監督/フランク・パビッチ
出演/アレハンドロ・ホドロフスキー、ミシェル・セイドゥー、H・R・ギーガー、クリス・フォス、ブロンティス・ホドロフスキー、リチャード・スタンリー、デバン・ファラシ、ドリュー・マクウィーニー、ゲイリー・カーツ、ニコラス・ウィンディング・レフン、ダン・オバノン、クリスチャン・バンデ、ジャン=ピエール・ビグナウなど
「ホーリー・マウンテン」「エル・トポ」などでカルト的人気を誇る奇才アレハンドロ・ホドロフスキー監督が映画化に挑んだものの、実現に至らず失敗に終わった幻のSF大作「DUNE」。フランク・ハーバートの「デューン 砂の惑星」を原作に、サルバドール・ダリやミック・ジャガー、オーソン・ウェルズ、メビウス、H・R・ギーガー、ピンク・フロイドら豪華スタッフ&キャストをそろえながらも、撮影前に頓挫した同作の驚きの企画内容や製作中止に追い込まれていった過程を、ホドロフスキー自身やプロデューサー、関係者へのインタビュー、膨大なデザイン画や資料などから明らかにしていくドキュメンタリー。(映画.comより)
『勝たずんば死あるのみ、我らメタ・バロンの一族』
http://d.hatena.ne.jp/likeaswimmingangel/20140610
↑B&Bでの西島大介×原正人「漫画原作者としてのホドロフスキー メビウスの描いた『DUNE』をめぐって〜 勝たずんば死あるのみ、我らメタ・バロンの一族」映画『ホドロフスキーのDUNE』『リアリティのダンス』公開記念トークイベントに行って『ホドロフスキーのDUNE』を知ったというかホドロフスキーを知ったような人間なので、西島さんがめっちゃ好きで影響も受けているのもトークで炸裂していたので観に行こうと思って。
しかも今日の『タマフル』の「ムービーウォッチメン」作品になっていたのでそりゃあ観に行かないと!!ということで検索したら合い言葉をいうとプレスをもらえる日だった(初回だけ)、アップリンクに言って『今日のタマフルの予習にきました』といったら(それが合言葉)プレスもらえた。
冒頭の方で映画監督のニコラス・ウィンディング・レフンが出てて彼は設定資料みたいな分厚い本になっている『DUNE』についてホドロフスキーが一ページずつ解説というか話してくれたという話をしていて、だから自分が唯一『DUNE』を観た人間だけど本当に素晴らしいと語っていた。
ホドロフスキー監督は話す時にすごく手が動く人で頭の回転の早い、天才肌の人って早口で手が動く人が多いんだけどそういうものなのだろう。
サルバドール・ダリに皇帝役で出てもらうエピソードだとか彼のいうこの映画に関わる作る人たちを「魂の戦士」たちと呼んでいるけどエネルギッシュでもともとの原作はあるにしても自分の創造で仲間たちと新しいものへ作り上げていった。
原作というのは服を着た女性みたいなもので、まずその服を脱がさないといけないということをホドロフスキーは語っていて、脱がして犯すと、しかし愛を持ってと。原作ものをそのままやる意味はないからするのならば愛を持ってレイプをするのだという。日本映画もマンガ原作が圧倒的に増えているけどそういう意識で作れている人たちはほとんどいないだろう。だって、やれば原作レイプだとか言われるのもだけどもともとマンガが売れているから映像化して諸々の担保を欲しがっているのだからホドロフスキーみたいなことはできないのだ。それは叡智や創造力を使って創作する事とはかけ離れているただの商業主義であって彼のように映画を芸術とはとらえていないからだろう。かと言って芸術をやってもお金が入らなければ次の作品も作れなかったりするのだからややこしい。
制作が中止になったのは膨大な制作費もだが大手の映画会社がカルト的な作品を作っていたホドロフスキーが監督するのを嫌がったからだ。そして、デヴィッド・リンチ監督によって『デューン/砂の惑星』が作られた。彼は映画を観に行くのが嫌だったが主人公のポールを演じる予定だった息子に観に行けよ、魂の戦士ならと言われていやいや劇場に足を運んだ。始まった瞬間には泣きそうになったが観ているとどんどん笑顔になっていった。大失敗だあ!!!!!!と(笑)
ホドロフスキーたちが作り上げた『DUNE』はのちに『エイリアン』や『ブレードランナー』、『ターミネーター』『マトリックス』、『スターウォーズ』などにある意味で元ネタとして応用されてその遺伝子はのちのハリウッド映画に圧倒的なまでに影響を与える事になった。未完であるが故に多くの作品が世に出て行くことになり影響を与えたという作品だから本当に不思議だ。未完故にほかの多くの遺伝子を引き継ぐ作品群によって完成しているとも言える。
そしてこの映画をきっかけに制作が中止になりホドロフスキーと35年会わなかったプロデューサーは再会し『リアリティのダンス』を二十数年ぶりに彼が監督作品を作る事になったという。お互いにお互いが怒っているのだと思って連絡を絶っていたらしい。そういう時にはこの作品の監督のような関係者ではない人が間に入ると離れていたものが繋がる事は多々あるのだろうね。
僕のようにアレハンドロ・ホドロフスキーという人を知らなくても楽しめる作品で最後の方は結構笑ったし劇場のお客さんも笑ってた。アレハンドロ・ホドロフスキーという人間のパワフルでなんか人間ぽいというか好きな事をやりたい事をやるためにどんどん進んでいく姿はカッコいい。これはいろんな人に薦めれる作品だなあ。
キングコングの西野さんとツイッターで映画開始までやりとりさせていただいたのでオススメさせてもらった。
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失敗を笑う奴にはこう言ってやればいい。
「キミは絶対に失敗しないよ。だから成功もしないけどね」
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Facebookの記事を更新しました。
【梶原のこと】
https://m.facebook.com/akihiro.nishino.16?_rdr
↑西野さんがFacebookに書かれていた事とアレハンドロ・ホドロフスキーが言っていることは本質的には同じだと思う。あと西野さんと一度しかお会いした事ないけど話すと早口で手もよく動いているなって思って天才肌の人はそうなんだなって思ってたんでホドロフスキーに似てるから観たらきっと自分に似てると思うんじゃないかなって。
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