「文化系トークラジオ Life」2009年5月24日「現代の現代思想」Part3
http://www.tbsradio.jp/life/2009/05/2009524part3.html#more
↑この「Part3」のページの最後の方の「このパートでかけた曲●Dragon Ash "Canvas " (リスナーmanaさん選曲)」というので僕が送ったメールが載ってます。嬉しいですけどどこか恥ずかしい気持ちもしますが。でも、黒幕(長谷川プロデューサー)さんありがとうございます。
「part3」の写真は仲俣さんだったりするのでなんかシンクロしてる感じもしますが、「路字」の最新号の5号も6月ぐらいになれば下北沢の特定のお店とかにまた置かれますので下北沢に行く人は手に取ってみてください。僕もなにげに書いてます。もう数日はかかかると思うけど。
「路字」
http://www.big.or.jp/~solar/rojipost.html
「海難記」『1Q84』上巻読了〜近過去を舞台にした「歴史(改変)小説」の試みhttp://d.hatena.ne.jp/solar/searchdiary?word=%2a%5bcritics%5d
仲俣さんもう上巻読み終わってるし「はやっ!」っていう。僕も昨日お昼に起きて買いに行きました。上巻半分しかまだ読んでないけど。
注1で「「天吾」からは若き日のレイモンド・カーヴァーを私は連想した。」って仲俣さんが書かれていて、僕はまだピンときてないけど、レイモンド・カーヴァーは好きな作家さんだし、僕は村上春樹作品読むよりも前にきちんと読んだ村上さん経由の作品がカーヴァーだった。訳が村上さんだったから。
「Coyote」の「Go!Go!Oregon」特集で息子がインタビューに答えていた。カーヴァーは19の時には二人目の子供が嫁も若くて仕事を求めて、大学のワークショップをしにアメリカ中を転々としてアルコール中毒とかになっている、その時にも書くことは書いていたはず。のちにアルコール中毒を克服して稀代の短編作家として売れた80年代を代表するアメリカの作家で正しいと思う。
僕の好きなアメリカの作家はカーヴァーにしろ、ブコウスキーにしろ酔いどれのアル中だ。でも、書いてることは、滲み出る作家性は自分の視点で捉えたアメリカだった。内容も短編はけっこう仄暗いというかハッピーな物語は少ないなあ。
若き日のカーヴァーってのはおそらく書く力はあるけど何を書いていいのかわからない、天吾も技術的な書く力はあるけど作家として世に出る「何か」とか書くべきものが見つけられていない部分が重なるのかもしれない。
僕は「1Q84」を買う前に上下巻だから上巻読み終わったら、違う作家の本を挟もうと思っていたんだけど。まあ「文藝 古川日出男特集」を買って読んだから古川日出男作品を挟もうと思ってた。古川さんもオススメの本の一つに「Carver's dozen」を挙げていた。
で、スピードのある作品読み返したいなって思って「ゴッドスター」にしようかなって。そういえばこの作品の最後にはこの作品のスターティングポイントには「レイモンド・カーヴァー」と「キム・ゴードン」がいるって書かれていたはずだ。
ある程度の年齢の人たちは仲俣さんにしろ、古川さんにしろ、カーヴァーを読んでいて影響下にあるんだろうし、訳していたのは村上さんだしと、僕はリンクしてるなあとかシンクロしてんなって勝手に思ってしまうけど、そういう作家なんだろうな、カーヴァーという人は。僕にカーヴァーの短編読んでみろって教えてくれたシナリオの先生も世代的には仲俣さんとかと同じぐらいだったし。
しかし、「1Q84」は上下巻で千ページ越えてる、長い。形式上は「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」みたいに奇数章と偶数章で主人公が違う進み方なのでどちらかと言えば読みやすい。
iTunesストアで「ありあまる富」を買った。椎名林檎は基本的にはセカンドアルバム以降熱心には聴いてない、事変も借りてiPodには入っているけど聴きこんでいない。このシングルはなんか耳に入ってきて感じられるか感じられないかぐらいの霧雨が降り続けるような印象があったので聴きたくなった。今月出るアルバムは「三文ゴシップ」ってアルバムは椎名林檎名義だからオリジナルの4thってことなのかな。
ここで冒頭のDragon Ash「Canvas 」と繋ぐけど、何度も書いてるけど降谷建志と椎名林檎は同学年のアーティスト。この二人の対談とか今までにないのか?
あったらけっこう1999年に共にブレイクして世の中に圧倒的に受け入れられたこととかその後の十年のことを語ったらきっと読み物としても面白いし、Jポップの歴史にとっても意味のある内容になると思う。あとお互いにアーティストとしての名前が本名じゃないのも同じだし。Kjは親の七光りをさけるために名字を変えてるんだけど、ああ、Kjは名字を古谷から降谷へと変えていて、椎名林檎は名前を由美子(字違うかな)から林檎へと変えていると違いはあるけどね。
名前を変えるってことは意識的に人格を変えることだったり、それまでの自分との差異を見出したり、関係性を断ち切ること。「林檎」とつけた彼女はもともとセルフプロデュース能力が高いってことだと思う。
今日の「Mステ」に出るそうだ。「ここでキスして。」が出た当時、高校生だった僕は「Mステ」に出た彼女を見た。頭には小さい王冠をしていた記憶がある。だから痛い人だなって思ったし、なんかフリルのいっぱいついたスカートだった気もするが十年一昔記憶が曖昧。で歌いだしたら完全にモード変えてカッコいいって思った。そういう戦略だったはずだ、今思えば。僕もアルバム出たら買おうと思って実際に買ったし。
昔なんだっけなあ、テレビで「やすきよ」のことしててなんで「横山やすし」はあんな人生を選んで、あるいは陥ったかみたいな話をしてて。「やすきよ」は横山やすしと西川きよしの伝説的な漫才コンビ。
ただ、西川きよしさんは本名で、「潔」をひらがなにしたのが芸名。横山やすしさんは木村雄二で完全な芸名、まあ師匠は横山ノックさんだったから漫才の名門屋号「横山」をもらった。詳しくは覚えてないんだけど、本名と芸名との間でうまく行き来できなくなってしまっていったとか言ってた。
本来の自分がどんどん芸名の横山やすしに乗っ取られていって、性格自体も芸人の方へシフトして破天荒な人間を演じる、あるいは憑依された感じになって気が付いた時には本名の木村雄二に戻れなくなってしまった。そのことが聞いた時からどうも気になると言うか耳に残っている。
かなり意識的な客観性を持ち合わせてないと本来の名前ではないもう一つの名前の憑依を乗っ取りを押さえられない、セルフプロデュースができるということはそういうことができるということなんだろうなってその時から思ってる。
いつもの猫は二階への階段で雨宿り、でも親子三匹共も右耳の一部を切ったみたいな、避妊したらつけるようなのあるんだけど。完全に飼い猫だろうけど隣の敷地で雨宿りしなくてもいいのに。あと繁殖期か鳴き声がうるさい、しかしオス猫よ、彼女たちは君の遺伝子を残せないよ、他に行けっ!
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