『女たち三百人の裏切りの書』最終話、『あるいは修羅の十億年』第一話、『十九歳の地図』解説『「末っ子の文学」試論として』と年始から古川日出男祭り。
以前に書いた小説を新人賞の座談会で中上健次の直接ではないが受けた人の影響を受けている文章だといった意味の事を言われたことがあるけど、まあ僕よりも十歳とか上で文学かじってれば中上健次は読んでるだろうしなあとは思う。
あと僕は大塚英志作品をマンガやラノベの方をずっと読んでいたので大塚さんの仕掛けとしてラノベを読んでると大江健三郎や中上健次に出会ってしまうように意図的に書かれたタイトルとかあったりしたのでそっちの影響もある。
古川さんは中上健次的というよりは長兄と年齢が離れているとか末っ子としての部分とか無意識でも中上健次にシンパシーを覚える部分はあると思う。『聖家族』がどこか古川さんの自伝であるように、あの作品の兄と弟の関係を見れば著者である古川さんは弟の視線で物語を書いている。
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/01/07
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