Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「SARU 斉天大聖 孫悟空」

 二日に一回はジムに行って筋トレしてランニング生活の一週間目。下半身は筋肉痛にならないのだが、上半身の特に背中がもろに筋肉痛。この3年で太った分を雲散霧消させれたら適正体重になるらしい、となると僕のこの3年間はただ怠惰な生活習慣でそれだけの体脂肪を取り込んだみたい。金と違って蓄えた贅肉は使ってもすぐに無くなりはしない。
 いやあ、十年かけて高三の体重にリバウンドして最高体重更新するとは思わないよなあ、なんで定期的に運動する。体が動いてないと脳も活発に動かない気もするし。


 で、帰りに買い物して家に着いてテレビ点けたらキム・ヨナがスケートしてた。と同時にパソコンでツイッターを見ながら。TLが女子フィギュアで埋め尽くされてて盛り上がってた。
 リアルタイム性という部分でツイッターはラジオとも相性がよいのは公然の事実だし、テレビのスポーツ観戦も一人で見てても何百のフォローしている何割かが同時に見ているのがわかるし、つぶやくのでやっぱり面白い。まあ、あの演技見たらみんな絶賛でした。しっかし、ライバル関係ってのはすんごいよね、レベルを上げる時に好敵手がいるかいないかは重要。


 あと判官贔屓なお国柄か、負けてもよくやったになるし、次の五輪でみたいな空気もある。今回は相手が完璧な次元にいっちゃってるから採点方法がうんぬんとか言ったってしょうがない。浅田真央という才能がキム・ヨナという才能に火をつけてしまった。まるで「ガラスの仮面」状態みたいな。


 こんだけ盛り上がったけどさ、民主の仕分けでフィギュアとか予算削減されてなかったっけ?


The Mirraz 神になれたら


 帰りに買っていた五十嵐大介「SARU」上巻を風呂上がりに読む。この作品は伊坂幸太郎との競作作品で伊坂さんは「SOSの猿」という小説を出していて、五十嵐さんは「SARU」を。
 「SOSの猿」は発売当時に読んでいて伊坂さんもこういうの書くんだなって、文体とか物語構造とか第一次伊坂黄金期(と僕が勝手に思ってる)最後の「ゴールデンスランバー」から微妙な変革がされ始めている。で、この「SARU」を読んでみた。


 概要は「いにしえより世界各地にその姿を現し、畏れられてきたモノー“猿”。そして現代、人類はその存亡を懸けて、“猿”と対峙することになる・・・・・。自身にかけられた黒魔術をきっかけに、謎の若人・ナムギャルと知り合った奈々は、彼とともに世界各地に痕跡を残す“猿”の正体を追うことに。その過程で、自らを「孫悟空」だと名乗る少女と出会い・・・・・? 古今東西の神話・伝承などを網羅しつつ誰も見たことのない世界を現出する、五十嵐大介 渾身の単行本描きおろし作品」。


 「SOSの猿」は「ひきこもり青年の「悪魔祓い」を頼まれた男と、一瞬にして三〇〇億円の損失を出した株誤発注事故の原因を調査する男。そして、斉天大聖・孫悟空―救いの物語をつくるのは、彼ら。」と、伊坂ワールドは日本が舞台なのだが、五十嵐ワールドは舞台が世界中で展開されている。


 「SARU」上巻だけど、もう一巻で終わるのはもったいなさすぎるような非常に面白い作品。ちょっと圧倒的な世界観を構築しているので「SOSの猿」と次元が違う感じがしてしまう。
 五十嵐さんは「海獣の子供」という生命のスープ(源)という海を舞台に描いている漫画もありこちらもレンジが広くて舞台が世界、海は世界中を取り囲んでいるから嫌でも世界を舞台にしないといけない部分もある、この作品は映像作家・岩井俊二氏の小説「ウォーレスの人魚」とも共通する部分がある。僕が岩井さんの最高傑作だと思っているのはこの「ウォーレスの人魚」だったりする。


 かなり面白いアプローチで孫悟空を描いている作品。神話や伝承が好きな人にはオススメ。ただ、疑問はこの話って六月に下巻出るみたいだけど収まりきるのかということ。

NECESSARY EVIL

NECESSARY EVIL

SARU 上 (IKKI COMIX)

SARU 上 (IKKI COMIX)

SOSの猿

SOSの猿

海獣の子供 4 (IKKI COMIX)

海獣の子供 4 (IKKI COMIX)


 古川日出男「4444」33話or回「四四四」配信。
 「ルート転校生」? 教室で語られる数字、因果律古川日出男節。


『早稲田文学』③刊行記念 『早稲田文学』プランナー/ディレクター・市川真人さんミニトーク ゲスト:古川日出男さん
気鋭の文芸誌『早稲田文学』!③の刊行を記念し、プランナー/ディレクター・市川真人さんのミニトークを開催いたします。ゲストは本号に、200分におよぶ『聖家族 voice edition』のDVDが付く作家・古川日出男さんです!


 ついに今日、しかし雨。だけども行く。「MUSIC」脱稿後なので少しはその話聞けたらいいな。
 

近況:現在発売中の「BRUTUS」誌の日本のロック特集で、僕が“巻頭言”のようなコメントを担当させてもらっています。音楽がらみの話題を続けると、CDやライブ活動を視野に入れた新ユニットが動き出しました。「早稲田文学」3号の朗読DVD『聖家族 voice edition』でも確認できるヒデオブジェクトケイタニーラブ(古川日出男+小島ケイタニーラブ from ANIMA)に、新時代音楽の旗手・蓮沼執太さんが加わったヒデオブジェクトケイタニーラブ×シュータクティクス、短縮形ヒデラブティクスが起動しました。そのステートメント等は http://coffeehlt.blogspot.com/ で確認できます。もちろん僕は“文学”担当です。そして文学プロパーのイベント関係では、『オープンスペース・アメリカ』(左右社)を出版された波戸岡景太さんの出版記念トークに僕が参加させてもらうことになりました。タイトルは「ポストモダン千一夜:現代作家はいかに〈荒野〉を物語るのか」、3月13日の19:00から池袋ジュンク堂にて開催です。たぶんトマス・ピンチョンを軸としながら対話を展開することになると思います。

聖家族

聖家族

早稲田文学 3号

早稲田文学 3号


 「朝まで生テレビ」を見ていると東浩紀さんとホリエモンさんはやっぱり発言すると場の空気を持っていく。


 堀江さんの著書とか読んでるけどこの人は特に間違えた事言ってないような気がするんだよなあ、頭はいいし回転も早い。
 既存の価値観とか常識とか関係なく進んでいって金儲けして有名になると、そういう人間を許せない権力を持ってる側は「出る杭は潰す」方法で検察とマスコミは彼を潰した。


 田原さんの発言にもあったけど村上・堀江を潰した事はほんとに大失敗だったと思う。まあ、マスコミとか権力が本当に正しいことしてるなんて誰も信じてないだろうけど。


 来週の金曜に快快(faifai)の舞台観たら大岡山で国際シンポジウム「クール・ジャパノロジーの可能性」の初日「もう一つの日本学−批評、社会学、文化研究」で東節聞いてこう。まあ、宮台真司さんに大塚英志さんとかパネリストとか出るから興味あったんだけど。


 休みの日にたまたま「朝生」してると観ちゃうんだよなあ。


 夕方から寝てたらもろに夢見て、けっこうな悪夢を。クラスかどこかの集団の中でなんかやった犯人にされてて、犯人の一人が夢の中の僕と親しかった女性で、もう一人の主犯の顔がぼやけてて「To Be Continued」って文字が浮いてた。


 で、窓の外を観たら警官に連れられたゴリラが二足歩行で歩いてて暴れだしてた。きっと快快のゴリラのワークショップやボクシングで観た映像が夢の中に出てきたんだろう。


 しっかし、嫌な汗を書いたんだけど詳しい内容がまったく思い出せない。なにをしたことで犯人扱いされたのか。で、途中でゴリラがなんかと殴り合いしてたんだけど何の生物としてたのかも思い出せない。


 いつかネタにできるのだろうか。

クォンタム・ファミリーズ

クォンタム・ファミリーズ