「クドリャフカの順番」

　一日一冊ぐらいのペースで小説をここ一週間読んでいて、本屋に行くと米澤穂信「クドリャフカの順番」があったので購入し昨日一気に読み終わった。

　＜古典部＞シリーズの第三部らしいが、一部、二部を読まずに以前出た短篇集のほうの「遠まわりする雛」は読んでいた。内容は文化祭が始まって、学内では奇妙な連続盗難事件が発生、古典部の主人公・奉太郎が事件の謎に挑むっていう話です。米澤作品の特徴の日常のミステリーですが、奉太郎の主観だけではなくて古典部に在籍する四人の目線で物語が展開し進んでいく。

　今作のキーワードは「期待」、当人が望んでも手に入らない、絶望的な差から生まれるのは「期待」でそれを相手に望むが叶えられなくなるとしたら、行き着く先は失望しかないということが物語に織り込まれている。

　さっき「コードギアス　反逆のルルーシュR２」第８話「百万のキセキ」を観る。反逆組織「黒の騎士団」のリーダーであるゼロに「期待」するイレブン（日本人だが帝国ブリタニアの占領下になりその名前は失われた）という場合とゼロはイレブンにとっての「希望」だという場合は意味合いが少し違うような気がする。

　「期待」してる人はその対象に圧倒的な（場合もあるしそうでもない場合もある）差を感じてその人に託すという状態、それが裏切られると失望、あるいは敵意さえも剥き出しにするのではないか。自分は何にもしてなかったにもかかわらず。
　「希望」は望んでいる状態、祈りに近い、祈りが叶わなかった場合はどうだろう。仕方ないと諦めるか、どうでもよくなるのかもしれない、でも神に恨み言を言うのかもしれないが。

　まあ神に祈っても祈りは神に届かないって誰だって知ってるんだけどね、だってただの虚像だから。
　ただ祈るって行為はその行為自体に意味はあると思っていて、うちの祖母は毎日お参りに行って家族の安全を拝んでいてくれる。
　それを神や仏が聞き入れて僕ら家族を守っていてくれるとはどうも思えない、ピンとこない、僕は無信仰で無宗教だから。僕は祈ってくれている拝んでくれる祖母の想いが具現化して僕ら家族にシールドのような厄避けバリアを張ってくれていると思う方が自然な気がする。

　毎度感じるが「コードギアスR２」の展開はかなり早い、そしてこんな手を使いますかと毎回思うけど、日曜の午後５時に放送しても子供はわかりやしない、大人でもわかんないこと多いけどこの人気ぶり、やっぱり国民総オタク化してんのかと思うけどおもしろければ問題はないか。大塚英志さんはこの作品をどう評価するのか気になるんだけどな。「新現実」とかで書いてくれないかなあ。

　昨日は青学の近くで数年前にドラッグストアでバイトしてた時の知り合いの姉さんに髪を切ってもらった。約半年振り以上だったし髪の量が多いのですいて切った髪の量がすごくて、軽くヅラが一人前できるぐらいだった。
　なんか青山通りにまたでかいビルが建っていた、建築途中みたいだけど全面ガラス張りだった、あれなんだ？
　シナリオセンターに行ってたのが３年ぐらい前だからその当時はよく来てたけど最近は来なくなっててホントにこの辺りは用事がない。姉さんは自分が仕事休みだったので髪を切ってくれたのだが、よく聞くと最近は働いてないらしかったりとなんだか日曜じゃなくてもよかったじゃんってことになったけど。

　僕しか昨日は切る予定がなかったので、切ってもらった後にのんびりとアロマキャンドルのお店に行ったり、渋谷方面に歩いていくと假屋崎省吾邸がこの辺だと言うので探したらあった、やっぱり豪邸でした。金がかかってるわあと一目でわかる感じの。

　そのまま渋谷まで歩いて姉さんが暇な毎日なので本を買うというのでリブロに寄った。伊坂幸太郎作品「死神の精度」と「アヒルと鴨のコインロッカー」をオススメしたら買ってた。まあこの二作品が面白いなら伊坂作品大丈夫だろうという僕の感覚なのだけど。
　
　
　で電車乗るのもなんだかなあと思って池尻大橋まで道玄坂歩いて下って、昔バイトしてたドラッグストアの横のスーパーで買い物をするというのでお付き合いし僕も食材を買ったら一緒にまとめて買ってあげるよと言われた。
　ああ、ポイントがね、貯まるからなんだねえ。千円だけ出して残りは出してもらった、その辺は適当なのがB型だなあ、年とってわがままじゃなくなったって言うけどどう見てもわがままですって発言が多くてもろにBだよ〜って、若い時どんだけひどかったんだよってツッコんだといたけど、髪切ってもらってる時に。

　兄弟は兄がいるだけで姉や妹はいないけど、姉ちゃんとか姉妹がいて買い物に付き合わされたり一緒に行くとこんな感じなんだろうなあって思ったりした、疑似体験ですか。
　姉さんからは汚い感じのパーマ（大きいロッドで巻く無造作な感じ？）を男の子にかけたいと、かけたらわりと似合うと言われたので今度かけますよと言ったらまあでも痩せなさいね、今のままだと似合わないからと言われた、はい・・・。

クドリャフカの順番 (角川文庫)

死神の精度 (文春文庫)