Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「ゴッドスター」

likeaswimmingangel2009-06-03

 僕にとって世界って狭いんじゃないかって思うきっかけの一つになったのは須藤元気著「神のテーブルクロス」という本だった。この本を読んでから彼の本を読むようになった僕はシンクロニシティという言葉を実生活で具現化、体験するようになった。


 まあ、要するに心の問題でもあるんだけど。起きた出来事を偶然と取るか必然として取るかでかなり変わるものだと僕は感じるようになった。そういう僕にとってのシンクロニシティの積み重なりが全然知らない人と知り合いになって、世界は広がった。
 でも狭いと感じるのは知り合い人が増えても、そこの中や周辺が実は繋がっていてなんだかんだで人と人は繋がっていて、狭いなあって思うのだ。世界中に知り合いが増えれば増えるほど世界は狭くなってシンクロニシティは増える。と僕は思う。


 そんな須藤元気新作「愛と革命のルネサンス」を読んだ。中欧に彼が旅に出ている。旅行エッセイ的なものだ。読みやすいし、彼らしいユーモアが溢れている。でも、この本よりは「風の谷のあの人と結婚する方法」「神のテーブルクロス」「無意識はいつも君に語りかける」の方がわかりやすいというかオススメはする。これらの本に書かれていることを嘘っぱちだと取るか、いや、世界ってそうなってんじゃないのかなって思って実際に行動に出るかで読んだ人の人生は変わってしまうと思う。


 本は人生を変えてはくれないがきっかけやヒントをくれるもので、本を読んだだけでは人生は変わらない。読んだ人が感化されたり考えたりすることでその人が変わろうとする時、その人の世界が変化していく。動き出せば世界は色を変える。動き出すことで怪我もするし危険な目にも遭う、人に出会えば別れるし、信頼関係もできるし、裏切られることもある、それでも灰色の世界にいたくないのなら動き出すしか方法がない。


 昨日はプールに行って一年半振りとかに泳いだ。普段どんだけ動かしてないんだって思うぐらい体が動かなかった。百メートル泳いだら普通にバテた、その前にランニングしていたけども、やっぱりランニングとスイミングは動かす部分が違う。とりあえず、体を動かすことを四ヶ月続けてみることに決めた。痩せないといけないのは当然なんだけど体力も付けたいし、「健全な肉体に宿る不完全な魂」 という言葉を実践したい。この四ヶ月で肉体を鍛えてきちんと小説の賞の応募のために月に一本書いて送りたい。


 なにかを成し遂げるために精神的にストイックさが必要だ、今の僕にはそれがまったくない。だからまずは健全な肉体を、古川さんと村上さんの対談というかインタビューで言われていた『「健全な肉体に宿る不完全な魂」が作家として必要だから。体がクリーンになったからと言って魂がクリーンになるわけはない、しかし肉体が健全ならば、自分の中に潜む暗い部分、狂気を孕んでいる部分を見つめることができる、それがないと小説は書けないという。』部分を若造ながらきちんと見習いたいわけです。


「健全な肉体に宿る不完全な魂」
http://d.hatena.ne.jp/likeaswimmingangel/20090419


 そんなわけで運動した後に昼寝して本当は「1Q84」の<4月ー6月>を読み終わったら次の<7月ー9月>の間に古川日出男「ゴッドスター」を挟んで読もうと思ってたんだけど、まあ先が気になってしまって二巻一気に読んでしまったので「ゴッドスター」を昼寝終わりに読んだ。夕方に一気に読んだ。一冊だけど短編のような作品で、速さが際立っている、読んでいる間に今月書こうと思ってたやつのアイデアが浮かんできた。


 前から気になっていた最後に書かれていたスターティングポイントにいるのはレイモンド・カーヴァーとキム・ゴードンがいるって、キム・ゴードンってソニックユースの女性のメンバーだったことをようやく知った。


 今日ぐらいにスティーブン・エリクソン「Zeroville」のペーパーブックが来るらしい、しかし全文英語だから辞書引きながら翻訳して読まないといけない、母国語ではない英語を日本語にして物語を自分で再構成するのはきっといい勉強になるはず、しかし自分のもの書きながら運動しながらとなるとだいぶ時間がかかりそうだ、でも楽しみだな。きっと四ヶ月以内に終わらないだろうけど。


 深夜のツタヤに休憩中に行ったら前に読んだ「柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方」の隣に仲俣さん(http://d.hatena.ne.jp/solar/20090602)の「「鍵のかかった部屋」をいかに解体するか」が置かれていたので写メに取った。そういえばお世話になっているけど今まで買うの忘れていたので購入。先月と今月は書籍代がやけにかかってるけど読みたいものがある時は読むべきだし、自己投資と思うし、読書は趣味だ。


 仲俣さん関連だと「路字」の五号ももうすぐ配布できそうです。お店とか置かせてもらってるとこに置くのはもう少しかかるだろうけど。


 「柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方」と「「鍵のかかった部屋」をいかに解体するか」はたぶん「1Q84」関連で置かれている感じだった、しかし店頭には「1Q84」自体がなかった、売り切れなんだなあ、流石。



「Life」「現代の現代思想」Part8(外伝3)
http://www.tbsradio.jp/life/2009/06/post_118.html


 ついに配信も最後の外伝3配信。最後に東さんが真摯に語る未来への想いが熱くてカッコいいし、その姿勢がきっと次の世代を生み出すんだと思う、charlieもその姿勢に共感を感じているし同じようなことを考えてはいるんだろう。charlieは人と人を結びつける才能と言うか能力がある人だから同じように次世代を生み出す人なんだろうなって僕は前から勝手に思ってるけど。キャラクターの問題もあるけど自分がしてもらったことを次世代へしていこうという意志と元々生まれ持ったものもあるかもしれないなあって聴きながら思った。


水嶋ヒロ 南竜介役で最強バンド結成
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090601-00000254-sph-ent


 頼むから僕の好きな漫画を冒涜する映像化やめてくんないかな、これ以上。コユキ佐藤健みたいに男前じゃねえし、素朴な感じだし、竜介と帰国子女で水嶋ヒロが被ろうが彼に反骨精神ないでしょう。それに監督は原作クラッシャーの我が母校の出世株の堤さんだしなあ。まあ音楽的にはPV畑だし音楽も好きだと思うけど危険な気が。


 「青春映画、バンド映画の決定版を目指しており、竜介のもとに天才メンバーが集い成長していくストーリーになる」ってコユキありきなんだよ、「BECK」は。彼の成長が原作を読む人間に感動を与えたのであって、あとはバンドの人間関係と音楽業界を蝕む利権とかに対して自分たちの音楽できちんと意思表明していく中でコユキの歌声が多くの人の共感を呼んでいったのに映画化の時点で竜介メイン目線にするのはすでに原作無視だな。


 佐藤健水嶋ヒロだろ、平成仮面ライダー二人集めるなら五人全員平成ライダー出身にしちゃえばいいんだよ、仮面ライダーBECKでさ。


 しかし、BECKの音楽をどうすんのか? コユキの歌声みたいな素晴らしい声を出せるのか? ヒロインのマホは誰がやんだ? コユキとサクの最年少チームの繋がりを平気でシナリオ上でカットしそうなんだよなあ。


 あと、公開されても劇場は女子ばっかりになるだろうしな、宇多丸師匠に観に行ってもらってボロクソに言って欲しい気もする。あんなのラップじゃねえし(千葉はラップ)とかさ。来週のシネマハスラーは「重力ピエロ」に決まってた。


 漫画の「BECK」が連載されていた月マガ発売日にはコンビニで立ち読みしながら泣いていた僕としてはやっぱり映画化してほしくなかった。未だに最終巻の限定のT-シャツ付きも開けてないし。


 ↓はコユキとマホにとっての大事な曲「Swimming bear」の元ネタのR.E.M.「Nigntswimming」で、真夜中のプールに忍び込んで裸で泳ぐシーンとか入れないと嘘だろ。


R.E.M. - Nightswimming (Live)

愛と革命のルネサンス

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モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号

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