ストーリー:1979年、アメリカ・オハイオ州。8ミリカメラで映画撮影をしていた6人の子どもたちのそばで、貨物列車の衝突事故が発生。貨物列車は空軍施設・エリア51からある場所へと研究素材を極秘に移送中だった。アメリカ政府が隠す秘密を目撃してしまった子どもたちのカメラには、事故の一部始終が記録されていたが……。
ハリウッドきってのヒットメーカーである2人のクリエイター、スティーヴン・スピルバーグが製作を務め、J・J・エイブラムスがメガホンを取るSF大作。1979年にアメリカで実際に起こった事故を引き合いに、アメリカ政府がひた隠しにする秘密と、映画撮影に夢中になる少年たちが真実を暴く冒険と成長を描く。
J・J・エイブラムス監督コメント↓
「この映画は、スーパー8フィルムで映画を作っていた子どもたちのことを語りたいという気持ちから生まれたもので、もともと自伝的な要素のあるアイデアだった。でも結果的には、僕が少年時代に夢中になっていた作品に対するオマージュになっていると思うよ(笑)」
「僕の好きな映画がすべて1つになったような作品だ。ラブストーリー、ドラマ、コメディ、青春ストーリー、アドベンチャー、モンスター、すべてが合わさっているのさ。これはアンブリン社(スピルバーグが82年に設立した映画・TV番組の制作会社、アンブリン・エンタテインメント)の作品の特徴だよね」
「60〜70年代に、8ミリ映画を作るっていうのは、ちょっとアウトサイダー的なところがあったと思う。容易には出来ないし、よりお金もかかる。努力もいるから、ちょっと風変わりな精神は主人公たちのキャラクターに取り入れたね」
「この映画の主人公は、悲劇的なことを体験し、絶望的な状況から自分の声、主張を見つけて、信念のために戦って最後にはより強い人間になる」
「この映画は、特に日本人には心に響くと思う。一緒に娯楽として笑ったり、楽しんだりもできると思うけど、前に進めるんだということ、生き抜くということ、そして、人間は強さがあって跳ね返ることができるということ。大きくこのメッセージを感じて欲しい。特に日本人には、その強さがあると僕は思っている」
21世紀の『E.T』だとか言われてる時点でネタバレも何もないとは思うんですが、『LOST』のJ・J・エイブラムスが監督でスピルバーグが総指揮の映画『スーパーエイト』を観に行ってきました。昼過ぎの回でしたがかなり人が入ってましたね、次の回も席無くなってるぐらいでした、新宿のバルト9では。
『LOST』をファーストシーズンの途中で諦めた僕ですが、予告編を観てすげえ観たいと思って調べたらJ・J・エイブラムス作品だったというね。
観た感じだと『E.T』『グーニーズ』『スタンドバイミー』的なものを感じます、オマージュも入ってるとは思う。 スピルバーグ『E.T』が1982年公開、僕と同じ年ですね。映画に登場するハロウィンと宅配ピザがこれ以降、日本で定着していったそうです。『スタンドバイミー』は1986年作。 製作総指揮にスピルバーグが参加している『グーニーズ』は1985年作。
この三作は僕もよく金曜ロードーショーで何度も観たせいか幼少期の映画体験はだいたいこの三作+『僕らの七日間戦争』でして。
我が家は映画館に一度も連れて行ってくれなかったので中一まで映画館に行った事なかったし、中二になるまで我が家にはビデオデッキが存在してなかった事もありテレビで観るこれらが僕の映画の原風景。
だから、映画館で映画を観るという事に僕は重きをおいていると思う。家でレンタルした作品を観てもそれはやっぱり違うんだな、どうしても。
少年たちが冒険に出るという物語、そして成長していくという冒険譚の系譜を正統派的に受け継いでいる作品が『スーパーエイト』ですね。
映画作りの少年たちは主人公とアメリカ的なデブの子にからかわれる子に手癖の悪い子に臆病者の子という基本的なパーティ構成。今作ではヒロインの女の子もそこに加わる。
例えば、謎の物体(ルービックキューブ的な)を持ち帰るシーンは僕には『グーニーズ』の最後でポケットから宝石が出てきてハッピーエンドになるようなものと近いものを感じた。
この映画の舞台は1979年で実際に起きた貨物列車事故を元にしている。テレビでは「スリーマイル島原子力発電所事故」が流れている。
最後まで観た感想はこれゲームの糸井重里さんが作った『MOTHER』じゃんっていう。『MOTHER』1のラストとかなり似ているというか構成が。
僕ほとんどゲームはしないし新しいハードを買う時は『MOTHER』シリーズの新作が出る時以外買う事はない人なんですが、『MOTHER』をハリウッド映画でしたらこんな感じなんだろうなって思った。
ゼロ年代以降のSF的な想像力(『第九地区』『インセプション』『ダークナイト』『ハーモニー』『クォンタム・ファミリーズ』等)と近代過去(70' 80'年代)のアメリカノスタルジーの組み合わせが上手くいっている作品だと思う。『MOTHER』を映画化したらこれじゃんっていうオチだったと思う。
では『MOTHER』とは何かというと1989年に発売された任天堂から出たRPGのゲームソフト。
糸井重里氏は初代『MOTHER』で、好きだった映画『スタンド・バイ・ミー』へのオマージュから近現代アメリカを思わせる背景設定を用いた。
初代『MOTHER』はアメリカ音楽・映画へのオマージュであると形容できる。平凡な街に住む少年であった主人公が、異星人の来襲に対し世界を守るというのが基本的なストーリー。
Eight Melodies(Original)
糸井自身がインタビューなどでアピールしていたが、アメリカ文化に大きな影響を受け、また『スタンド・バイ・ミー』や『グーニーズ』などアメリカ映画へのオマージュが見られる。アメリカ的な町並、鉄道などが登場。総じてジュブナイル、児童文学的な雰囲気を持つ。
『MOTHER』の主人公の喘息持ちという設定は『グーニーズ』へのオマージュ。「テレポートの際は一定の距離を高スピードで移動する必要がある」のは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を思わせる。
マザーズデイではヒッピーなお兄さんが登場する。音楽面でもアメリカ文化やビートルズ影響を受けており、実際ゲーム中のミュージックもそれらの雰囲気に合わせている。
僕が好きだった『MOTHER』は僕が生まれた当時のアメリカ映画からのオマージュだったわけです。
大人になって25歳を過ぎてロフトのイベントで糸井さんに会った時に「『MOTHER』の時小学生でずっと好きな作品です」と言ったら「大きくなったなあ」って言われました。そんな僕がそういうオマージュなリスペクトされた映画を嫌いなわけはなく。
『MOTHER』と『スーパーエイト』はそういう作りです。自分たちが過去に受けた影響を自分なりの表現で新しく作り上げるというモノ作りの基本形であると思います。
学びの基本は『守・破・離』の法則。守って破って離れる。最初は先生の教えを忠実に『守』ります。そこで物事の基礎を身につける。それができたら次は、基礎を『破』りつつ、そこから自分の色をつけていく。いわばアレンジ。アレンジができたら先生から『離れて』完全にオリジナル化する、それが『守・破・離』の法則。みたいなね。
FC マザー エンディング
↑映画のエンディングはまあ戦ったりするわけではないので歌も歌いませんし基本的には逆かもしれませんが飛び立ちますよね、例のあれがというのは同じ。
この『スーパーエイト』は母のいない世界(主人公の母は事故死、ヒロインの母は家から出て行った)で少年少女期の彼らは残された父との関係の回復と世界の不思議と出会い仲間と共に不思議を探る。
父親たちと息子と娘、母の形見の伏線回収がラストにきちんとやってくる。母性の失われた世界を描こうとしているのかもしれないしそうじゃないのかもしれない、うん、わからない。『ヒックとドラゴン』みたいに何かを得たので何かを失う手放すというハリウッド的なシナリオの基本構造なので安心してみれる。
スピルバーグは『スーパーエイト』からの『トランスフォーマー』の地球外生命体ネタで地球外生命体いまっせとしてる感じがする。僕はアメリカが2012年に地球外生命体の事を発表するのを待ってる! 都市伝説好きだから。
やりすぎの『都市伝説』で元ハロバイ関がJ・J・エイブラムスにインタビューしてましたね、少し前に。スピルバーグの生まれ育った町でこの列車事故が起きていてその町はフリーメーソンのロッジがすごい数あると。
スピルバーグは米政府に宇宙人に会わされていて宇宙人についての地球人が好意を持てるように『E.T』などを作って宇宙人に関する意識を映画で変えた説。
ケネディは宇宙人がいると公表しようとし暗殺された。アメリカの超機密は六十年経つと公表できるのでもうすぐすると米政府が暗殺の真実や宇宙人について公表するのかもしれない等々。
スピルバーグとJ・J・エイブラムスはユダヤ系で彼らの顔はスライドするとほぼ一致する、親子じゃねえのか説と都市伝説っぽいぜ〜な内容でしたが僕はそういうの好きなんでこういう映画も好きです。
この映画の一番面白いとこは映画仲間の一人が思いっきりゲロ吐くんだけどそいつのゲロ吐くタイミングが面白すぎなとこです。
あと映画撮る少年の話なら『リトル・ランボーズ』の方が泣けます。間違いなく。でもこの映画のモンスター映画的な表現とかは劇場でもみんなビクってなっててSF映画だぜって感じで楽しめた。いやあ、あいつがゲロ吐くタイミング完璧。
糸井「はい、あの、昔から『MOTHER』で育ったって言ってくれる人、多いでしょう」
岩田「すごく多いですね」
糸井「うん、すごくありがたいなぁと思ってたんだけど、最近ね、ありがたいっていうだけじゃなくて、そういう子たちのことを好きになってる自分に気付いたんですよ」
糸井「だからね、最初に言った『MOTHER』を好きな人を好きになってきてるってことと同じ意味なんだけど、カッコよく言えばさ、「キミたちが生きていること自体が『MOTHER4』だよ」って、ほんとにそう思うんだよ。今日もしょうもないことを考えたり今日も切なかったり、今日も笑ったりしてる、そういうことがあのフィールドでやりたかったんだもん」
昔、糸井さんがやってた徳川埋蔵金のテレビを親父とよく見てたわあ〜。
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