Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「あらゆる場所に花束が……」

likeaswimmingangel2008-08-13

 中原昌也「あらゆる場所に花束が……」を読み終えた。途中で終わったような、繋がっているような、なんだか後味の悪い感じの内容で、嫌いではない文体だった。暴力的で性的な人間の本質を剥き出しにしている野性的な展開というか流れだった。


 ツタヤで論座に載っていたcharlieこと鈴木謙介氏の「見る者と見られる者 秋葉原事件と“モテ”る議論」を立ち読みした。ここで出てくるロスジェネのことと、10日深夜に放送された文化系トークラジオLifeのゲストだった本谷有希子さんの新刊「グ、ア、ム」を「あらゆる場所に花束が……」を読み終えてから読み始めたがリンクした、自分の中で。
 「グ、ア、ム」自体は完全なまでに10日放送された「Life」のテーマ「地方を考える」とリンクした物語であることを昨日読み始めて知った。どおりでみんな読んだ方がいいと言ったわけだ。


 昨日、郵便物が届いた。9月末に発売予定の古川日出男さんの新作「聖家族」を発売前に読みたいという挑戦者募集に応募してて、それが当たって仮綴本が届いた。原稿用紙2000枚の大作、東北を舞台にした古川さんの中でも一番長い作品。「アラビアの夜の種族」よりも長いらしい。「グ、ア、ム」を読み終わったら速攻で取りかかる。


 08年の僕の夏は「聖家族」を読む為にあるのだと覚悟を決めて、古川さんが綴った言葉を物語の中に溺れてみようと思う、それにしても読んだ後のダメージがデカそうだなあ。


あらゆる場所に花束が… (新潮文庫)

あらゆる場所に花束が… (新潮文庫)

グ、ア、ム

グ、ア、ム