曜だから二日しか経ってないのに170番とかだった、すげえ売れてるじゃん、イノウすげえじゃんか。しかしだな、ライブが18日の夜からタワレコ渋谷で、その夜のゼロ時、ようは19日から恵比寿リキッドルームで『CLUB SNOOZER』通称『クラスヌ』があるのでどんだけ踊ればいいんだよっていうぐらい続く。体力持つかなあ、イノウでバレなければ、レッドブル3本ぐらいいけばいけるかなあ。
ANAとかと一緒にスペシャ列伝で観たのが最初だったのか、代官山UNITで。ステージからボーカルの加瀬亮にどこかしら似ていなくもないMCのcpが降りてきて僕の少し前の女の子の前でずっと顔見ながら『君の彼氏は浮気してるさ』と連発するパフォーマンスを見て爆笑し面白いなあって思いながらライムの強さにリズムのポップさに惹かれた。
一応アルバムが出たら買っていたけどこのアルバム『_』のことは知らずにたまたま店頭で見つけた。帰ってから聴いたけどこの新しいアルバムは素晴らしく攻撃的に早い、テンポも速くてポップさが増している。
ヒップホップはこの二年ぐらいでわりと好きで、それは言葉の持つ強さとか韻とか矢継ぎ早に攻めてくるし、テーマや歌う事がマイノリティな側や社会問題をきちんと取り込めているアーティストは染みる。
前に書いたブルータス『ポップカルチャーの教科書』の菊地成孔氏『対偶概念で読み解く、日本のポップシーン。』で書かれている「流派-R系」の加藤ミリヤ、青山テルマ、湘南乃風等の特徴として●ケータイ小説的な歌詞、●スキルやファッションは本格的なブラックミュージック←→「セカイ系」の椎名林檎、aiko、アジカン、サンボマスター等の特徴として●高い文学性、●マンガ、ゲーム、映画との親和性とある。
『流派-R系』が基本的に嫌いなのは彼氏彼女や友人知人家族の事はそんなに歌わなくていいよってのがあって。それ歌ってれば売れるだろうけど支持されるかもしんないけど僕にはそれ染みないし、もっと広い意味での世間や世界を歌うことでその歌いたい彼氏彼女問題は嫌でも含まれるだろうし。
井上陽水ってそういう意味では本当にすごいアーティストだよなあ、歌詞がねえ「傘がない」とか「自殺する若者が増えている」とかねえ、アジカンのニューアルバム『マジックディスク』収録の『さよならロストジェネレイション』がどんな歌詞か気になる。
リブロに寄って売り切れてて重版がかかったらしい高橋源一郎著『「悪」と戦う』がまだ数冊あって、初版が残ってたので買う。散財、いやバンザイ、というか今月の読書会の課題書だったから読まないといけなかったのだ。高橋さんの名前は知ってたけど一冊も読んでなかった。
高橋さんの名前が評論や雑誌で出る時にデビュー作『さようなら、ギャングたち』のポップさとかはよく出てて気になっていた。
wikiでは『古今東西の名作からマンガ、テレビといったマスカルチャーまでを引用するシニカルな作風により、日本を代表するアヴァン・ポップ文学の担い手』とされている。
帯にはこう書かれている。
『29年前。デビュー作「さようなら、ギャングたち」でやり残していたことが一つだけありました。ラストは、もっと別の形のものになるはずでした。でも、その頃のぼくには書けませんでした。だから『「悪」と戦う』』のラストを書くために、29年前の忘れ物を取りに行かなければなりませんでした。忘れものは回収しました。あとは前を見るだけです。』
これは読書会的にも『さようなら、ギャングたち』を読まないといけないなあって買う前にこの帯の文を読んで思った。
29年前というと僕の学年、同級生たち81年生まれが生まれた年。その年に生まれた小説とそこに書けなかった忘れものが何なのだろうか。
歩いて帰るとチャシロが日向ぼっこならぬ日陰ぼっこをしていた。特に逃げずにもふもふしてやった。ただ面倒くさくて動きたくなかっただけの昼間の猫のぐうたら加減。
『文化系トークラジオ Life』の特番「映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』を語る」が6月16日(水)21:00〜22:00で放送。
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