Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「迂闊な木曜日」

 最近休日は寝すぎる傾向がある、疲れてるんだろうか、こないだ筋トレを久しぶりにしたら一日遅れで筋肉痛になった。


 数日前に19時台のTBSの報道番組を見ていたら作家の石田衣良さんが出ていて、age嬢でキャバ嬢にインタビューしているのがやっていた。メディアに出る作家さんはそれなりにいるし、報道番組には一人ぐらいはいたりする。しかもベテラン作家とか売れている人。そのラインの人はテレビに出なくても食っていけるとは思うんだけど。


 キャバ嬢にインタビューする衣良さんは穏やかな表情で淡々と聞いている感じだった、この人が実際にはどういう人なのかはわからない、一度サイン会行った時に少しだけ話ができたけど爽やかな人だった、四十を越えているのに若い感じがすごくしたのは覚えている。インタビューする時の顔は取材に近い感じのような気がした。近いうちに作品にキャバ嬢を出すか主人公にするんじゃないかと見ながら思った。


 ハードカバーで出た時に読んで好きだったのは「美丘」で、最近文庫化した。代表作「池袋ウエストゲートパーク」シリーズは「骨音」収録の「西口ミッドサマー狂乱」が一番面白いと思う。このシリーズは終わらさせない気持ちなら永遠に続けられる感じがする、「こち亀」状態のように主要人物は年あんまり取らないのに時代や周りの変化するという具合。


 「親指の恋人」は表紙や扉画が中村佑介さんだったので迷わずに購入したが、内容がいまいちな感じがした、その発売時期にけっこう何冊も出ていたので出しすぎるとやばいのかなって思った。それから新作を読んだのは「池袋ウエストゲートパーク」の「非正規レジスタンス」ぐらいかな。


 「池袋ウエストゲートパーク」は時代の感じを汲み取るというか社会的な時事ネタを取り入れていて、読みやすいので人気のあるシリーズなのだが、出る度に内容が現実と微妙に剥離している感じがしているのは、今までそういうことに感心がなかったし身近な話ではなかったけど僕がそういうことに感心を持ち始めた僕と作品の空気感に差異が出てきているのかなって思う。だからもう少し衣良さんがやりたい放題な感じで「池袋ウエストゲートパーク」を終わらせて欲しい気もする。


 食料を買いに駅前まで行って本屋で「柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方」を買う。柴田元幸さんと高橋源一郎さんの対話本みたいな本。今読みかけ、しかし最近の柴田さんはすごい本出しているというか活動的だな。「モンキービジネス」対話号でも村上春樹インタビューで聞き手が古川日出男さんとか、川上弘美×小川洋子対談とか「柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方」に通じることをしてたし、高橋さんが柴田さんが訳したチャールズ・ブコウスキー「パルプ」について絶賛してたのが今の所印象的。


 深夜アニメ「東のエデン」を見ている。毎週見ているアニメはこのクールはこれだけ。セレソンの白鳥・D・黒羽が名前の通りにって言う最後がすごかった、黒い羽根生えちゃったし、飛んでいった。この作品はこの枠では初めてのオリジナルアニメ。


 今の所出ている事件が、


迂闊な月曜日(うかつ な げつようび)
2010年11月22日(月曜日)に発生した、日本の主要都市に計10発着弾したミサイル同時多発“ 落下 ” テロの通称。ミサイルは爆発せず、被害者はゼロだった事もあり本編開始時点では人々の記憶からは早くも薄れつつある。通称の由来は総理大臣の江田がミサイル着弾の報を聞き(日本にミサイルが撃ち込まれるなんて考えもしなかったので)「迂闊だった」と発言した事から。
都心湾岸部ではミサイルにより穴が4つ開いたため、交通網が寸断され海上バスが新たな交通手段として重宝されている。


二万人ニート失踪事件(にまんにん にーと しっそう じけん)
物語の始まる少し前、日本国内でニート約2万人が消息不明となった事件。近藤も事件を捜査していたが乗り気ではなかった。滝沢は記憶を喪う前この事件に絡んでいたと目されており、その証拠と思しき写真もワシントンD.C.のアジトで見つかっている。石居をはじめとして、この際に失踪したニートの何名かは既に日本に帰国した模様。


ジョニー狩り連続殺人事件( じょにー がり れんぞく さつじん じけん)
白鳥が行っている殺人事件の通称。童貞を狙って生産行為に加担していないジョニーを切断、死に至らしめる。被害者は二万人に及ぶという。


 などあるからこれ小説でも面白いと思う、キャッチコピーが「これは一人でこの国の空気に戦いを挑んだ男の子と彼を見守った女の子のたった11日間の物語」っていうのがボーイミーツガール、現代におけるジュブナイル的な空気感をうまく出していると思う。


 「文化系トークラジオ Life」次回「現代の現代思想」は今週日曜日、24日の25:30〜。http://www.tbsradio.jp/life/2009/05/post_114.html


 「思想」って考えると難しい。「思想」とは人間が自分自身および自分の周囲について、あるいは自分が感じ思考できるものごとについて抱く、あるまとまった考えのことである。単なる直観とは区別される。感じた事(テーマ)を基に思索し、直観で得たものを反省的に洗練して言語・言葉としてまとめること。また、まとめたものって定義される。


 クリエイティブなことや他の人の意見や思いに影響されると自らの「思想」にも変化が出てくると思う。僕の場合だと一時は完全な野島伸司チルドレンだったから死生観などは野島作品からの受け売りだった。
 大塚英志作品だと世界の可能性、多重人格性っていうパラレルワールドの可能性や、細部は違う、それは受け取る側の数に比例するしすべてのことが辻褄が合わない、矛盾しているのがこの世界だということ。
 園子温作品、古川日出男作品は「思想」というよりは彼らの創造することへの意識や熱情を感じることで影響を受けたと思うから「思想」という感じじゃないな、「創造」の方での影響。
 

 だいたい人は25歳までにほぼ考え方はまとまるものらしい、だからそれ以降によほど強い影響や状況にならないと根本的な意識や考え方は大きくスライドしない。例えば死にかけるとか死生観が変わるようなことがないと大きく変化はしないものらしい。


 音楽だとDragon Ashに一番影響されている。高校の時に「Viva La Revolution」でブレイクした時も聴いていたけど実際に好きになったきっかけは「Harvest」だった。上京した頃に渋谷駅の広告スペースにメンバーが頭を下げてアルバム出ませんみたいな広告を見た記憶があるが僕の思い込みなのか実際にその広告があったのかいまいちわからないが、実際に出るはずのアルバムは出ていない。僕が上京した02年だからキングギドラZEEBRAにディスられていた頃と一致する。


 それから時間が経過して音楽を辞めようとしていたKjがやっぱり音楽をしようとして甦生したのが「Harvest」だった。このアルバムにあるのは憎しみや哀しみじゃなくて生きようとする意志や優しさだった。「Canvas」が僕にとってDragon Ashを大好きになるきっかけだった。歌詞の「たとえ苦痛の中にいても 僕達は好きな絵を描けばいいんだ 色彩は心理の中にある」という部分が僕の人生観にかなり影響を与えてくれた。だからそれは僕にとってある意味での「思想」なのかもしれない。


 24日は「Life」のパーソナリティの佐々木さんのヘッズ+ヒアホン・プレゼンツ「楽しい音楽」第1回がO-NESTで。「Life」関係者は来そうだなあ、「エクス・ポナイト」はもうしないのかな。音楽も好きだけど文学的な趣が強い「ポナイト」の方が観たい出演者や聴きたいトークがあったから。
 音楽やってたら行ってリクルート的な行動もできるだろうけど、音楽レビューみたいなものは書けないと「音楽誌が書かないJポップ批評 SMAP」で「らいおんハート」について書いて完全にわかったし。音楽やってる人は行って音源渡すとか繋がり作るとかいろいろできそうだけどね。
http://expoexpo.exblog.jp/9716327/


 行きたいんだけど当日朝一で「重力ピエロ」観に行くからたぶん体力的にはムリ、あと給料日前なのがきついね、絶対に酒飲まないと長時間いられないからなあ。「ポ・ナイト」の時にけっこう飲み代で使ったし。交際費ってイコール飲み代だと思う。


エクス・ポナイト VOL.2
http://d.hatena.ne.jp/likeaswimmingangel/20080726


さよなら2008年@エクス・ポナイトvol.3
http://d.hatena.ne.jp/likeaswimmingangel/20081231

骨音―池袋ウエストゲートパーク3 (文春文庫)

骨音―池袋ウエストゲートパーク3 (文春文庫)

柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方

柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方

モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号

モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号

HARVEST

HARVEST