Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『プールサイド』


 週刊文春TVブロスの岩井さんのとこ読むために購入。いつも思うんだけど岩井さんと園さんは共通するところが多い、アウトプットとか違うけどね。6月ぐらいからメルマ旬報でふたりについて書くつもり。



 この白銀台の作業場(ロックウェルアイズ)のマンションにプレイワークスに応募した脚本の作品開発の契約しに行ったけど岩井さんは不在だったんだよなあ。




 『ひっ』読み始めたらすぐに読み終えてしまった。戌井さんの小説は何度か吹き出してしまう。




『プールサイド』
夜のプールに忍び込んで
水面はライトと月に照らされていて
甘酸っぱくて淡い想いが揺れるように
少女がプールに飛び込む
少年はプールサイドで見ている
水から顔を出した少女は髪を直すようにして
少年を見ている
その眩しさに少年は波打つ水面に目をそらす
すぐに少女を見返すと彼女はまた潜っている
飛び込もうと思う
彼女を捕まえないといけない
少しの助走で飛び込む
大きな波紋で水面に映った月が割れて揺れる
少年が水面から顔を出す
少女も顔を出す
ふたりが笑うように波紋がプールをゆく
いつだってそんなシーンは作られていく
あのワンシーンがいつだって時間を巻き戻すように