Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『Pay No Mind』



 世田谷文学館での『岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ』は平日だけどわりとお客さんいた。土日はかなり混んでるかもしれない。あと岡崎京子作品読んでたら泣きそうになりますね、岡崎さんの台詞とかはやはり強度がハンパない。



惨劇が起こる。
しかし、それはよくあること。よく起こりえること。
チューリップの花びらが散るように。
むしろ、穏やかに起きる。
ごらん、窓の外を。
全てのことが起こりうるのを。
リバーズ・エッジ」あとがきより


 『岡崎京子 戦場のガールズ・ライフ』の大塚英志さんの岡崎評読んだ。「最後の少女まんが家」であったはずの岡崎さんたち世代がエロ本やサブカル雑誌から出ていかねばならなかったこと、のちの世代は岡崎さんの作った道をいけばよかった話とかデビュー作の担当編集者だからね、大塚さん。
 『バージン』とか初期の髪の毛とかの感じとか『摩陀羅』初期の田島昭宇さんの画と重なるような。大塚さんが角川でメディアミックスしたるわと前角川社長に言って『摩陀羅』始めるときに新人の田島さんを引っ張ったのはなんかあるのかなあとお二人のファンであると思ったりもする。
 のちに大塚さんはなぜ新人の田島昭宇さんに『摩陀羅』を描かせようとしたのかみたいな問いに「そのとき、そこにいたから」となにかに書かれていた記憶はあるんだが。でも、それが人生においては一番大事な事ではあるんだよね。
 『チワワちゃん』が『pink』『リバーズ・エッジ』『ヘルタースケルター』並みに傑作だと思うのは、ネットが今みたいに当たり前になる以前に個人はいくつものレイヤーで生きていてそれぞれ相対する他者ごとに違う顔がありそれらの集合体が自分(私)であることを描き出しちゃってるから好きな作品。


Madeon - Pay No Mind (ft. Passion Pit)




 九龍ジョーさん新刊『メモリースティック』を読む。立川志らく師匠の『雨ン中の、らくだ』も九龍さんと会う前に読んでいたり、談志師匠からの九龍さんの台詞に泣けそうになったり、他にも九龍さんがオススメされていて大森靖子さん聞きだしたりとかしていて、B&Bの刊行イベントでは松江監督『ライブテープ』の二年後のドキュメンタリーを観たりしたけど本当に九龍さんは男同士を結びつける、男お見合いのプロだし面白い繋がりを作っていける観察眼や編集者としての資質が高いのだなあと改めて感じた。



 午前中に『岡崎京子展』に行き、夜は九龍ジョーさんの新刊刊行イベントで下北沢のB&Bに行き、原カントさんや木村綾子さん、映画監督の河合宏樹さんにお会いする。九龍さんとトークされた松江哲明監督は園子温監督と初めてお会いして呑ませていただいた時にいらしたとか、昨日園さんに会ったしとかリンクありつつ、charlieがNHKでお仕事だったので渋谷での飲みに下北沢からチャリ飛ばして二十分かからずに到着したら西田さんと吉田さんもいて野郎四人で呑む。帰りにcharlieホテルまで送って写真を、セルカ棒こういう時にいるんだなあ、と。帰ると日付が変わっててメルマ旬報が届いていた。