Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「ラブシャッフル」

 うーむ、チケ取ってなかったけどvines来日しないのかなあ、今年のフジロックで観た人はラッキーだったねってことになってしまった。クレイブの状態はそんなに悪いのか、これからもこういうことは多々ありそうだけど、クレイブにしろ、元リバティーンズピート・ドハーティにしろゼロ年代のロックンロールリヴァイバルの中で牽引して一気に世界に出て行った新しい世代のロックアイコンは日本には来れないと言うのはなんだろうなあ。
 http://www.smash-jpn.com/band/2008/11_vines/index.php


 ネクストTBS金10ドラマ「ラブシャッフル
 http://www.tbs.co.jp/loveshuffle/

 
 脚本:野島伸司/プロデューサー:伊藤一尋/演出:土井裕泰山室大輔


 ストーリー・高級マンションが舞台。 まとめているつもりが騒動を起こしてしまうIT企業の課長役の玉木宏が、 貫地谷しほり演じる社長令嬢の婚約者に別れを告げられた後、 マンションのエレベーターに乗り込んだところで停電が発生。
 香里奈松田翔太谷原章介の 住人3人とともに閉じこめられ、復旧を待つ間に「運命の人は本当に1人だけなのか」という疑問を、恋人を交換することで試してみようということになる。


 谷原章介さんはデビューが確か「未成年」だった気がするし、「プライド」では主人公・ハル(キムタク)と契約で恋人になったアキ(竹内結子)の元カレ夏川として野島ドラマに再び出てたけど、「未成年」以来13年振りに金10で野島ドラマだな。ということはやっぱり売れたってことだよなあ。


 他には吉高由里子とDAIGOも出るみたい。吉高由里子のブレイクぶりは素晴らしいね。
 いつの間にか売れたみたいになってるけど、「紀子の食卓」で映画出て、園さんの演出の回の「時効警察」にも地味に出てたのに一気にきてるなあ。「明日の喜多善男」の奔放なアイドル役もいい味だったけど。桜井亜美さんと乙一さんの映画を観に行ったらデビュー前から知り合いと言う事で桜井さんとトークしてたのを見たけど天然ぽかった。


 松田翔太は月9「薔薇のない花屋」に出てたから野島さんが気に入って指名した可能性はあるが。
 「リップスティック」での窪塚洋介の演技見た野島さんがシーンを増やしたって話もあったし、その後に「ストロベリーオンザショートケーキ」に重要キャラで使われたし、あの先輩役はよかったなあ。
 最後は結局内山理名「みゆき」みたいに振られたもん同士でくっつくんだけど。まあ「ストロベリーオンザショートケーキ」は「みゆき」が土台と言うかある種の元ネタだから正統な終わりだったなと今更思う。


主題歌:Fantasy-アース・ウィンドー&ファイヤー


挿入歌:The Bangles - Eternal Flame 胸いっぱいの愛



 久しぶりの野島伸司脚本金10ドラマだが、野島信者な僕は楽しみで仕方ないけど、今回のドラマは乱暴に言ってしまえば、野島伸司がかつての恋愛ドラマの名作「男女七人夏物語」のような男女の群像恋愛を野島流に料理するという発想から生み出した明るく、楽しいテイストの恋愛ドラマらしい。
 このドラマにおける野島流の仕掛けはなんと「パートナーチェンジ=恋人交換」。20代半ばから30代の高級マンションの同じフロアに住む男女4人が、ふとした事から顔見知りになり、なんとそれぞれの恋人を「恋人交換=ラブシャッフル」することになる。とのこと。


 主人公・啓と同じ高級マンションに住み、啓と共に「ラブシャッフル」を試みる住民仲間の、三ヶ国語を操るフリーの通訳・愛瑠、女性専門のカメラマン・旺次郎、開業している心療内科医・正人には、それぞれ香里奈松田翔太谷原章介という豪華な顔ぶれの俳優たちが登場する。らしいのだけど大丈夫かなあ。


 高級マンションってところとそれぞれの役柄というか仕事のIT企業の社員とフリーの通訳、カメラマン、診療内科医とかにリアリティはあるんだろうか、バブル全盛期的な匂いがしているのが怖い。
 これは初期の「君が嘘をついた」「愛しあってるかい!」「素敵な片思い」的なフジテレビでの野島伸司×大多亮Pが組んでたバブリーなノリが復活しているような気がしてしまう。


 「この世の果て」「美しい人」のような心がひりひりするような作品が今の時代に求められていない事はわかるけど、野島伸司の真骨頂はそこにあると僕は思う。視聴率は大事だ、でも以前に視聴率は気にしない自分の作品が好きな人だけに見てもらえればいいんだって言ってた路線に戻らないかなあ。まだ「新世紀の詩」を心のどこかで期待している僕には。


 金10「流星の絆」も展開が進んでて、原作は読んでいないけど宮藤官九郎は自らの脚本でどこまで遊んでいるのかわからないがやっぱりテンポがいい。
 要潤扮する社長息子が普通に「今年も童貞で年を越すのかあ」ってさすがに原作にないだろうからクドカン脚本のノリだろうなあとは思う。二宮のツッコミに関しては深夜している「スタンドアップ」を思わせるものがある。


 二宮和也錦戸亮戸田恵梨香の三兄弟妹は役割がしっかりしてるというかバランスいいなあと思う。
 二宮の冷静さに対比するように錦戸の感情の昂り、戸田は要との関係性のや過去の想い出の中で揺れ動く女の子の不安定さ、要の内情の台詞はキャラが立っていて憎めない感じで、彼を店で出迎える二宮も仇の息子だとわかるが彼の事が嫌いにはなれそうにはない。
 今回は刑事二人がわりと有明兄弟と打ち明けると言うか繋がりを見せる感じだな、柄本明の嫁が森山愛子さんかあ、クドカン組だねえ、マコトのおかあちゃんのイメージが抜けない。
  

 柄本明さんと言えば下北沢辞典を作る時には絶対に載せたい、下北沢で一番よく見かける有名人として。