Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「たみおのしあわせ」

 副都心線新宿三丁目に行ってC1出口すぐの新宿バルト9に初めて行ってみた。岩松了監督、主演・オダギリジョーの「たみおのしあわせ」を観に。


 オダジョー扮する民男とその父・伸男(原田芳雄)は二人で一軒家に住んでいる。民男の母は昔に亡くなっている。民男は見合いをした瞳(麻生久美子)と結婚を進めていくのだけども・・・。
 民男の叔父に小林薫、伸男の恋人に大竹しのぶ、なぜか居酒屋とかで鉢合わせする変な男を忌野清志郎、伸男の過去の恋人を石田えり、監督も変な男と一緒に飲んでるシーンで出てました。音楽は勝手にしやがれでライブシーンでも出てます。


 最後がもう理解不能なとぐらい言えるほどに急展開、そしてあの最後のシーンをどう解釈するんだよ?っていう終わり方で不思議なものになってしまってましたね。でもあんな終わり方の映画を観たことがあるようなないような気もしなくもない。


 カッコイイオダジョーではないのでカッコイイオダジョーを期待する人は観ない方がいいかも、奥手でモテない男を演じてます、まあ見合い結婚しようとするのだから奥手ではあるわなあ。
 麻生さんの着物姿はいいねえ、いやあ麻生さんいいわあ、麻生さんがSARAのCMしてたから使ってましたよ、僕は。
 しかしなんだか自己主張のない役ですよ、不思議な感じ。物語に関わってるんだけど関わってないような大事な役なんだけどいなくてもいいような雰囲気。


 見合いして結婚式までという流れなんだけど、そこがメインではなくて父子の関係性の物語だった。
 人間の微妙な関係性を描いていてクスっと笑えるシーンもありますが、なにかもが最後でなんちゅう展開にしたんだよ岩松さんっっていう、ある意味すごいよ、あの終わり方、途中で想像できないもんあの終わり。

 見所はですね、電車オタクな名優・原田芳雄さんもですが(タモリ倶楽部ではしゃいでいるあの感じは単なる鉄ちゃんですが)、大竹しのぶさんと小林薫さんのやりとりですね。あの生々しい存在感はやっぱりすげえ、観る価値あります。あとおどおどしてるオダジョーね。


 観終わった後にポカーンとしてしまいました、けっこう台詞とか好きな感じだったなあ。


 映画が始まる前に観た予告でこれは観たいと思ったのはこれ↓


アクロス・ザ・ユニバース<予告編>


ストーリー:愛こそはすべて


ビートルズの曲だけを使ったオリジナルミュージカルを作ろうとひらめいたの」?ジュリー・テイモア(監督・原案)


 1960年代。リバプールから父を探しにアメリカにやって来たジュード。自由な大学生マックスに出会い、2人はNY・グリニッジ・ビレッジを目指す。彼らを待ち受けていたのはエネルギッシュな気質溢れるカウンター・カルチャー。ミュージシャン仲間達との新しい生活が始まり、ジュードはマックスの妹ルーシーと恋に落ちる。しかしベトナム戦争が激化し、一人は戦場、一人は反戦活動へ、一人はプロのミュージシャンへと、仲間達はバラバラになっていく。混迷の渦に巻き込まれた彼らが再び心をひとつにするときはくるのだろうか?


 というストーリーは抜きにしても予告編観るだけで鳥肌が立ちまくったので観に行きます。


 時代的には「フォレストガンプ 一期一会」と同じぐらいか?
 時代背景にベトナム戦争があって反戦運動、ヒッピー文化の台頭とかあったんだっけな?
 大きな物語が存在していた頃を舞台にしているし、仲間たちがそれぞれの道を選んで別れていくというのもすごくカタルシスがありそうだしね。
 こういう大きな物語の中でその時代を象徴する生き方をする人物を数人描くというのは時代が違っていても誰かに感情移入できたりするので、観終わった後に自分だったらとかあの事件はとかあの時あいつはなんであんなことしたんだろうって考えることができていいし。


 終わってから渋谷に行って献血して、なんと夏の献血場にはお店に置いてあるようなアイスの冷蔵庫があります(エスキモーとか横に書いてあって上面が引きガラスになってるやつ)、献血するとジュースもですが、アイスまでくれます、もちろんただで。ジュースはいつも初めと終わった後に水分補給のために飲みますが、アイスがあるってのがすごいね。まあ食わなかったんだけど。あとさすがに猛暑のなか歩いて帰りたくないので電車で帰った。


 そんなに血が足りてないのか?日本は。
 400cc献血は年に三回しかできないので、年間に1200ccまでできない決まりになっているから。献血するといいよ、その夜ぐっすり寝れるから(僕だけか?)、あと人間って血をある程度は出した方がいいんだって、女子は毎月出してるからそれと一緒に体の毒が出ていってるので基本的に長生きらしい。まあ長生きはしたくないんだけど血を抜かれてる時なんだかリラックスできるんだよなあ、なんでだろ。たぶん、出血多量になったらぼんやり気持ちよく意識を失える気がする。


 で、家に帰ってから借りていた「君に届け」の最新刊読んで、毎度思いますが正統派な少女コミックスですなあ。
 日本中でこれを読みながら友達ができて好きな人にも振り向かれたいと思う孤独な女子に妄想を与えてますね、間違いなく。
 その妄想パワーが爆発する時、きっと素敵な女性になると思いますが妄想も動かないと物質化(実現化)はしないので、友達ができるのを待って好きな人に好きになってもらうというディズニーの姫的な受け身姿勢では現実は変わりませんよと周りにいる誰か言った方が実は早い。それはもちろんひきこもってる男子にも言えますが。


 バレンタインの辺りとかねえ、もうヤキモキさせといてみたいなあ展開。バレンタインチョコをあげるってことは下心があるってことだよねって悩む主人公・爽子ですが恋という字は下に心があるんや、下心があるとさんまさんが言ってたけど、それがないと人間はきっと他の人間に興味持たないんじゃないだろうかと読みながら汚れちまった自分を恥じました。


 一緒に借りていたモーニングで連載中の「GIANT KILLING」も一巻から最新刊まで読破。これはサッカーの物語なんだけど主人公が監督で弱小チームを変えていくというやつです。
 サッカーやJリーグ好きな人はハマるんじゃないかなあ、読みやすいし面白い。あんまり感動は今の所ないけど、監督とコーチのやりとりいいです。


 隅田川沿いにあるって設定のJリーグのチームでサポーターの話も絡んできててサッカーのゲームもだけどけっこうフロントと監督や地域とチーム、選手と監督という人間関係を描いている。
 わりと会社勤めの人なんか読むといいのかも、監督の仕事ってチームを作って人をどう動かすかってこととそこにいる人間関係と各人の能力を見極めてうまく動かして成果をだすことだから、読んでてて面白いし発見もあると思いますよん。

君に届け 7 (マーガレットコミックス)

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GIANT KILLING(6) (モーニング KC)

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