Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『女たち三百人の裏切りの書』


 昨日(正確には日付またいだから今日だけど)『水道橋博士のメルマ旬報』vol.60配信されました。連載『碇のむきだし』は短編『トマト』です。兎丸愛美さんの写真を今回も使わせてもらってます。書いてからなんかこの顔の写真使わせてもらいたいなと思ったんです。




 古川日出男著『女たち三百人の裏切りの書』出てた! 連載で追いかけてたけど『アラビアの夜の種族』好きだった人にはオススメ。幻視者としてのフルカワヒデオ小説。





 『女たち三百人の裏切りの書』帯を開くとこうなる!そして古川さんはこの作品を書くときには最初は小説を手書きで書いてからパソコンで打ったはずだが、開いたところには古川さんが書いた文字も印刷されている。
 



 古川さんがデビュー前に書いた『ウィザードリィ外伝? 砂の王』ノベライズが下敷きとなった『アラビアの夜の種族』から螺旋階段を上った進化系が『女たち三百人の裏切りの書』でありこの過去を描いたもの対として未来を描いているのが連載中の『あるいは修羅の十億年』であり、そちらは『サウンドトラック』の進化系だと僕は読んでいて感じている。
 古川さんには『女たち三百人の裏切りの書』は連載中ずっと追いかけて読んでいますと伝えていた。それは本にはならなかった『黒いアジアたち』を僕が途中で連載を追いかけなくなったことで出なくなった責任が僕にもあると思ったからだった。どう考えても頭のおかしい読者だが古川さんは僕が伝えたことに対して書き終わるという債務を自分に負わせてくれたと最終話が終わった後のあとのメールの返信で返してもらった。『黒いアジアたち』が出なくなった理由は『小説のデーモン』に書かれているが、ある一定の読者が自分の好きな著者の連載を追うことはたぶん大きな意味がある。

女たち三百人の裏切りの書

女たち三百人の裏切りの書