マイク・ミルズ監督『20センチュリー・ウーマン』公開初日最初の回で新宿ピカデリーで鑑賞。
1979年、戦前の「大恐慌時代」生まれの55歳のシングルマザー・ドロシア、息子の15歳のジェイミー。マイク・ミルズ監督のお母さんと自分の関係のことを描いたんだろうけど、すんごいその時代というのが伝わってくる。カーター大統領最後の一年だっけな。
ビジュアルもキャラクターも音楽もすんなり自然に受け入れて観れた。トーキングヘッズやブラックフラッグで踊る若い世代、母はなんでこんなヘタな演奏なのか理解できない、技術じゃなくて衝動なんだって踊る、前の世代と違う躍りと思想。
二つ上の幼馴染みのジュリー。こんな子が夜な夜な自分の部屋にやってきたは一緒にベッドで寝るのにヤらせてくれない、地元出戻り組の間借りしているパンクな写真家のアビー、彼にパンクを教える。この女優さん『フランシス・ハ』の人だったのか!、間借りしている自動車修理工でヒッピー生活していた母と息子の間ぐらいの年齢不詳のウィリアム、離婚してから母と息子の生活に彼らがいる。
いつもスケボーを持っている彼、タバコをふかす両親がセラピストの幼馴染みの彼女。ビジュアルだけいい感じの作品かと思ったらすんごいよかった。お母さんも魅力的だし、エル・ファニングくそかわいいし、こういう感じで日本の90年代を舞台にした映画を撮ってください誰か!つうか『リバーズ・エッジ』映像化するならこういうことだと思うぞ!
エル・ファニングのくわえタバコカッコよすぎたわ。あと主人公のジェイミーのスケボー乗っていくシーンとかよすぎ。物語のラストで主要人物のその後について短い説明があるの大好き。ああ、あいつらこの後いろんな人生を送ったんだなあ、と思うから。余韻が残る素晴らしい映画でした。