Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『信号の欠けた夜』

 18日消印締め切りだった新人賞をその日の深夜の一時まで書いて深夜の世田谷郵便局に歩いて出しに行ってとかで読みかけだったポール・オースター『ムーン・パレス』ももう少しで読了。


 休みだったので銀行行ったりとかして本屋でポール・オースター特集号の『モンキービジネス』と殊能将之ハサミ男』を買ってしまい、さらに積読本がたまる。
 とりあえず『ムーン・パレス』読み終わったら新人賞を送った星海社から出た『サクラコ・アトミカ』読んでリバティーンズの本読んでとか消化していかないとなあと思う。アウトプットした後のインプット。


 家からわりと近い場所で黒田潔 × 古川日出男 展覧会『舗装道路の消えた世界』というのがあってクロージングイベントに行こうと思って予約した。
http://3d.public-image.org/?p=3995


 夕方渋谷に行ってまた本屋で最新号の『SWITCH』に連載されている古川日出男『小説のデーモンたち』第三回を読む。
 福島出身の古川さんの小説の創作論と今回の地震の事についてのドキュメンタリーな文章。『黒いアジアたち』の行方について。クロージングイベントで古川さんに久しぶりに会えるのは嬉しいが『小説のデーモンたち』読むと僕には何が言えるんだろう。


 昨日の『キラキラ』で宇多丸さんが自分をモデルにしたキャラが『多重人格探偵サイコ』に出ているというので調べてみたら確かに似ていた。


 タワレコ清志郎さん表紙の『風とロック』をゲット。ディレクターの箭内さん
も福島出身だし最後の方にはメッセージがあったり、『ずっとウソだった』を歌った斉藤和義さんのインタビューもあったけど清志郎さんに対しての想いも言っていてだから『ずっとウソだった』を歌ったんだと感じた。


 シネマライズの地下の映画館部分がライブハウスになった渋谷WWWに初めて行ってシグナレス ファーストアルバム"NO SIGNAL" リリースパーティ『信号の欠けた夜』(シグナレス / DE DE MOUSE / やけのはら+ドリアン / アナ / DJ FUKUYOKA(Sunrain Records))に行く。


 2002年に上京した頃はまだ単館系という言葉はあったし、僕が上京した年にシネマライズで観たのは『アメリ』『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』『ピンポン』で『ピンポン』を観たあの日はなんか期待に溢れた。僕らの日本映画が始まったと思えた。


 『ピンポン』『木更津キャッツアイ』の映画の大ヒットは単館系で公開して全国公開への流れとかに結びついたけど、シネコンが全国にできることによって単館系の映画もそこで上映されるようになり単館系映画館は去年今年に入り渋谷などの東京の今まで単館系を牽引してきた劇場は閉館、ライズのように規模の縮小を余儀なくされた。


 いろんな要素が絡み合って今の現状になっているがやっぱり90年代から00年代の中盤までを東京で過ごした少しでも映画好きな、全国公開の映画よりもエッジがあって個性的な革新的で確信犯な前衛的な映画が好きだった人間からすると本当に大事な場所や思い出の場所は消えていっている。


 シネマライズは僕も好きな映画館の一つだ。地下の映画館は段差のあるライブハウスになっていた。ゼロ年代は遠くになりにけりということだ。


 今回のリリパはアナとデデマウスが出るので観てみようと思ってチケを取った。トップはアナだった。アナは来週発売の三年振りのニューアルバムからだけ曲をやったけどすごくよかった。ツアーのファイナルは行こうと思うので本当に楽しみだ。
 アナのライブに行ってなかったら今の彼女と出会ってないしとか25歳以後の僕の人生はまったく違うものになっていたのは間違いない。僕が文化系よりな方面に行ったのも彼らがひとつの要因でもあるのだけども。 ニューアルバム『HOLE』については出たらクッキーシーンにレヴュー書きます。


アナ / HOLE


 で次はやけのはら+ドリアンだった。やけのはらさんのラップというかスタイルはgroup_inouを思い出させた。いやあMCっていうか話も面白く好きな曲も聴けてかなり満足。七尾旅人×やけのはら『Rollin' Rollin'』という曲を七尾さんいないからゆーきゃんさんに代わりに歌ってもらってた。


やけのはら - GOODMORNINGBABY


 DE DE MOUSEは元映画館であるのでスクリーンを使ったプレイだった。しかし踊りまくったイメージがあるんだけど、前に観たのは六本木ヒルズの映画祭のアフターイベントだったけど今回はかなりストイックに攻め立てる感じで踊りまくれないけどカッコ良かった。


 締めはもちろんシグナレスでCDで聴いてたんだけど、ゆーきゃん×あらかじめ決められた恋人たちへ=「シグナレス」の音をライブで聴くのは初めてだった。なんだかほわっとしていながらも心地よく今日の出ているメンツに共通するものがあるなあと思った。なんだか僕の周りの人が好きなのがよくわかるライブだった。


シグナレス - ローカルサーファー

ムーン・パレス (新潮文庫)

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モンキービジネス 2011 Spring vol.13 ポール・オースター号

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サクラコ・アトミカ (星海社FICTIONS)

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ハサミ男 (講談社文庫)

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SWITCH Vol.29 No.5(2011年5月号) 特集:東日本大震災

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ノー・シグナル

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HOLE

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ディス・ナイト・イズ・スティル・ヤング

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A journey to freedom

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