Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

古川日出男さんの本棚 リバイバル

古川日出男ナイト ファイナル』の時にあった『古川日出男さんの本棚 リバイバル』リスト


後藤友香『正義隊』
松本大洋『花/メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス』
大江健三郎『芽むしり仔撃ち』『同時代ゲーム
中上健次千年の愉楽』『紀州ー木の国・根の国物語』
村上春樹ねじまき鳥クロニクル』『遠い太鼓』『象の消滅
佐内正史『ロマンチック』
やなぎみわ『Elevator Girls』
マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』
E・M・フォスター『ハワーズ・エンド
ミラン・クンデラ『不滅』
ガブエル・ガルシア=マルケス百年の孤独』『コレラの時代の愛
ティーブン・エリクソン『黒い時計の旅』『真夜中に海がやってきた』『アムニジアスコープ』
ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』
マーヴィン・ビーク『行方不明のヘンテコ伯父さんからボクがもらった手紙』
ホルヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』『不死の人』
トルーマン・カポーティ『冷血』
いしいしんじ『みずうみ』
江國香織『がらくた』『思いわずらうことなく愉しく生きよ』『雨はコーラがのめない』
カズオ・イシグロわたしたちが孤児だったころ
グレアム・スウィフト『ウォーターランド』
ケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』までが前回の本棚リストで↓が今回の追加された分。

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ライフ・ラーセン『本は読めないものだから心配するな』
黒田潔『森へ』
柴田元幸ケンブリッジ・サーカス』


 僕が読んだ事あるのは『芽むしり仔撃ち』『アムニジアスコープ』『ねじまき鳥クロニクル』『雨はコーラがのめない』ぐらいで。ガブエル・ガルシア=マルケス百年の孤独』とスティーブン・エリクソン『黒い時計の旅』はずいぶん前に買ったが未だに読んでいない。


 ただ、エリクソンに関しては前の『古川日出男ナイト』の時の本棚コーナーにあって古川さんが『アムニジアスコープ』を朗読したことがあったので買って読んでいる。彼は幻視者と呼ばれているんじゃないかな、確か。


 スティーヴ・エリクソン『「幻視の作家」として知られ、その作風は縦横無尽に展開される想像力による幻想的な光景の描写、歴史の再構築、黙示録的なイメージの提示などによって特徴付けられる。』とあり、幻視者っていうとSF作家のフィリップ・K・ディックは『アメリカSFを全面批判した、ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムは、唯一ディックを称賛し、「ペテン師に囲まれた幻視者」と彼を評している。』という記述が両方ともwikiにあるのでそれと繋がる。


 『黒田育世×古川日出男『ブ、ブルー』予告プラス追記』に書いたこと。


 終わった後にはアフタートークとして翻訳家で「モンキービジネス」の責任編集をされている柴田元幸さんと黒田育世さん、古川日出男さんのトーク。物語というか創造することについて古川さんと黒田さんは同じ見識で、それでやりやすかったみたい。


 空中に混ざっている物語を、物語はすでに存在していて、それを捕まえる。それは物語に呼ばれるようなもので、古川さんは呼ばれる声を聞く耳がないといけないと。しかしみんながそれを持っていないし、持っていても声が小さいから捕まえられない人が多いって。「日出男、お前なら書ける」って言われるということを言われていた、それに黒田さんも同意していた。
 物語は自分の中からも出てくるが、実際はその空中に混ざりあって存在している物語に自分が上って捕まえに行く、呼ばれたからには全身全霊で自分の中のすべてを出し切らないと上っていけず、物語を形にはできない。

 
 柴田さんは古川さんはスティーブ・エリクソンと似ているって話で、古川さんは個人としては似てないが作家として似ていると。スティーブ・エリクソンが書いた作品を読んで、これ書かれたかあって思うことが何度もあるらしく、つまり空気から捕まえる物語が、呼ばれる物語の質が同じであるみたい。だからこれを書かれたら違うものをってことになったりするみたい。


 僕も一時古川さんとエリクソンは似てるのかなって思った事があった。でも、最近はあんまり思わないかな。『黒い時計の旅』は読んだ人からすげえとは聴いているんだが読もうってモードが発動しない。


 今、日本人作家で『幻視者』って誰だろう。古川さんの物語は日常と繋がっているし、確かに「歴史」を構築する作品もある。SF的な幻想的な光景の描写はあんまりないような気はする。

 
 昨日は朝まで『クラスヌ』でそれで帰って昼前に寝て、夕方におかんから電話があって「地震あったろ、世田谷区震度3じゃろ」と言われたが爆睡のためまったく気付かなかった。

MUSIC

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アムニジアスコープ

アムニジアスコープ

黒い時計の旅 (白水uブックス)

黒い時計の旅 (白水uブックス)