Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

ハゲタカ/青空エール/ちはやふる

 昨日はDragon Ashのライブ後にバイトに行き帰って風呂に入ってから日記を書いた。やけに背中とかが痛いです、ダイブの後遺症か。


 寝ないままでいつもの通りレッドブルに頼り、再び渋谷に行って彼女とヒューマントラストで「ハゲタカ」の初回を観る。


 連ドラから普通に見てて渋いドラマで、しかも好きな役者の大森南朋さんが主役ですからね。まあ予想通り客の年齢層が高い、僕らの親ぐらいの人が八割ぐらいいたんじゃないかな、昔「どら平太」を観に行った時に若者が僕一人だったのを思い出しました。
 


「ハゲタカ」映画
http://www.hagetaka-movie.jp/index.html



ストーリー/世界金融危機 前夜。日本のマーケットに絶望し、表舞台から姿を消した天才ファンドマネージャー・鷲津の元に、かつての盟友・芝野が現れる。中国系巨大ファンドが買収に乗り出した、大手自動車メーカー「アカマ自動車」を危機から救ってほしい、というのだ。日本を代表する大企業「アカマ」の前に突如現れたのは、“赤いハゲタカ”こと劉一華(リュウ・イーファ)。豊富な資金を背景に、鷲津を圧倒し続ける劉ら中国ファンドの真の目的とは!?


 キャスト/鷲津政彦 - 大森南朋(鷲津ファンド代表)/劉一華- 玉山鉄二(ブルーウォールパートナーズ代表)/三島由香- 栗山千明(東洋テレビ記者)/守山翔- 高良健吾(アカマ自動車派遣工)/古谷隆史- 遠藤憲一(アカマ自動車代表取締役社長)/西野治- 松田龍平(西野屋旅館社長)/飯島亮介- 中尾彬(MGS銀行頭取)/芝野健夫 - 柴田恭兵(アカマ自動車取締役)


 はっきり言うとドラマを見ておいた方が面白さはだいぶ変わります。見てないと松田龍平演じる西野のポジションや鷲津との関係性がよくわかんない。実際には中村獅童が演じる予定だったが飲酒で捕まってドラマの役が松田龍平になったという経緯があるが、彼でよかったと思う。


 だって、南朋さんと獅童さん並んだらアイデン&ティティになるし、年齢が離れている方が二人の役柄的にはいい。


 映画の中でも言及されるけど、鷲津は元銀行員で芝野の部下だった。彼が担当してた工場の娘が栗山千明演じる三島。しかし銀行からの二百万の貸し渋りにあって父は自殺する。二百万円で人を殺したということから彼は米国へ渡り外資ファンドに入社するとか、見なくても充分に楽しめます、でも観た後にドラマを観たくなると思う。


 リーマン・ショックが起きて脚本も八割方変わったという。例えば派遣の話が出てくる、そこは「ソラニン」の種田を演じる高良(種田はそんなにキレイな感じじゃないけど)だが、彼と劉一華との関係も中々面白い。


 在留孤児三世の劉一華、彼が守山に教える金のことなどわりと象徴的な感じがした。劉一華を演じた玉山鉄二は元々美形なイケメンだがこの役がすごく様になっていて完全に鷲津のシャドウとして作品の中で機能していた。


 鷲津と劉の関係性や劉という人物の実態など物語が進むにつれて明かされる話と鷲津ファンドが仕掛ける作戦。いろんなものが失われて壊れた日本社会をある意味では代表するアカマ、社長の古谷が語ること。


 こんな時代だからこそ夢を語るリーダーが必要だと芝野は言う。ここのベテランの役者さんたちの台詞は四十代、五十代に響くだろうなって思いながら聞いてた。


 南朋さんは渋い、貫禄すらある。彼は「強くならなきゃ守れない」と言う。かなりメッセージ性の強い部分がある。


 クライマックスの劉がどうなっていくかやエンディングはある程度観ていると読めるというかまあそういう終わり方にするのが妥当だったので意外性はないがきちんと話を終わらせていた。守山がアカマの車に乗って運転しているシーンが「グラントリノ」のエンディングを思い出させた。守山は劉からいろんなことを受け継いだわけではないがなんとなくリンクしているような感じがした。


 ただ、二時間半あるのと年齢層が高いのがわかっているせいか展開というか流れが若干遅めな気もした。


 でも、かなりの満足感です。面白いと言うよりも興味深い映画内容というか経済のことほぼわかんないけどわからなくてもきちんと人間ドラマとして描かれているので問題なく見えます、しかし渋い。


 彼女の借りたと言うか強引に貸された「青空エール」と「ちはやふる」のコミックを帰ってから読了。


青空エール」あらすじ
念願だった、吹奏楽と野球の名門校として名高い北海道白翔(しらと)高校に入学したつばさ。いつかトランペットで甲子園のスタンドに立って野球部を応援するのがつばさの夢だった。
ブラスバンド初心者のつばさは何かとくじけることが多いが、同級生で野球部員の山田に励まされ、共に甲子園を目指す。


 これは少女コミックな感じが凄い出てますね。近いのは「君に届け」でしょうか、なんでそんなにお前らはうぶなんだ!ってツッコミも入れたくなりますが基本的にいい人ばかりが出て来ますね。悪人という悪人がいない。という部分も同じかも。
 流れとしてはお約束の恋のライバルが出てくるんだろうなって思いますっていうか出ないとこの手の少女漫画は盛り上がりにかける、か山田が何らかのアクシデントで野球ができなくなる辺りが描かれるか、これは「ハチクロ」でもありましたが。すらすら読めました、読みながらたまに恥ずかしくなりますが展開とか台詞が。


 恋のライバルが現れるのは「恋愛の神さま」と呼ばれた北川悦吏子作品見ればわかりますね、王道パターンです。元カノとか出て来ちゃう辺りでヒロインが勘違いしたりして、やがて誤解が解けたりして相手が自分の事を思ってくれている告白をさせて一気に恋愛が盛り上がる、関係が深くなるという展開。


 「ちはやふる」はマンガ大賞2009大賞に選ばれてます。昔仲俣さんがブログで読んで面白かったって書いていたのを読んで興味はあったんだけど。


 あらすじ/モデルの姉が日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井からの転校生綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり日本一になること。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んでかるたの魅力へ惹きこまれていく。


 ってのが小学生編で本編のメインは高校生編になってからです。


 これは「競技用かるた」が題材になっていて読んでいてこういう世界なんだって新しい発見もあるんだけど展開といい面白いのですぐに終わってしまった。さすがにマンガ大賞2009大賞だと。


 読んでて感じたのは少年ジャンプのキーワードの「友情」「努力」「勝利」が入っている漫画だなって。今のジャンプは読んでいないけど黄金期を読んでたので昔のジャンプから匂ったそれらのものがここにはあった。ひょっとしたらジャンプが失ったものは少女コミックの中に恋愛とブレンドされて生き延びたのかもしれない。



いつもの猫。目がレーザービーム!


ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ハゲタカ(下) (講談社文庫)

ハゲタカ(下) (講談社文庫)

青空エール 2 (マーガレットコミックス)

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ちはやふる(5) (BE LOVE KC)

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