Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「永遠の胸」

 連絡もらって帰ってその日に通夜が行われて、で昨日葬式があって火葬場に行ってじいちゃんのお骨を骨壺に入れてあげて、じいちゃんは家に帰ってきた。本当にお疲れさまでした。ここ1、2年は病院にいて帰りたがっていたからこれでようやく家に戻って来れた。


 火葬すると骨はやっぱり白いのだけども、昔咽頭ガンをやってから、最後の方は前立腺のガンにもなっていて、骨盤の辺りよりも下の骨の一部が黒かった。おじさんとかが病気のところだと言っていた。肋骨ぐらいの骨の一部はピンク色だった、それは抗がん剤の影響なのかもしれない。


 初めて見た人の骨だった、白いものなのだな。
 肉体に閉じ込められていた精神は解き放たれて空に舞い上がって時空とか宇宙とか輪廻とかなんかそういうものを漂いながらまた何かに宿るんだろう。残された者には形として骨が残ってということだろうか。


 うちの近所の法仙院というお寺のお坊さんが通夜にも葬式にも来てお経をあげてくれて(じいちゃんは洗礼を受けているクリスチャンなのだが教会の牧師さんがいなくなってからはお参りしてて真言宗で葬式はあげた)葬式の時も最後にお坊さんが言ってくれたのは説法ではなくてじいちゃんとばあちゃんとの想い出話でした。


 そのお坊さんがお寺に来たのが8年前ぐらいでじいちゃんとばあちゃんが二人でお参りしてるのをよく見てて、お坊さんのお父さんにじいちゃんが歳も同じで見た目も似ててじいちゃんをお父さんと、ばあちゃんをお母さんと親しんで呼んでくれててよく話とかしてくれてたみたいで病院にお見舞いまで来てもらったみたい。
 泣きながらじいちゃんとばあちゃんとの想い出話をしてもらって、その話の光景が目に浮かぶし、ばあちゃんも泣くからやっぱり泣いてしまった。


 準備とかの時に叔父の車に乗ってて叔父に死んだ人の人柄がどうだったのかは葬式でよくわかると言われたけどほんとにそうなんだなあとつくづく感じた。


 葬式で兄とも8年振りに会って話をした。親族が集まってる時に「血は汚くて切っても切れない強いものだ」と親族の誰かが言っていたが、じいちゃんのお兄さん(95、6ぐらいかな)も来て顔を見て泣きながら声にもならない声でじいちゃんの名前を呼んでいて隣には兄が座ってその光景を見ていたので血というものは本当に強く切れないものなのだと思いながらなにか複雑な気持ちにもなった。


 夜には雨がかなり降っていたが朝には上がっていて、ばあちゃんと父さんと母さんと兄ちゃんと朝ご飯食べてから父さんに駅まで送ってもらって兄と一緒に新幹線に乗った。
 早めに出たから岡山に帰るときみたいにずっと立ちっぱなしではなくて指定席が空いていて座れた。兄のヘビースモーカーのせいで喫煙車両だったが、大阪で同じ車両に芸人の矢野兵藤の兵藤さんが乗って来た。ので兄と芸人さん話して(千鳥は僕の高校の先輩だが、千鳥は隣の高校の通称で兄は本当にそこの高校出身だと思っていた)その後兄が未だに浜崎あゆみが好きだと聞いてどう考えても趣味が合わないことだけは今まで以上にことさらはっきりとした。


 名古屋で静岡行きの兄と別れてからは帰るとき同様にDragon Ashを聴いていた。「Melancholy」聴いてたら泣けてきた、涙もろいのはしょうがない、それは遺伝だ。


 東京の家に戻って洗濯して、急に帰ったから返却してなかったDVD返しに行って、CDコーナーに昔すごくよく聴いてた尾崎豊のファンベストが二枚レンタルされていたので借りた。


 尾崎豊を初めて聴いた時には彼はもうすでにこの世からいなくてファンになってCDだけじゃなくて本とか買い漁って読んでたなあとか思い出した。


 実家に帰ってから家ではテレビ点けてなくて今日の朝飯の時に久しぶりに点けてニュース見てたらhideメモリアルサミットがやっていた。そういえばじいちゃんの命日とhideの命日って一緒なんだな。


 いろんな想い出とかなんかそういうことは浮かんで、考えることもあったけど、葬式ってやっぱり故人のためにするけど残された側が区切りをつけるためにしてる、そうしないと残された側が進んで行けないからするんだろうな、前からそう思ってたけどそれは確信した。


 生きてるからお腹も減るし眠たくもなるしね、いろんな人に出会って楽しんでいくしかない、出会った人とは全てそのうちお別れはするけどもそれまでは楽しんでいけるように話したり笑ったり酒飲んだりとかしていけたらそれだけでもう充分だなと思う。これからもっと楽しんでいくように動いて行かないと。

WEDNESDAY~LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI

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SATURDAY~ROCK’N ROLL BEST OF YUTAKA OZAKI

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