『ペルシャ猫を誰も知らない』 - Spiral Fiction Note’s diary

　僕が書いた昨日から公開中の映画『ペルシャ猫を誰も知らない』のレヴューが『クッキーシーン』webにてUPされてます。

　初日の初回だったけど６割ぐらいの埋まりのお客さんかな。年齢層はわりと高めの中年ぐらいの層が多いかった。けっこうPVっぽい感じもするので眠い人は眠くなるかもしれない。

　マイクル・コーニイ著『ハローサマー、グッバイ』読了。地球によく似た惑星での物語。
　内容は戦争の影が次第に深まるなか、港町の少女ブラウンアイズと再会を果たす。ぼくはこの少女を一生忘れない。惑星をゆるがす時が来ようとも……少年のひと夏を描いた、SF恋愛小説の最高峰と紹介されている。

　少年と少女の間にあるもの、戦争、変わっていく気候、世界があっという間に変わっていく中で引き離される理不尽。寒さが人を死に至らす世界で出会う彼ら。世界の真実を知る時に少年はどうするのか？　少年のぼくの成長譚としても読めるし素晴らしいSF作品としても。

　閉ざされた街や雪が降る世界、ボーイミーツガールなどの要素は大塚英志著『冬の教室』のモチーフに似ている。こちらはもう少し通過儀礼的なニュアンスが大きい物語だった。『冬の教室』は文庫で出たがその後『夏の教室』という作品の中に収録されているのでこちらを読むと『冬の教室』『夏の教室』『海辺の教室』と教室シリーズの流れで読めていいと思う。