Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「Helpless」

 寒さが少しずつ増してきているのを実感するのは朝方。仕事終わりに外に出るとひやっとしていて空は暗い。一、二ヶ月前の同じ時間でも朝の五時で明るかった。
 とりあえずランニングは継続中で今朝も帰ってから走る、走るといっても始めたばかりでスピードも出ないし三十分で一度止まって残りの帰り道は歩く。


 空は紺色と薄い青の層、そして次第に太陽の勢力がそれらを押し上げてオレンジというか朱色みたいな色が制空権を奪って、いつしか白と青になっている。朝方なので散歩している人と、犬を連れている人が多い。今日は数匹の猫を見た。僕を見ると草むらに隠れたり車の下に潜んで状態を見守っている。


 鳩は集団で集まって誰かがまいたポップコーンみたいなものに群がる、鳩は集団で行動する。鴉は単体で餌を探している感じ、僕のランエリアでは。鴉の色は黒だけど、その黒の中に潜んでいるのは虹みたいな七色のように多様。
 光の加減で変化する黒。だから欄干に止まっている鴉の黒はいろんなものを孕んだ黒で、黒は他の色を孕んでいる。全ての色はやがて黒に収斂していくのかもしれない。


 白は他の色を孕めない、だからこそ多様性はないがそのシンプルさ故に美しく、そしていとも簡単に他の色のものに浸食され侵される。たぶん、「われらが歌う時」の主題にも通じるというか、雑種と純血について。
 今読んでいるSF「スラン」にも人間とスラン(人の思考が読めたりとかそういう能力がある)の対立とかあるし、違う彼らが交わるかどうかとか、一気に半分読んだ。面白いんだけど半分でこの感じだとあと半分でうまいこと終わるんだろうかと不安。尻つぼみにならないといいけどかなり評価の高いSFみたいだから問題ないと思うけど。


 昨日は走り終わってから寝る前に須藤元気著「神のテーブルクロス」を久しぶりに読んだ。この本を最初に読んでから意識的に動いたらいろんな人と知り合いになったり物事がシンクロニシティーを起こし始めた。
 まあ初心に戻るという意味で再読。ダイエット本を読んだだけで痩せた奴はいないとか、須藤さんのエッセイなんだけど読みやすく書いてあるし、ハッと気づかせられる瞬間がある。


 思念がやがては具現化していくというのは大事な事だと思う。暗い事考えているばっかりでいい事があるわけない。ポジティブに考えて行動しても不運な良くない事が起こった時にそれをどう捉えるのか、それをどう教訓にするのか。そういうことが須藤さんの目線で書かれていて難しくないからこの本に書かれている事は入ってくる。


 「青春リアル」と「文化系トークラジオ Life」とのコラボの「Life」放送に対しての「青春リアル」の再放送を見る。土曜録画しなかったから。charlieは出てるのわかるんだが、すげえ知り合いが「Life」リスナーとして出てテレビで普通に話しているのを見る。なにかがものすごく面白いしなにかショック! 落ちつきすぎてて怖い、今度会った時にイジれるネタにはなりました。

 
 なぜ教育テレビのこういうトークっつうか対談みたいな「しゃべり場」みたいな番組の空気感は一緒なんだろう、一度「トップランナー」でゲストが渡辺あやさんの時にスタジオに行って収録見たけど、どこかしら漂う空気がまじめなんだよなあ。局柄なのか。あんまりまじめにしないでふざけたりしてる部分があってもいいのに。と言ってもふざけたらいろんな人から怒られる局なんだよなあ。


 「Life」での柳瀬さんの発言部分が何カ所か使われてたけど、普通にギャラとかどうなってんだろうと見ながら思ってしまった。


角川の新刊を見ていたら↓


「 地球の上でビザもなく」青山真治/カバーイラスト:田島昭宇
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=200904000159


「Helpless」青山真治/イラスト:田島昭宇
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200905000135


 ってあって「 地球の上でビザもなく」ってハードカバーの新刊で映画業界のことを書いているみたい。イラストが田島昭宇氏ってだけで買ってしまう感じもするぐらいに好きな漫画家・イラストレーターなんだが。で「Helpless」は文庫なんだけどたしかハードって新潮社から出てたような気が。


 「Helpless」「ユリイカ」「サッド・ヴァケイション 」の青山真治監督作品「北九州サーガ」三部作があって、「ユリイカ」は角川から小説で出てて三島由紀夫賞取ってる。三部作目の「サッド・ヴァケイション 」は最初にたまたま小説読んでて、のちに映画化されて観に行ったんだけどそれも新潮から出てた。一部作目にあたる「Helpless」が角川から文庫で出たら「サッド・ヴァケイション 」も後に角川文庫に移行しそうな気がする。


 なんとなく予想だと「 地球の上でビザもなく」が刊行されたらABCで青山さんと佐々木敦さんのトークとかのイベントがしそうな気がするんだよなあ。


エクス・ポナイト VOL.2
http://d.hatena.ne.jp/likeaswimmingangel/20080726


 ↑のイベントで青山真治さんがいらして酔っぱらったcharlieをエレベーターに乗せた時に青山さんに「福岡の後輩が泥酔してますよ!」って言ったらなんでか歌を歌い始めてcharlieもそれ歌い始めたんだけどあの曲ってなんだったんだろう。このイベントって青山真治中原昌也古川日出男の三氏が三島賞受賞作家で三島賞が三人いるっていうある意味ですげえことになってた。今思うと。

ユリイカ (角川文庫)

ユリイカ (角川文庫)

あらゆる場所に花束が… (新潮文庫)

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LOVE

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