Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「ありきたりの狂気の物語」

 七連チャンの六が終わった。働く人間が少ない日に限って大量買いが多いような、心の底からいろんなことに苛つく。単純作業は人の心から優しさとか思いやりを間違いなく奪うっ!
 レジ打ちとレジ袋を取ること、あと支払いの紙幣を一日何百、何千枚と触ることで利き腕の人差し指の親指側の側面がひび割れている、乾燥してる。鮫肌?


 何ヶ月かに一度来る睡眠障害か、朝寝れない、寝たら目覚ましが鳴っても起きれない、おまけに夕方やけに眠い。ストレスのせいかやけに食ってしまう、おかげで高三の時の全盛期の体重に戻った。たぶん、東京に来た七年前と比べて二十キロ増えてる。というか高三の時の冬の体重に戻った。だから人生のほぼ八割は肥満だ、メタボリックだ。携帯の機種変みたいに体が変えられたら楽なのに。でも顔や体をコロコロ変えてたら自己アイデンティティは崩潰すんだろうな。


 改善する為には生活を変えるしかない。いろんな理由でガタはきている。今はわかりやすく肉体に出ているだけだろうから、精神の面でダメージを喰らうとかなりやばい気がする、本来打たれ弱いが。根がネガティブな思考なために一気に落ちて悲観的にならない、最初から体温が低いようなものだから。


 二年近くも関わっているというか構想して膨張してしまった今書いている小説を最後まで書いて産み落としたい。ってことが終わると精神的には楽なのかな。前の時点で読んでもらった方々って言ってもお二人、僕が信頼している仲俣さんとcharlieのアドバイスで改善っつうかなんというか、内容が変化している。


 深夜三時過ぎで客もキャバ嬢か深夜のお仕事的な客がポツポツくる時間帯に、丑三つ時に「Life」スピンオフの古川日出男「東京・REMIXED」を爆音で流して聴いていた。物語を産み落とす、だから作家は母性的なもの。「ハル、ハル、ハル」の冒頭の朗読がいつもよりも響いた。この前の「ブ、ブルー」での空中にすでに存在している物語を捕まえる、自ら上っていくということとかに繋がる。


古川日出男・東京・REMIXED」
http://www.tbsradio.jp/life/2008/01/remixed.html


 ここまでひとつの物語と関係を持ち続けるのはたぶん僕には初めてなので、それ以前にあった物語で書いてないのとか終わらせてないのとか構想だけあるやつを除けば一番長い付き合いと言うか身籠って二年ぐらいか、そのせいで僕が太ったわけではないのだけど。産み落としたら僕が痩せれるってわけでもない。
 産み落としてもどうにかなるということではないのだし、ただ物語がひとつ存在するというだけのこと、ただそれだけ。応募したり読んでもらったりして世に出るかなんてもっとも難しいことに産み落とした物語に挑ます、ほとんどの産み出された物語は世には出ないのだ。


 それが当たり前のことだ。まあ、なんとかしますけどって気持ちはあるんだが。なんとかしないと生活改善もできないし。


 レジしてたら高校の同級生が久しぶりに来た。数ヶ月前にたまたま仕事先で声をかけられて顔を見ると同級生だった。東京で地元の高校の同級生と偶然出会ったのは初だった。彼は美容師なんだが、前に髪を切ってもらった時にもうすぐ子供が産まれるって言っていて、今日聞いたらも産まれてう九ヶ月だって言われた。
 中学の唯一連絡を取っている京都にいる友達の夫婦も今年二人目が産まれる、二人目も男の子だったら僕が名付け親になってもいいらしい、可哀想な次男坊。僕も次男坊、幼い頃の写真は兄の半分もない、次男坊なんてそんな扱い。
 専門の同級生で一緒によくライブに行く友人夫婦ももうすぐ子供が産まれる。と仲の良い友人たちの家庭に子供がって状況だ。祝い金がさあ・・・。


 ミスチルの「花 -Memento Mori-」の歌詞まんまだな。「同年代の友人たちが家族を築いてく」ってとこがね。


 人生におけるプライオリティが家族だったり何か夢だったりとか違うだけで、家族を持つことはいいことだと思ってるけど、でも僕はそこに期待とか強い思いがないからどうしようもないんだよなあ。で、そういう一般的な幸せとか供犠として差し出すから少しは僕のやりたいことさせて生きさせて(生活を成り立たせて)くれないかなって昔からの願いだったりする。だから就職とか考えなかったし。


 でも、わかってはいる。欲しがってるモノは欲しがる者には与えられないって。じゃ誰かから奪い取れるかってことでもないからよけいに難しい。奪い取れるなら正直そいつを殺してでも奪い取ってると思うから。


 そう言ってもここ数年で、人との繋がりの中から少しだけは近づいていってるような気はしてて、錯覚かもしれないけど。砂漠の中のオアシスか蜃気楼かどうかわかるのはもうちょっと先かもしれない。


 海外の好きな作家はレイモンド・カーヴァーチャールズ・ブコウスキーなんですって言ったら仲俣さんにカッコいいじゃんって言われた。わりと僕ぐらいの年齢だとカーヴァーは読まないからか?


 仲俣さんがサブパーソナリティでcharlieがパーソナリティな今夜の文化系トークラジオ Lifeは「草食系男子の本懐」ってテーマで深夜の一時半から生放送。
 出演:鈴木謙介(charlie)、斎藤哲也森山裕之、仲俣暁生津田大介、柳瀬博一、ゲスト:二村ヒトシ(AV監督)
http://www.tbsradio.jp/life/index.html


 関係ないけど玄関すぐの猫の体毛がすごく散乱というか飛び散っていた、性交でそうなったのか?
 で夕方みたら白い体毛以外にも黒い体毛も加わっていた。猫戦争勃発してんのか? ちなみにこの辺りは今月の「ROCKIN'ON JAPAN」に掲載されている松尾スズキ作「さようなら、オメン」の舞台でもある、最近松尾さんを見かけないけど。

ハル、ハル、ハル

ハル、ハル、ハル

頼むから静かにしてくれ〈1〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

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ありきたりの狂気の物語 (新潮文庫)

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