Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「DOG’S」

 歯医者に行って奥歯の後ろに真横に生えてきて虫歯になった親知らずを抜こうと予約してたが、しかも歯茎から半分出てる状態なので切開して砕いて親知らずを抜いて縫わないと行けないのだが、完全に時間を間違えてしまって気づいたら予約の時間から一時間過ぎていたので電話して歯医者の先生に謝って明日にしてもらった。


 問題は、今日にしてたのは休みだったからで、先生が言う所では麻酔をして切開するので激しい動きとかしないで安静にと言われたからだったが、明日はバイトなのでおそらくは右顎とか口に感覚がないままにレジを打つことになる。だからきっと口から血が混じったよだれが出ていても気づかないのではないだろうかという気がしてならない。


 昼間は玉置浩二石原真理子の結婚のニュースを見ていたら「ふぞろいな秘密」の映画に石原役で出てた後藤理沙がインタビューしてて久しぶりに見たらものすごく太っててそれにビックリした。


 夕方軽めに昼寝してたら変な夢を見た。その後に笹塚に舞台を観に行く予定だったのだが、夢の中で僕は寝坊していた。


 僕はなぜかその後の舞台ではなく3月に行く予定の快快(ファイファイ)の舞台に遅れたようで、しかも現実では小屋は五反田ソニックなのにある場所に集合後バスで移動、遅れたら自己負担で現地までという変なことになっていた。で、遅れた僕は電車で行こうとしていると駅内で、じじいが奇声を上げながら人にアタックしていくのを目撃する。で、よけられたじじいは床に寝る形になって目が合ったら、目が覚めた。変な夢だ。


faifai公式
http://faifai.tv/faifai-web/


でも、「MY NAME IS I LOVE YOU」の前売り券は完売したらしい、当日券が少し出るみたい。よかった早めに確保してもらってて。


 起きてからチャリンコに乗って笹塚まで。知り合いの森田さんが出る舞台「DOG’S」を観に行く。森田さんはTeam BONE (ボーン)って方で、もう一つTeam JERKY (ジャーキー)ってのがあって同じ作品なんだけど日や時間によってチームが変わるので一役に二人いる。


 ボーンの方は秋山莉奈村田充がメインで、ボーンは芳賀優里亜、木野本直がメインと。オシリーナにそんなに興味はなかったのだけどかわいいですね、胸ねえけど。三人は平成仮面ライダーに出てましたね。村田充って人のイメージは窪塚洋介主演「GO」でのヤクザの息子役が未だに僕にはある、実際に観たらかなりでかかった。


http://www.ribenren.jp/livedog/index.html


ストーリー
1970年代後半、野良犬や野良猫達が、人間達と折り合いをつけ、まだ、ほんの少しだけ、のんびりと、けれども逞しく、町の中で暮らせていた時代の物語。
とある寂れた港町。 野良犬だけでなく、放し飼いにされてる犬達が、日々、恋に、縄張り争いに明け暮れていた。
騒がしいけれども、それなりのバランスを保って暮らしていた平和な港に、ある日、猟犬の親子が流れ着いた事から、事態は一変する。
老犬の後釜を狙うナンバー2の台頭に、雄犬全てが憬れるマドンナの登場と、平和だったはずの町が、些細な事から壊れ始める。


 と犬を演じているんだけどね。わりとコメディ的な雰囲気でした。ポップな感じの舞台とでも言うのか。犬の話なんで、犬から見た人間の身勝手さとか、捨てたり処分したり避妊手術したりとか。で深刻なシーンもあるんだが、いまいちその深刻さが入ってこなかった。


 対比とか出ててわかりやすい舞台だった、初日なのでまだ台詞が聞こえ辛かったりとかしたけどそれは回数が増えれば改善されるだろうし。


 森田さんの老犬のボスはわりとおいしい役だった。終わった後に舞台観に来てるのがわかってってメール来たけどこっちが観てると思ってたら実は向うからも観えてるんだなって。僕は肉体を使った表現ということを一切してこなかったので舞台とか羨ましいと思う反面、絶対に無理だと思う。


 ボクニアルノハミエルヨウデミエナイバショカラノジコケンジヨク。マア、ジイシキノモンダイケド。



 リチャード・パワーズ「われらが歌う時」下巻がもう百ページ。上下で千ページ越えてる作品。
 「DOG’S」でも純血と雑種という話があったが、この作品の主人公の兄弟妹はユダヤ系ドイツ人父とアメリカの黒人の母との間に生まれた子供たち。彼らは白人世界からは黒人扱いされ、黒人世界からは白人扱いされるどっちにも入れない子供たち、彼をシールドし音楽で武装させた両親。


 戦後からのアメリカを舞台に描くこの作品の中にはアメリカの歴史が、詰まっている。黒人がどう扱われたのか公民運動や、妹はブラックパンサー党へ、兄二人が見ようとしなかった社会への怒りをむきだしにする。


 ハイブリッドされたもの、混ざり合ったものたちがいるアメリカは強いのか、もろいのか。


 これはアメリカの戦後五十年近くの物語、犬の話だと古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」は戦後から冷戦終わりまでの軍用犬の系譜から見える世界を描いていた。犬の話だと「ハル、ハル、ハル」に収録されてる「8ドッグス」がカッコいい、文体も物語も。


 作家が歴史を描くと現実にあったであろうことにフォーカスしながら独自の解釈を注入することである種の新しい歴史ができる、まあそれはもちろんフィクションであるんだけども、ノンフィクションのような世界が展開される。

われらが歌う時 上

われらが歌う時 上

われらが歌う時 下

われらが歌う時 下

ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)

ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)

ハル、ハル、ハル

ハル、ハル、ハル