Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「さよならなんて云えないよ」

 五月二日は忌野清志郎さんの命日で、hideの命日で、僕の祖父の命日だ。祖父が死んでもう二年。早いものだなって思う。祖父の時間は止まったのに、残された祖母や父母、僕や兄の家族の時間は進んでいる。もちろん祖父のように時間が止まるまで動くだけだけど。


 二年で成長してると言いたいけど、うーむ、いい報告も特にできないままだ。少しずついろんなことは動いている。一気に動く時は動くかもしれないし、少しずつ水面下で動かさないといけないかもしれない。
 でも、動いていくしかないんだろうな。まあ、こっちにいれば仲間もいるし、理解してくれる人もいる。実家に帰ってもできるのかもしれないし、できないのかもしれない。ただモチベーションの問題はデカイし、すぐに人に会えるかどうかという距離は思いのほか物事を左右する気がする。


 大事なのはその時にその場所にいれるかどうかだ、ということ。もちろんその後には実力や能力がなければどうにも箸にも棒にもかからないかもしれない。その場所にいるかどうかが重要なこと、それは大塚英志さんの本で読んだ中で印象的だった。
 飲み屋かパーティで会った前角川社長とのやりとりでメディアミックスをすることになって、それが後の角川のお家芸になるんだが、その時に徳間とかどっかから角川に仕事の場を移そうとした大塚さんが連れて行ったのが新人だった田島昭宇さんともう一人だった。持ち込みに来てデビューしてなかった彼が「摩陀羅」の作画をして、今も「多重人格探偵サイコ」でもコンビを組んでいる。


 その時の事をその時にただそこにいるのも才能だと彼は言っていた。それが偶然か必然か、でも大事なのは必要な時にそこにいるかどうか、たまたまでもいい、それは運も才能のうちに近いのかもしれない。でも、運は運で、才能とは違う気はする。その場所にいてもそこから得た事で成長しないと次のステップには行けない。


 そういう時にそこにいれるように、仲間だとそういう人をそこに結びつけたりできるようになっていきたい。


 発売していた「ヤングエース」は「エヴァ」の綾波レイのフィギュア、「エヴァ」の連載はなし、読むのは大塚英志原作三作品「多重人格探偵サイコ」「八雲百怪」「黒鷺死体宅配便」っていう。他は微妙におっぱいぐらいが出てるようなちょいエロな雰囲気がする漫画が何個かで構成されている「ヤングエース」だった。「エヴァ」と「サイコ」はもうクライマックスだし、なぜか連載の「サイコ」は途中からラフ画か?と思うようなきちんとペン入れしてないような感じのものが掲載されている。


 意図的なのか、普通にミスか、間に合わないからそのまま載せたのか、よくわからないがこの二作品が終わったらもう買わなくなるかなあ、まあ大塚英志×田島昭宇「摩陀羅 転生編」が連載したら買うけどもうこの二人で「摩陀羅」シリーズはやらないだろうから。「摩陀羅」は徳間から「僕は天使の羽は踏まない」という名前で終わらされているから。でも、いつか「摩陀羅 天使篇」を書いてみたいと思う。


 水道橋博士ツイッターや「キラ☆キラ」で紹介していた樋口毅宏著「さらば雑司ヶ谷」を買った。ラジオとか聴覚で聞いた方が読みたいとか購買欲があるような気がする。ひとつの感覚だけだとイメージが膨らみやすいから、いい感じに膨らむとよいかもしれない。ラジオでも博士が言っていたタモリさんがオザケンを褒めたくだりや「さよならなんて云えないよ」の歌詞とかの解釈とかなるほどなあって読んで再度思った。


さよならなんて云えないよ

八雲百怪 (2) (単行本コミックス)

八雲百怪 (2) (単行本コミックス)

僕は天使の羽根を踏まない (徳間デュアル文庫)

僕は天使の羽根を踏まない (徳間デュアル文庫)

さらば雑司ヶ谷

さらば雑司ヶ谷

刹那

刹那