Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『逆様ブリッジ』

逆様ブリッジ - スネオヘアー


 四年と三年前のmixi日記をコピペしてみる。


「重力ピエロ」2006年06月28日23:38
目覚ましに気づかない日でした、起きようとした時間より3時間遅く目が覚めて、シャワー浴びて家を出た。


40分ほどうっすら汗をかいて渋谷に歩いていく。
チケ屋で『初恋』を千円で買って、いつものようにブックファーストへ行く。


伊坂幸太郎『重力ピエロ』がついに文庫化してる!まあ、ハード版持ってるけどなあ、この人文庫化の時は改稿するからなあってことで買いました。
この人の作品は好き嫌い別れるけど、短編が何個かで一つの長編の形を取る作品書かせたら天才だと思う。
『死神の精度』『終末のフール』とか、個人的には『砂漠』が好きですがサンボの山口さんみたいなキャラが出てきます。
世間の尺度や常識なんか関係なくて自分が正しいと思うことを言って行動するキャラなんだけど読んでて笑っちゃうぐらいいいやつなんだよなあ。


そんで、映画まで時間があったので献血に行きました。
献血は趣味みたいなもんだけど、まあ悪いことしてるわけじゃないからねえ、いいことだし。
どうやら血液の流れがかなりよかったらしくすぐに400cc取り終わった。
きちんと走ってるからか血管が丈夫になってるのかもしれないなあなんて思いながら。


『初恋』は献血で血が失われたため、だいたい献血した後は眠くなるのは僕だけですか?


うとうとしながら観たので内容が微妙に抜けてます、すまん。
宮崎あおいがかわいい、そんなことは知ってる。
バイク乗ったり車を運転してるのも初めて観て新鮮。
内容は三億円事件の犯人が二十歳にも満たない高校生の女の子が実行犯だった!ってことです。でタイトルが『初恋』ですよ、まあ、聞かんでもなんとなくはわかるやろみたいな。
画面が暗い、眠くなりやすい、なぜか雨のシーンが多いかった。
昭和が終わる時には雨ばっかり降ってたらしいけどね、どうでもいい話だな。


三億円事件はいろんな説があるのでこの話みたいなことも可能性としてありえますよね。
実は警察が仕組んだ事件みたいな説、映画でも出てくるが事件の頃は学生運動が盛んだったので、警察が彼等を一掃するために事件をでっち上げたという話もある。
場所は府中、その一帯から新宿とか学生が一杯住んでる京王線や中央線沿線で職務質問かけて学生運動してたやつをひたすらしょっぴいたという事実がある。
その場合、犯人が捕まるわけはないのである。だって捕まえる側が犯人だったら誰も捕まえられないしね。
そんないろんな説がある三億円事件の犯人が女の子で初恋しててもそんなに違和感はない。
宮崎あおいがバイク乗ってるの観たら、やっぱり中免取りたくなっちゃった。
取りたいと思ってるんだけどなんか取りに行けない。今度バイクの話する時は免許取得した時です、いつになることやら。
周りのお客さんはけっこう泣いてたみたいです、僕はウトウトしながら観てしまったので感情移入がしづらかったです。


『心の傷に時効はない』
がキャッチコピーですからね。僕はラストに所要人物が写真とかで出て、後にどうなったみたいな表現が好きです。
漫画にしろ、ドラマにしろ、映画にしろ。この作品もありました、今生きてるとかどうなって死んだとか簡単に字幕出るやつ。なんか好きです、人物がその後も生きていた感じがして。


終わって下北でGOさんのライブに行きました。ライブハウスの名前を勘違いして、南口の三叉路のとこいて、いざ入ろうとすると演者の名前に彼のバンド名がないっ!
チケ観たらライブハウスは北口だった、名前を完全に勘違い。
でも間に合った。
音はその場でセッションするスタイルで30分で1曲だった。何系ですか?打ち込み?インストで電子音が鳴り響いてて最後の方は気持ち良くなってきた。気持ちよくなってきたら終わったので少し残念です。今後はボーカルありのバンドスタイルも観たい。


で、帰ってたら本多劇場の前で人だかりが、何か舞台の演者さんでもいるかと思えばテレビの収録でオリエンタルラジオがロケしてた。名前知らんけど左のやつは顔デカイな。興味ないから素通り。
お笑いは千鳥と東京ダイナマイトぐらいかな、若手で好きなの。千鳥は地元びいき入ってるけど、漫才は好き。
ダイナマイトは去年観に行って、すごくおもしろかった。
まあ、飲みながら観たライブだったから帰りの電車の中で重力に負けて吐いたし、その後下北沢駅で駅員に宇宙人の捕獲みたいに両肩支えられて医務室で寝させてもらったなあ。


話は少し戻って、重力ピエロは兄弟の話です。僕には兄がいます。5年会ってないし話もしてないそんな兄弟です。
ただ人間的に合わないというだけです、嫌いではないけど好きでもない、だけど血が繋がっているという不思議な縁です。
彼も僕と言う弟がいるということは忘れてると思うけど。


『重力ピエロ』帯裏より
『ふわりふわりと飛ぶピエロに、重力なんて関係ないんだから』
『そうとも、重力は消えるんだ』
『どうやって?』
『楽しそうに生きていれば、地球の重力なんてなくなる』
『その通り。わたしやあなたは、そのうち宙に浮かぶ』
 

『真夜中の五分前 side-A』2007年06月29日13:54
 昨日ライブ帰りに寄ったツタヤで本多孝好『真夜中の五分前』の『side-A』『side-B』の二冊を買って、今日起きて『side-A』を読み終わり。


 やっぱり200ページぐらいって読みやすい、2時間もかからないし、内容の問題かな。


 昨日伊坂幸太郎グラスホッパー』も読み終わったし、しばらくは読書期間です。溜まってるものを読まないと。


 本多孝好さんは代表作は『MISSING』『MOMENT』『FINEDAYS』とかかな、かもから誕生日プレゼントで『MISSING』『FINEDAYS』もらって読んでたけど好きな文体です。


 この人の雰囲気というか内容とか、読み終わった後の感じが大崎善生さんの本を読んだ後に似ている感触がする。


 大崎善生さんの代表作は『パイロットフィッシュ』『アジアンタムブルー』です。
 この二冊はお勧めです、何かないかなって思う人には勧めてる、あとは岩井俊二『ウォーレスの人魚』は外れてないね、勧めた人たちには。


 この二人に共通するのはなんだろ、喪失感かな。


 失った者の孤独、失われた時間とか恋人とか。


 好きな作家さんではあるんだけど、なぜに男性作家は『喪失感』を書くんだろう。
 女性作家はそういう感じではないんだけど、たまたま僕が読む、好きな作家がそうなだけなのか。


 『side-A』
 少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま。小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。
 そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side-Aから始まる新感覚の恋愛小説。偶然の出会いが運命を廻し、愛の奇蹟を奏で出す。


 って文庫の後ろにありました。読み終わっても『side-B』読まないと話が完結しないから終わった感じがしない。


 『喪失感』ってある程度みんな持ち合わせてるんだろうけど、男は『死』の性で、女は『生』の性だから男性作家のほうが書くんかなあ。
 僕はそんなに『喪失感』あるとは思ってないけど、思ってない、あるいは覚えてないとしたらすでに何かを失っているから共感できるのかとか考えてみたりはする。


 たぶん、男の方が甘えん坊なんだろうなあ、女の人よりも確実に精神的にもろいし、だから甘えさせるのが上手い女の人はモテるんだと思う。


 Dragon Ashのファイナルのライブが始まるまでに『side-B』読み終わろうっと。 


『真夜中の五分前 side-B』2007年06月29日17:43
『真夜中の五分前 side-B』を読み終わり、二日で三冊ならいいペース。


 雨だよ、青海は。ライブ前の雨は憂鬱だけど梅雨だし仕方ないかぁ。


 『side-B』のオチはそんなんでいいんかいって気もしたけど『喪失感』は出てた。


 さあて、ライブだぁ。でも終わったらバイト。
 現実がすぐにやってくるので夢心地な空間を遊んできます。


 重力振り切って、色彩が溢れたら、明日からもなんとか見慣れた現実を乗り越えれそう。

逆様ブリッジ(初回限定盤)

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重力ピエロ (新潮文庫)

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真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)

真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)

真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐B〉 (新潮文庫)

真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐B〉 (新潮文庫)