Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「PEOPLE GET READY」




 春ですが、子猫も大きくなってきた。母猫に似てか鳴き声がだんだんうるさくなってきている、負の遺伝。


 秋葉原に行ってスーパーポテトという昔のファミコンソフトとかを取り扱っている店に行ってきた。実家にファミコンがあったなって思ってて法事で帰る時に確かめたら「AV仕様ファミリーコンピュータ」ではなく「スーパーファミコンジュニア」だった。↓


 「ゲームセンターCX」を見た影響もあってファミコンソフトを買ってやろうとしたらスーファミの廉価版しかなかった。実家にあったのは「MOTHER」ファミコンソフトと「MOTHER2」のスーファミソフトだけ。


 約束もしていたので秋葉原に行った。ファミコンもどきは三千も出せば買えるからいいやって思って。ちょっと調べたりして思いだしていたコナミファミコン後期のRPGラグランジュポイント」があったらまたやってみたいなって思ったんだけど店にはなかった。
 店はけっこう狭いんだけど人がたくさんいて通路も通り辛かった。まあ秋葉原だし、この手のものが好きな人が集まるから。


 一番の衝撃は実家にあって米と「MADARA」の画集の田島昭宇「マダラ・カラーズ」と一緒に送ってもらった「スーパーファミコンジュニア」が一万五千で売られていた。調べると定価は八千もしなかったのに。
 普通のスーファミは売れに売れたから数はたくさんあって価値はないんだけど、こっちは売れなかったらしく数がないみたいでアマゾンですら一番安いのがほぼ定価で売られていた。売ったら五千ぐらいにはなりそうな気がする。


 店内には懐かしいとしか言えないソフトがあった。「ゲームセンターCX」の映像や「サタスマ」でのゲーム特集が流されていた。香取慎吾と草なぎ君がゲームについて語っていた。やはり有野課長が番組でしたゲームは売れ筋になっているようだった。忍者龍拳伝とか。


 僕はなぜか小学生の時にはコナミというメーカーを完全に信頼していた所があり、当時プレイした「ワイワイワールド」や「悪魔城ドラキュラ」「がんばれゴエモン」「グーニーズ」などを目にするとテンションが上がった。



 そんなわけで人生で最初に買ってもらった「がんばれゴエモン2」と「たけしの挑戦状」を買ってみた。箱付きだと「ゴエモン2」が普通に二千円した、裸の「たけしの挑戦状」は千円だった。箱の発売日を見たら1989年だった、小二の時。十年一昔とは言うけど二十年前でした。その年に生まれた子、成人してるし。


 帰ってから繋げてみて最初に入れたのは「MOTHER」でロードしたら最後のホーリーローリーマウンテンのとこだった。音楽が懐かしい、オープニングの音楽でなんか感動してしまう感じ、ノスタルジー
 糸井重里さんを知ったのはこのソフトだったし、この間森達也さんと糸井さんの「マジョガリガリ」のトークABC本店で観たけどあの頃岡山の田舎で世界が狭かった僕が普通に東京にいてトークを観に行くようになったりする、それが二十年という歳月が経過したことを感じさせる。


 「MOTHER」も「がんばれゴエモン2」と同じ年の発売だった。確か「MOTHER」は雑誌での特集を見て気になっていて発売してすぐに買ってもらった記憶がある。今東京の我が家には初めて買ったソフトと二本目に買っていろんな意味で影響を与えられたソフトがあって、変な感じだ。


 昔プレイしたソフトを見て思い出したのは兄がいて、彼がねだってファミコンを買ってもらったのが僕が初めて「がんばれゴエモン2」を買ってもらう前ぐらいの年だったと思う。それまでは近所の友達の家に兄は本体は買ってもらえなかったのでソフトだけ買ってもらっていてそれを持っていって遊んでいたのを思い出した。それは中古ソフトの裏に消そうとしても残っている持ち主だった人の名前がそれを思い出させるスイッチ。


 兄の周りはそんな人が何人もいたし、昔ファミコン出た時は高かった。親や祖父母が子供に買い与えるには少々値がはったから。カセットも小中学生には高かったから貸しても返ってくるように後ろなどにマジックで名前を書いていたものだったなあと。その頃からファミコンも当たり前になっていったからスーファミが出てソフトの値段も上がっていってと少しずつ買い与えられるものの価格も上がった。


 そういう意味では子供にとっては好景気だったのかなとも思うが「失われた十年」の始まりとスーファミが出た時期は被っている。子供達は世間の事を知らずに遊んでいた、で大きくなって僕らの子供時代は失われたことにされているということを知る。


 たまたま遊んでいたゲームを制作した糸井さんとお世話になっていたりリスナーでもある「Life」が繋がっていたりとか、好きなものが被っている人にそういう所を介して出会ったりするとかなんだかんだでどうでもよかったようなコトが時代というか時間を越えて人に影響してくるものだと思ったりする。


 東京に出なかったらきっと映画監督の園子温さんと小説家の古川日出男さんの作品やご本人に僕は出会えなかったと思うし、出会ったらもろに影響されたり僕の二十代に影響を与えてくれたことにそういう過去のことが繋がっているのが感覚としてわかる。


 秋葉原の帰りに有楽町のビッグカメラでインナー型のイヤフォンをようやく買った。しょぼいのじゃなくてちゃんと一万ぐらいするやつ。今まではアップルのインナーイヤフォン使ってたんだけど、「マジョガリガリ」でも糸井さんが言ってて「ほぼ日」でも書いてたんだけど、イチローiPod聴いてるのはいんだけどアップル社の正規品(買った時に付いてるやつ)は音悪いからせめて一万ぐらいするので聴いてくれって言っててさすがにそう言われると僕も高いのを試そうかなって思ってて買うということに至ったわけです。

 
 で、これを書きながら「文化系トークラジオ Life」の2009年4月26日「先輩・後輩のリアル」part6(外伝1)のポッドキャストを買ったイヤフォンで聴いている。charlieの声がやけにクリアだあ〜!
http://www.tbsradio.jp/life/2009/05/2009426part6.html


 で終わったのでハナレグミ「PEOPLE GET READY」を聴いている。こんなにも音が違うんだな。高音が確実にきれいに聴こえる。やっぱりモノの値段とポテンシャルは比例するみたいだ。