朝は「TEENAGER CHRONICLE」というブログを書いた。寝れないからツイッターをしてたり、読まないといけない小説にも手をつけずにいた。
サンボマスター「ラブソング 」(長澤まさみが可愛すぎる件について)
去年じいちゃんが死んだ時に叔父がぽつりと「死んだ人の人柄がどうだったのかは葬式でよくわかる」と言っていたのを思い出した。
葬式ではないがブログやツイッター等の自身が発信できるメディアで彼の事を惜しむ声が多いのはそういうことだ。残した作品、彼と触れ合った人々の関係性ゆえに惜しまれている。
因果応報、とも言えるが人は人と人の間でしか生きれないし、そこでの関係性がのちになんらかの影響を与える。バタフライ理論みたいにアフリカ大陸で蝶が羽を一羽ばたきしたことでアメリカ大陸でトルネードが起きるような、関係ないようなことが繋がって絡まって出来事は起きていく。
僕が勝手に尊敬して一番好きな小説家である古川日出男さんの作品「サマーバケーションEP」(来年文庫化されるらしい)の物語であった井の頭公園の神田川の源流から隅田川まで歩きそして東京湾へを一人で実行してそれをブログ「スプリングバケーションEP」に書いた。その後「古川日出男ナイト」でお会いした時にそのコピーを渡させてもらった。
数日後に集英社の担当の方を通して古川さんからポストカードが届いた。最後には「歩いて行き/生きて歩きましょう」と綴られていた。
僕はフィクションである小説をノンフィクションである僕の人生で行い、歩く事で物語が溢れているのを感じた、肌身に。フィクションの物語は僕らの現実と地続きだ。間違いなく。
その年に十周年を記念する大長編「聖家族」が出版され、発売前にサイトで応募して先行で作品を読めるものに当選して感想文を送った。その一部が新聞広告に使われていた。
「胎内のリズムと呼応する」この作品に宿る内容をうまく表現できたと僕も思ったけど、使われるとは思わなかったから嬉しかった。事前に連絡はもらったけど。
痛いことをするファンだと一応客観視できる。しかしながら行動しなければ何も起こらないことはこの数年でよくわかっている。わかりすぎるぐらいにわかっている。
あとは実力とは関係のない運だ。運は繋がりが連れてくる、そういう気が以前からするし、そうだと思える事も何度もあった。
僕には運はある、あるほうだと思う。だから足りてないのは実力だ、それがどうしようもない現実だ。
三月の終わりまでとことん苦しんでなんとか自分の書きたい物語を少しでも多く形にしていく、苦しまないといけない。そして応募して打ちのめされても続けていく、僕には他にやりたいことがないから。
苦しみは必要だ。創造は僕らの中に孕まれている。孕まれているものを世に出す時に苦しみがないなんて、ありえない。
歩いていく、自分の人生の物語に出会って、歩いて、歩いていく。
本当は鳥居みゆき「みみずひめ」のDVDの感想と「おやすみプンプン」と「アイアムアヒーロー」最新刊の感想を書こうと思ったんだけどなんだか話がだいぶ違いすぎて書く気力が。簡単に書いておこう。
「みみずひめ」はネタ集ではない一時間ぐらいの作品。みみずだった女が鳥居になり、みみずを飼っていたご主人を探すという内容で。一言でいえばシュールすぎる。
鳥居は存在感がすでに演技の必要がないのかと思わせるが鳥居というキャラクターを作り上げているので演技レベルはすごく、自分のできることを完全に把握している。そしてとても頭のいい人である。鳥居ワールドというかシュールで不条理なダークなものに少しでも惹かれるのならばオススメ。
「アイアムアヒーロー」は漫画家のアシスタントをしている漫画家(デビューしたが売れずにアシスタントをしている)英雄の世界で人々がゾンビのようになって人を襲いだす話で、世界が混沌としてきている。
まだ二巻なのでこの先がどう展開していくかわからないがかなりB級ホラームービーみたいな感じの内容だ。前作「ボーイズ・オン・ザ・ラン」とは主人公の自意識の感じは似ているが物語は非現実なものを描いている。
「おやすみプンプン」は六巻。高校生になったプンプンは女の子のデートで超勃起しながら興奮したまま、彼女と噛み合ないまま、互いに内面を吐露し「自分が一番好き」なんでしょとグサリとくることを言われ、しまいには小学生の時に好きだった「愛子」のことを思い出してしまったりする。
このダメダメな思春期の白濁とした想いはたいていの男子(天然記念物的なモテ続けてるやつを除いて)には共有できるもので、過ぎ去った時期ではあるが痛い、というかゆっくりとナイフで刺されているような冷たさもある。
あとはプンプンの母の巻でもあり、息子との関係性をうまく築けない母がそれまでの人生を振り返りながらも進んでいく。
プンプン一家だけがなぜ人の形ではないのかといろいろあるのだが、普遍的なものを扱いながらも、浅野いにおの持ち味である哀愁やゆっくりと締め付けてくるような物語展開、その痛さがまるで僕の事のようにわかるリアルな部分、性的な衝動。ゼロ年代に浅野いにおと古川実がマンガで描いてきた物語はまるで僕らの分身みたいだったと思う。
なぜか尾崎さんのこの歌を思い出した。
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