Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

あのスニーカーはもう捨てたかい

 去年買ってからずっと履き続けていたAir JORDAN 4 RETRO(ノースカロナイナブルー×ホワイト)もソールがやられて雨の日は水が染み込むし、買い替えようと思って何ヶ月か経ってショップをチェックしていたけどいいデザインとカラーが見つからなくて困っていた。


 もともとこの靴はよしもとばなな原作「哀しい予感」を映画監督の塚本晋也演出で主演・市川実日子加瀬亮で舞台をやった時に加瀬くんが履いていて、良い感じだなあと思ってネットで探して買った。


 その時の舞台のことを書いた日記から引用。


 加瀬君扮する哲生はこんな純粋な子がいるのかという感じでしたが、そういう空気を醸し出してました。
 二回ぐらい泣いてましたが、一気に感情を爆発させれるってすごいなあ。 照明が暗がりで光が弥生と哲生をとらえた時に顔にピンスポが当たると加瀬君の目が涙で溢れ光り、頬を涙が流れていく。キレイなシーンだった。

 ビビったのは通路が道として何度も使われるんだけど、わりと始まって最初の頃に哲生と弥生が歩いてくるシーンがあって、僕の横の通路を何度か通るんだけど、立ち止まって話す時に左手に市川さん、真後ろに加瀬君が半径1メートル以内にいて、近すぎるしライト当たってるから首もきょろきょろできないから市川さんを見たら目が合って、合ったような、市川さんの目に吸い込まれるような気がして『うわぁ』って思って目を逸らして彼女の足下を見ていました。

 なぜかとても緊張しました、僕が見られているわけでもないに。すごく貴重な体験だった。演技してる人のテリトリーに入るとこんな空気なんだって肌に染みました。


 この靴を僕が語る時にはこの舞台ありきです、買おうと思ったきっかけだから。今まで人生でNIKEのスニーカー2、30足は買ってるけど初の「Air JORDAN」だったな。


 で、探しても欲しいってのがなかったからもう試しでNIKEのサイトにある何種類かのスニーカーの中から選んで、その商品のカラーリングを自分なりにカスタマできるNIKE:IDってのがあったのでやってみた。発注して三週間ぐらいでくるんだけど、昨日来た。


 足を入れる部分をピンクじゃなくてオレンジにすべきだったと後悔はしたが、青とピンクがかなり爽やかな感じになっていて自分としては好きなカラーリングになった。
 足の踵部分には好きなローマ字が入れれるので「LIKE A」「SWIMMING」と入れた。本当は「LIKE A SWIMMING ANGEL」を分けて入れたかったんだけど文字数的に無理でした。残念。
 「LIKE A SWIMMING ANGEL」ってのは大塚英志「摩陀羅 天使篇1 ロレトの連祷」って文庫の中のある章タイトルが「泳ぐ天使のように」だったのでそこから取った、正確な英訳ではないだろうけど感じがよくて。昔からアドレスとかに使ってるので自分でも親しみがある。

 
 RUNNING用にも使うつもりだけど、SWIMMINGってあるからね、泳ぐように走れないけど、泳ぎも得意ではないけどさ。時間とか刻(とき)って流れていくもので、人生は川とかに例えたりする。流れていくものならば泳いでいる方が合っている、と思う。


 NIKEだとエアフットスケープ(初期)やエアズームサイズミック、エアズームヘイヴンとかのデザインと履き心地もいいものを買いたいと思えるカラーリングで復刻してくれたらすぐに買うんだけどなあ。

[rakuten:l-a-avenue:10000046:detail]

哀しい予感 (幻冬舎文庫)

哀しい予感 (幻冬舎文庫)