Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』


監督・製作: マーティン・スコセッシ
キャスト・レオナルド・ディカプリオジョナ・ヒルマシュー・マコノヒーマーゴット・ロビージャン・デュジャルダンロブ・ライナージョン・ファヴローカイル・チャンドラー


ストーリー:学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。(シネマトゥディより)



 tohoシネマズ渋谷にて19時過ぎの回を。三時間という長尺と聞いていたので中々観るタイミングがなかったんだけど好評だしなんかテンション上がるものを観たい気持ちがあってバイト終わりに。お客さんは平日の最終回だし四割も埋まってなかったかな、でも若いと言える層だったと思う。


 すげえ楽しかった! ラリって勢いつけて金儲けてセックスしまくって、三時間が本当に短く感じる。
 『ギルバート・グレイプ』みたいなディカプリオ、船は沈まねし、顔芸最高だわ。最後の方はディカプリオが山崎邦正さんに見えてきたわ、つうか似てるんじゃないあの二人w
 実話を基にして作られた物語なんだろうけどさすがというかアメリカってこういう時の盛り上がりというかばか騒ぎとか恐れを知らないw 乱痴気騒ぎここに極まりというか。
 貧乏よりは金持ちの方が幸せなんだってクスリも決めて性欲満たしてファッキン何が悪いんだよ、と欲望を肯定してるから観てて気持ちいい。やりすぎたらつうか捕まるけどね。あいつら最低だろうけど憎めないよなあ。また、観たいとかはわかる感じだった。



↑冒頭でジョーダンにドラッグやって毎日二回はオナニーして下半身をリラックスさせるんだっていう最初の会社の上司というかすげえやり手のこのおっさんにジョーダンが引き込まれて影響を受けるように観客の僕らもこのおっさんに魅せられていくのがこの映画に入っていけるポイントなんだろう、良い顔のおっさんだ。



↑この嫁になる人のビッチ感というかキレイなんだけどね。最後のディカプリオとの行為の時の顔が彼女を求めるディカプリオの顔と対照的ですごく哀しいといういろんなものが終わったって感じになるシーンだった。



↑こんな狂乱あったら楽しいだろうなあ、みんなどこかおかしいと思ってもこの愉楽から出て行きたいとは思わないだろう。やればやるだけいろいろやれるんだから。
 『バスケットボール・ダイアリーズ』を高校ぐらいで観た時はディカプリオはアイドルだったけど、三十代になっておっさんになってるけど刻んできたものを出し尽くしてるのにたまに覗かせる『ギルバート・グレイプ』の時みたいな無垢さとか魅力的な俳優さんなんだなあと改めて思った映画。
 おっぱいの乱れうちみたいな下品で素敵な画とか楽しいわ。しかも笑って観えるし。R18とかもったないよなあ、中高生が観れたら最高だろうな。こういうのが社会科じゃないけど社会勉強みたいなさ、欲望というものとそれに引き換えに何を失ってしまうとか。まさしく人間って感じがする。これを観てもクスリとかセックスに興味をさらに持つかもしれないけどだけどさ欲望を封じ込めるだけではどこにも進めないしね、難しいんだろうけど。ただ、自分が中高生の時に観たらワクワクして興奮しまくったと思った。
 あと、観てて途中で『嫌われ松子の一生』よぎったのはある一人の人間の栄枯盛衰を描いているからなんだろう。
 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のドラッグ的な感じはどんどん与えてくれ!ってなる。僕だと園子温作品で吐き気するぐらいにグチャグチャにされてまた観たいと思ってからラインを知らずに飛び越えていたあの感覚。毒だからさ、一度受け入れたら元には戻れないし他のじゃ物足りない。そういう作品の強さがやっぱりあるから、また観たいという気持ちになる。やっぱり最後の方のディカプリオの顔は山崎邦正さんだろ、邦正さんモノマネしてくんねえかなあ。