Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『さや侍』





監督・脚本:松本人志
キャスト:野見隆明熊田聖亜、りょう、ROLLY、腹筋善之助、國村隼伊武雅刀板尾創路柄本時生


ストーリー・伊香藩水位微調役であった野見勘十郎は、侍として戦う事をやめ脱藩、娘のたえを連れてあてのない逃避行を続けていた。彼は刀を捨て、腰には鞘のみを差しており、そんな父に対したえは反発していた。懸賞金がかけられた勘十郎は、多幸藩の追手によって捕らわれの身に。そんな勘十郎に対し多幸藩主は奇抜な試練を与える。それは、笑顔を忘れてしまった若君を笑わせる事が出来れば無罪放免、できなければ切腹というものだった…。


 そんなわけでダウンタウンの松本さんの映画三作目をバイト終わりに観に行ってきた。前作『しんぼる』のラストは麻原か?とツッコミを観ながら入れそうになってしまったが、今回は『働くおっさん劇場』に出ていた野見さんが主役。


 『いいとも』で松本さんが友達の輪でゲストで出てた時に言ってたのは松本さんは変装したり隠れて助監督に指示出してその助監が野見さんに指示出してという感じで野見さんには脚本も渡されずにその日いきなり三十日の業をやらされてたらしい。
 野見さんは何の作品を撮っているのかも松本さんが監督なのも知らずにやっていたらしい。出ている役者陣も野見さんに話しかけられても無視しろという指令のもと無視。話かけると野見さんが調子に乗るから。


 刀を持たずにさやのみを持つ武士。これについても松本さんが普段の野見さんが携帯の料金を延滞しもう使えなくなった携帯を胸ポケットに入れている所からヒントを得たと語っていた。それはなけなしのプライドなのか、なんなのか。


 人を笑わせる事と笑われる事は違う。今作では野見さんは様々な事をして若君を笑わそうとするが、人に笑われてでも生きようとする事だったり、娘の前でどう父親は父親として生き様を見せるのか?


 最後の方は少しうるっとしてしまった。テンポよかったのか一時間四十分は早く感じた。やっぱり『VISUALBUM』の時点で映画を撮っていたらまた違う映画監督になっていたのかもしれないなあとか思ってしまうのはずっと松本さんの笑いが好きで見続けているからなのかなあ。


 松本人志好きなら観に行ったらいんじゃないかなと思います。


 プライドとか生き様について考えないといけないなあとはまあよくこの頃考えますね、世知辛い世の中なんで。

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