Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「ブレードランナー」

 朝帰ってからランニング。空が赤と灰色を混ぜ込んで、でも完全に混ざってない、その裏からライトを照らして赤が燃えるように光るけどすぐ隣に灰色や黒や藍色が混ざっていて世界が終わるような、始まるような燃え方をしていた。
 とりあえず三十分は続けて走れるようにはなった、が、いかんせん冬将軍が出陣してしまった昨今、寒くて汗が出づらい。最近はかなり着込んでいる。それでようやく十数分走ると汗が染みだしてくる。長距離ランナーみたいに持続的な体力がない。健全な肉体に宿る狂気、などを考えてみる。


 体が健康であるからこそ、狂気について世界を捉えたりできるというのは村上春樹×古川日出男両氏の対談のようなインタビューをした「モンキービジネス」に載っていたが、きっとそうなんだろうと最近走る事で感覚的には少しだけだけどわかってきたような、わかる感じがしてきた。
 不健全な、健康を損なっている時に考えるのは狂気や世界のシステムなんかじゃないし、物語でもない、元の健康体に戻る事、健全な肉体と平穏な日常を求めるはずだから。


 今日はPodcastではなくてシャッフルして、最初にRCサクセション「RHAPSODY NAKED [Live]」の「スローバラード」が出たから続けて「雨上がりの夜空に」を聴いた。僕は清志郎さんが亡くなるまできちんと聴いた事がなかったけど、亡くなったりする事で知るという事はもちろんあって、ただ生きている時に間に合わなかっただけで。
 作品は残っているし、作品や残したものに彼らの遺伝子は宿っている。クリエイティブなものには形になって残るからのちに同時代を生きたものでない人にも伝わるものと、その瞬間を、その場所にいて見たり感じたりする事で伝わるものがある。


 最近はPeople In The BoxやGirlsをわりとよく聴いている。あとはSigur Rósが多いような感じ。小説読む時にはSigur Rósとかインスト系バンドがいいかな。あとは海外の作家読んでる時にはその作家の出身と同じバンドの音楽聴いたりする。Girls聴きながら、たぶんアメリカ出身だろうからフィリップ・K・ディック「ユービック」を休憩中に読んだ。カート・ヴォネガット・ジュニアよりも僕はフィリップ・K・ディックの方が好きというか読みやすい。


 「ユービック」はすごく近未来のSFの世界で能力者やそれを中和する存在なんかがいる。でも時代設定としては1992年、書かれたのは69年。その頃には九十年代ぐらいにはすごく科学が発展してと未来を想像できたんだろうな、実際はそこまでなっていないんだが。かなり面白いなって読み進んでいる。
 フィリップ・K・ディック作品の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(「ブレードランナー」の原作)「流れよ我が涙、と警官は言った」辺りは今ハヤカワ文庫の百冊で置かれていたのと気になっているので早めに読みたい。この二冊はジャケットの装丁がカッコいいんだよなあ。しかし、昔の作家さんの方が長編というか長い気がするな。


 ランニングして帰っている時に緑道である毛がふっさふさな飼い猫みたいな猫が今日もいた。あれって調べると一番近そうなのが「ノルウェージャンフォレストキャット」って種類っぽい。ふっさふさしてて愛想がよい。



フルカワヒデオトーク2連発!


古川日出男『フルカワヒデオスピークス!』刊行記念トークショー &サイン会
2009年11月7日(土)16:00 start
出演:古川日出男× 佐々木敦(HEADZ)
場所:タワーレコード渋谷店7F 問合せ:タワーレコード渋谷店 Tel:03-3496-3661


『フルカワビデオスピークス!』刊行記念トークライブ 「レンズのかなたとレンズのこなた」
2009年11月7日(土) 20:30 open 20:40 start 会場:三省堂書店神保町本店 店内特設スペース
出演:古川日出男(作家)、かくたみほ(写真家)、市川真人(「早稲田文学」プランナー/文芸批評家)
問合せ:三省堂書店神保町本店 1階 03-3233-3312(代) 10: 00〜20:00


 ↑行きたいけどこないだ「フルカワヒデオ200ミニッツ」に行ったし、行きてえけど我慢。新作とか出てイベントが何度かあるとどれに行こうか迷うんだが、何個も行くのも違うしなあって思う。毎回行く自分の痛さが嫌なのもあんだけど。この辺りのイベントが終わったら書き下ろしで出す予定の「LOVE」の続編である「MUSIC」にがっつり取り組むと河出のメールマガジンに書かれていた。


 来年は何冊か新著が出るみたい。「MUSIC」が出たらABCで「古川日出男ナイト」してほしい、たぶんするだろうけど。


大森望のSF漫談」 VOL. 3 世界はこうして円城塔を発見した! 大森望さん×円城塔さんミニトーク
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200911/sfvol_3_20091110.html


 青山ブックセンター六本木店では、10月中旬より「著名人の本棚:円城塔さんの巻」を開催中です。SF界の旗手であり奇想天外な純文学の書き手として注目の円城塔さんが、当店のためにおススメ本をセレクト!一つ一つに書き下ろしコメント付きです。ミニパンフの配布もしております。
 このフェア開催を記念し、円城塔さんの「発見者」である大森望さんの「SF漫談」VOL. 3を行います。円城塔とは何者か?彼は空から降ってきたのか、地面からはえてきたのか? 大森さんと円城さんの、キテレツなSF対談にご期待ください!


 ↑ああ、面白そうだ。ABCはこういうイベントがたくさんあっていかにお客を集めるか本や作家さんに興味を持ってもらうかってしていていい。


 CDJ09/10第4弾出演アーティスト発表!!のメールが来てた。チケを取った30日の追加にMCUKREVAがいた、あれまたキックザカンクルーやっちゃう感じか。

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

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