Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

舌を出して飛べ

 楳図かずおわたしは真悟」を読み返す。小学生のサトルとマリンが出会ったことから始まる物語、二人から生まれたシンゴが父と母に会おうとする、やがて父・サトルからのメッセージを母・マリンに、そしてマリンからサトルへのメッセージを伝えるためにシンゴは・・・。


 最後に残ったのは・・だけだった。・・は最後の重要なメッセージ。
 この作品の世界観は楳図ワールドで圧巻だし展開も場所がどんどん変わっていく、国を越えていく宇宙にまで届く。
 80年代に書かれたのに今のネット社会を見通すかのように描かれているSFでもあり、ボーイミーツガールの物語。タイトル「わたしは真悟」の意味がわかるのは文庫コミックスでも半分以上を過ぎてから。


 最近だと家の問題でニュースとかで見るぐらいの人だが、楳図さんがね。
 しょこたんが大ファンを公言している。それで知った人も多いのかもしれない。マリンはなんとなくしょこたんに見えなくもない。正確にはマリンが世に出た後にしょこたん生まれてマンガを読んでいるわけだからマリンに憧れがあって似た感じにしたのかもしれないなあと読みながら思ったりもした。


 「漂流表室」や「14歳」なども有名だが、この作品もかなり重要な80年代のマンガだろう。
 ただ、問題は僕らが生まれた頃や90年代のサブカルチャー的な作品は書店からは消えていて、読者が偶然には出会えなくなっている。
 ヴィレッジバンガードとかサブカルに強い店に行かないと楳図作品も永井豪の「デビルマン」も岡崎京子作品も出会えなくなっていることだと思う。


 本屋には新しいものとごく一部の昔の作品や作家のものしかの広さの問題とかで取り扱えない。


 僕も「わたしは真悟」を仲俣さんから聞いて読もうと思って探したから出会っただけであって、そうでなければ僕はこの作品を読んでいない。
 名作と呼ばれるものだったりサブカル的な教養として抑えておくべき作品に出会えないのは残念だし、もったいない。そういう意味では年上の人から聞いた作品とかを探して読んだり聴いたり観たりすることは思いがけない作品にあったりすることにも繋がる。まあ、でも年齢とか世代的に受けた影響があるからどんなに勧められてもダメものはダメだったりするけどね、それはそれでいいデータにはなる。


 あとはSmashing Pumpkinsのアルバム「Zeitgeist」を聴き直してた。聴き直したら意外といいと思えた。
 買って聴いた時はやっぱスマパンは前のほうがいいなって思ったし、ジェームス・イハのいないスマパンってなあって思ってた。2000年に解散したのは結局はビリー・コーガンとジェームス・イハの確執だったし、新生スマパンにイハがいなくてもスマパンアイデンティティビリー・コーガンだから。


 最近はコートニー・ラブがビリーにキレたなんてニュースもあったけど。娘・フランシス(カート・コヴァーンとの娘)の誕生日に来れないなんてどういう事よファックみたいな。カートと付き合う前にはビリーと付き合ってたわけで最近は復縁したなんて言われてた。コートニーはオルタナティブ・ロックの両雄と付き合ってた、このゴシップクィーンはやっぱりオルタナグランジロックを語る時に絶対に外せない生き証人になってしまっている。


 オアシスのリアム・ギャラガーの子供を産んで、元リバティーンズピート・ドハーティの子供も産んでる女性が歌手デビューしたらしいが、こいつもブリテッシュロックの中で語り継がれていくロックアイコンの種を残してしまった、ものすごい嗅覚なのかなあ。リアムとピートの子供ってすげえ家庭。
 どっちもロックがなかったら完全にダメ人間ですからね、でもロックンロールを大衆に届かせて響かせて時代を変える力を持っている両者、そういう人間だから届ける事ができたとも言える。ロックンロールしか残されてない人間だから。
 

 スマパンで一番好きな曲はアルバム「Siamese Dream」の「Mayonaise」。
 スマパンを見た最初で最後は解散前のマシーナツアーだった。曲をまったく知らずに行ってしまったから思い入れがなかった、その後きちんと聴き始めて好きになった。ビリー日本大好きなんだからツアー来いって思うけど来ねえなあ。


 TBS RADIO 文化系トークラジオ Life http://www.tbsradio.jp/life/
 「方法としての体育会系」予告は興味深いというかすごくいつもと違った温度がする。
 アメリカから来日したLifeリスナーのホプソンさんが入るとまた新しい風が吹いててcharlieものってるしいいよなあ。リスナーとして聴いてて楽しいし新鮮。
 もうサブパーソナリティーじゃん!って感じで馴染んでるしホプソンさん。日本語べらべらですやん、聴いてて伊坂幸太郎作品「魔王」に出てくる英会話教室をしているアンダーソンを想像してしまった。


 この番組はcharlieと黒幕がじいちゃんになってもやっててほしい、サブパーソナリティーも入れ替わったり、何年かしたら戻ってきたりとかしてじいちゃんのcharlieと孫ぐらいのサブパーソナリティートークしたりする。
 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序の公開初日に並んでなあ」「エヴァンゲリオンって何ですか?」みたいな、でエヴァを語りだすとかね。


 次回は「方法としての体育会系」ってことだけど、僕は文化系よりな人間であるけど中学の卓球部と高校のバスケ部はキャプテンだった。卓球は強かったからキャプテンになったけど、卓球って個人種目だからまだよかった。
 バスケ部は上手くないのに毎日練習に出てるってだけでキャプテンにされた。引退試合はキャプテンなのにベンチで応援してたし、仲のよかった先輩はタメ口許してくれる人だけで後輩とはうまくやれなかった、年下との付き合い方がよくわからなった。ようするに体育会系に向いていない、先輩・後輩の関係とか嫌いだし関係があんまりうまくできない。
 練習真面目にしないから怒ってボールを床に叩きつけて部室に行っても誰も引き止めに来ないから、「ここは引き止めに来ようぜ」って思ってたけど来ないから普通に帰ったりとかしてキャプテンとかやりたくねえよって思ってたし。
 

 好きなスポーツ選手は中田英寿とか野茂英雄とかどっちも引退したけど、道を切り開いていったチャレンジャーの人だった。成功したとかしないとかじゃなくてどっちも体育会系の匂いがしないから好きだったんだよなあってここ数日の野茂の引退のニュース見て思った。先駆者は他者と絡まないで唯我独尊、やりたいことやるよ、一人でもみたいな感じがする、イチローもそうだけど個人で極めていく、責任を取っていくストイックな感じがする。


 バスケしてる時はブルズが全盛期でもちろんマイケル・ジョーダンの試合とか観てた。彼はフリースローラインから歩いてるみたいなエアウォークしてダンクする時に舌が出てて、彼は興奮すると舌が出る癖があった。
 僕が写真とか撮る時にたまに舌を出したりするのはそこの影響からだったりします。誰もわかってないだろうけど。

わたしは真悟 (Volume1) (小学館文庫)

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愛蔵版 デビルマン (KCデラックス)

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ツァイトガイスト

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魔王

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マイケル・ジョーダン / HIS AIRNESS 特別版 [DVD]

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