Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『Blue skies』

 僕は昨日確かに『愛犬家殺人事件』をモチーフにテキストにした園子温監督最新作『冷たい熱帯魚』を観に行った。それはまったく「救いのない」物語だった。


 血まみれのシーン故の緊迫したシーンでの極限状態での行為や発言は笑いを誘ってしまうと言う事、これはコメディが最悪な状態を描くことで笑いを誘うようなもの、あるいは哀愁というものが笑いに繋がる事(これは松本人志の笑いの基盤であり彼が広めた笑いの部分だろう)に似ている。


 今日は電車に朝から揺られていた。彼女の付き添いで埼玉の羽生である「ゆるキャラさみっとin羽生」というのに行く為に。羽生で待ち合わせのために朝の七時前には電車に乗った。
 北千住過ぎたら大きな川を越えた。荒川だったのかな。目的地まで電車で二時間ぐらいか。電車に揺られているとこうやって人生は緩やかに進んでやがては終わるんだと思う。
 だから電車に乗るのも車に乗るのも嫌いだ。毎日乗らなくても電車が来たら飛び込んでしまいたい欲求が沸くから毎日乗ってたらいつかミンチに自らなってしまうなあといつも反射的に思う。


 電車の中でフィリップ・K・ディック『高い城の男』を読んでた。第二次世界大戦でドイツと日本が勝った戦後社会。アメリカは日本とドイツに支配されているし日本人がアメリカ大陸で支配階層になっているそんな世界の話。


 待ち合わせして羽生駅に着いて駅前のロータリーから出ている無料バスで会場になってる羽生水郷公園へ。
 駅前のロータリーもバスが走る道もその周辺の景色も既視感を思わすものだった。僕の田舎の景色でもあるしこれはファスト風土(郊外に行けばどこへ行っても同じ風景(三浦展はこれを全国均一の食品が提供されるファストフードを捩ってファスト風土と呼んでいる)化した日本のどこにでもある風景だった。


Jamiroquai - Blue Skies


こいつらみんな人形ってわけだ
俺の目の前ですべてのシーンを演じてくれてる
それぞれ全部名前を知ってると思ったけど
何だかどんどん見分けがつかなくなってきちまって
でもそれも不思議はないのかもな


俺は耳を貸したくないんだ もう沢山だよ


どうしてあの日々を全て諦めなきゃいけないんだ
勝ったのは俺のはずなのに
あるのは虹だけ 他には何もない
俺は行くよ・・・影を置き去りにして


きっと途中で挫折するだろうと思ってた
でも今はちゃんとやり遂げるつもりだよ
自分の力でやって行くんだ


























 思ったよりもすげえ数の人だった。親子連れが多かったなあ、まあ日曜日だしね。親子で来てるのを見ると大変だなって思う、家族サービスとかうちはなかったからこういう場所って苦手だしなんかそういう方に目がいく。


 うちの親父はサボテン好きで外食もほぼ行かなかったし旅行も行かなかったし、行っても笠岡に釣りに行った時の帰りにとんぺいでラーメン(外食の記憶はここのみ)かおかんの実家の真備に行くぐらいだったなあ。
 小二の時にどこか夏休みどこか連れて行ってよって言って「サボテンと僕ら(僕と兄)どっちが大事なん?」って言ったら考える暇なく悛殺で「サボテン」って言って「お前らは飯食わしたら勝手に育つけどサボテンはわしが面倒みんと育たん。旅行行きたかったら自分で稼いでいけ」って言い放った。


 だから子供って趣味に負けるんだなって小二でわかったし、そういう場所って馴染みがない。まあ、放任主義なんでこんな性格になってる。このイベントから帰って友人と久しぶりに長電話したら僕はドライだと言われた。たぶん、そういう背景があるからなんだろう。



 今日わかったことはひこにゃんの人気半端ないってこと、羽生遠い。ディックはやっぱり素晴らしい作家だという事。


 『龍馬伝』最終回だったので久しぶりにリアルタイムで見ながらtwitterで楽しむ。年末の「ガキ使」もこういう感じで楽しむかな。


 ホリエモンを全力で潰したのに、そういう新しい力を認めたくなかったおっさん連中が『龍馬伝』見て時代を変えるには新しい価値観や自由な発想だとか抜かしてたらマジで本末転倒だろうな。と思った。
 大河ドラマの最終回で主人公が殺されるのってすげえなと。香川さんががんばるほどに次の大河ドラマは越える壁がどんどん高くなるっていう・・・プレッシャーを与える演技。
 TL上では龍馬よりも香川照之さんの弥太郎ツンデレすぎが盛り上がるという有様。弥太郎の三菱グループの一員であるキリンビール麒麟は天駆ける馬という事で龍馬への想いであるというのを「都市伝説」で言ってたって思い出した。


 海老蔵がボコられたせいでせっかくの市川AB蔵がテレビで見れなくなるとしたらもったいないなあ。


RG ドン底あるある

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