Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「グライド」

 Salyuベストアルバム「Merkmal」を購入。とりあえず、リリイシュシュという映画の中のアーティストとして世の中に出て、その後プロデューサーの小林武史からsalyuという名前を与えられ二枚のオリジナルアルバムを出した第一期の終わり、そしてネクストフェイズの始まり。まあ、ファンとしては初回限定版をA・Bと出すのはヤメてもらいたいものだが。とりあえずAのDVD付きにした。リリイシュシュの曲が「飽和」「グライド」だけしか入ってないんだけど、それなら入れない方がバランスがいいように思われる。


「グライド」


 映画「リリイシュシュのすべて」で蒼井優(当時ほぼ無名、アニーやってたからと言っても世間的には無名)がカイトを見ている時にかかったんだったっけ、ネットの提示版のとこだっけな。
 公開時は大学辞めて岡山に戻ってて近くの福山とかまだ単館がなかったから、あったのかな、でも「GO」は福山で観た気がするなあ。公開が東京大阪よりも数ヶ月ズレてたんだな。
 で休みの日に大阪まで行ってテアトル大阪かなんかに観に行ったなあ、帰りの高速バスでテンションすげえ下がったような。


 「リリイシュシュのすべて」から市川隼人と蒼井優が世の中に出ただけでも価値はあるし、岩井俊二氏が遺作にしたいとまで言ってる。でもインターネットや携帯が気がついたらあった人たちが今見るとどういう感じを覚えるんだろうなあ。あの当時かなり衝撃あったんだけど。


 Salyuのベストは二枚のアルバム持ってたら間違いなく要らない、初回のライブDVDぐらいかな価値は。でも好きなアーティストだから買うし、買わないと次の作品も出せないしなあとか思うから買うんだよな。CDもレンタルする事が多くなってきたけど好きなアーティストのは一応買わないとなあ、本も買わないと作ってる側に利益が出ないと次のいいものが世に出し辛い感じがする。
 

 CDレンタルしたり(これは多少の利益はなるんだっけな)ネットで違法コピーして音楽を楽しむ事が中心になると結局はアーティストに利益でなくて苦しむという悪循環になって作り手になって生活して行くと言う夢がなくなるんだろう。


 そういう発想は若い時(中高生の頃)にはほぼ皆無だったけど年を重ねてそういう世界に触れるようになって作り手になりたいと思うようになってから特にそういうこともわかったし、考えるようになったけど平成以降ぐらいの子だと携帯もネットも気がつけばあっただろうからそういう発想自体がないのかもしれない。違法ダウンロードとか当たり前で買う意味ないじゃんとか思うと結局は自らが求める音楽とかそういうクリエイティブなものが世に出辛い悪循環を起こすとか発想は出て来なくても仕方ないな。


 次回11月30日のTBS RADIO 文化系トーク系ラジオLifeのテーマは「第2ロスジェネ??新・就職氷河期の生き方」
 http://www.tbsradio.jp/life/index.html


 今年の大学三年ぐらいからはまた就職が厳しいとは聞きますが、内定取り消しとかね。要するにバブル好景気に入社できた一部の世代と団塊の世代ドロップアウトする際に就職できた一部の世代と言うか何年かの人がお得だったという、その代わりにそこに入れなかった、たまたま生まれる時期が違うから厳しいという割りが合わない世代という問題でロストジェネレーションがそこにはまった人たちだったわけで(僕の学年ぐらいまでかな)、で気がついたらアメリカの金融危機とかで僕らのちょい下の世代の子も煽りを受けてしまったみたい。


 となるといい時期に入社できた人たちよりもできなかった人の方が多いのだからできなかった人の数の論理でなんとか変わらないものかと思うけど、難しいんだろう。雇用の問題とか新卒一括採用とかもう色んな事が無理でシステム時代に合ってないように思うんだけど上のそれで甘い汁や利益を得ているやつらはそんな声を黙殺や抹殺するんだろうし、政治だってフリーターやパートの声なんて聞きやしないのは普通で金を提供してくれるやつらや支持母体のためだけに政治をして法律を作るわけだから。


 本当に苦しくなったら日本の中でも違う国家というか自分たちの共同体(コミュニティ)を作って生活する人たちの大集団(難民キャンプ的な)が本格的にできたりするのかもしれない。
 村上龍希望の国エクソダス」は中学生たちが日本を脱出する話だったような記憶があるけど、日本という枠組みを脱出して日本の土地のどこかで新しい意識の共同体が生まれてもおかしくないし、そういう集団の母体がある種の宗教団体だったり政治思想の集団かもしれない。


 僕のバイト先が買収して親会社になって、子会社扱いになっている会社から社員が出向と言う形で来てはどこかへまた飛ばされているんだけど、一応彼らの給料はその子会社からで、その店舗に半年以上いるとその店舗から給料を出さないといけないらしくて半年以内には違う店舗に飛ばされているらしい、しかも本来のその人たちの仕事ではないところをやらされているわけだ、要するにクビキリにしか見えないのだけど。
 
 見ていてなにか残念な気持ちになるし正社員と言えど親会社が買収とかされたらこんな目に遭うんだあなあとかフリーターの目から見てももはや正社員にすら夢はない、つうかどっちに転んでもダメなんじゃないかっていう気持ちが強まる。だが、そういう人を見ると年代的にはバブルとかに入社したような年代の人で当たり前な事ができてないとかけっこうあって苛つく、しかもその文句を言えないからさらにいらつく。そういう年代の人は入社してどんどん上に上がっていって上で指示とかしていたんだろう、細かい気配りとかできない人が多い、そういう人だからクビキリ人員なのか?


 上のバブル入社世代にしても下のゆとり世代にしても僕らロストジェネレーションにしてもどう考えても何かがおかしいというか働くと言う環境とか労働が合理的になればなるほど実際に働く人間には痛みしかないように思う。世代論ではなくて構造がおかしいのかグロバリーゼーションという仕組みが人間性を奪うだけ奪って、でもどこかの誰かはいい思いをしてるのかなあ?そんなやつがいることも想像がうまくできない。


 去年までは年末年始に働くと現金の変わりに系列店で使えるギフト券が支給されていたのだけど今年は「なしよっ」ってことになったと出社記録を書く用紙にその旨が書かれたプリントが貼ってあった。会社が厳しいからみんなも耐えてくださいみたいなことを書いてるわけですよ、くだらないジェットコースーターや観覧車とか作って近隣住民から文句言われるからだっていうかそんなもん作る金あったら、働いてるやつに還元しようぜ。そういうところ抑えないと人は付いて来ないと思うんだけどね。


 元々出る気なかった年末の28〜31日は出る気がゼロになったよ。正月はイベントないから出るけどさ。
 28日はおそらく「M-1グランプリ」だろうし、29日はカウントダウンで30日は「エクス・ポナイト」で31日は家でのんびり「ガキ使いスペ」観ながら年越しでしょ、フリーターやパートで成り立ってる会社がそこにきちんとアメ与えないとみんな従わないと思わないのかなあ、厳しくても金出さないと人は動かないよ、バイトでも本来もらえる有給休暇を使わさせない会社なんだからその時点で信頼されてないのに、上の人間は目先の利益だけで下はやっぱり使い捨てだとしか考えてない、で結局バイト連中休むから現場の社員だけで年末働いてしんどい思いとかするんだよなあ。社員は社員でしんどいのはわかる、でもボーナスもらえるんだから我慢しろよとも僕は言うけど。
 

 「Life」の中でどういう話が展開されるのか、「とりあえず働け」と言った柳瀬さんが何を言うのかは気になりますが。
 

 2月14・15日 黒田育世×古川日出男の舞台『ブ、ブルー』が上演とのこと、以前から古川さんのサイトでの日記で書かれていたけどどういう内容になるのか楽しみ、であり何かが怖い。


 川崎市アートセンターの1周年記念事業、異ジャンルの組合せによる新しい舞台の可能性を探るプロジェクト「Beyond the Border Series」のVol. 1に、ダンサー・振付家黒田育世さん(BATIK 主宰)とともに古川さんが参加します。タイトルは『ブ、ブルー』。ダンス×文学のコラボレーションに真摯に挑みます。ってダンスと文学ってコラボレーションできるのか、古川さんは他ジャンルに人とコラボってるなあ、やっぱり小説家であり全身全霊のクリエイター、表現者なんだろう。


・公演日時 2009.2.14 (土) 19:30〜、2.15 (日) 15:00〜
・公演チケット前売:¥3,000 当日:¥3,500(全席自由・日時指定・税込)


Smashing Pumpkins - Mayonnaise, 21.02.2008, Munich

merkmal(初回限定盤A)(DVD付)

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リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]

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