Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『古川日出男ナイト ファイナル』『CLUB SNOOZER』

 昼過ぎまで寝れずに(『王様のブランチ』に出てた古川さん見たりしたり、ツイッターしてたり、睡魔が来なくて)なんとか寝て起きてから六本木に。イベントの時にしか来なくて申し訳なのだがABC(青山ブックセンター)六本木店へ。新潮社『MUSIC』刊行イベントとして『古川日出男ナイト』があり、今回で「ファイナル」だった。


 イベントでは古川さんの『MUSIC』の朗読。小説でいうとP199からの29章を。そしてP205の六行目まで、たぶん、今確認したら、そうだと思う。北川和身=北川和美が京都にいるシーン。


 朗読後には毎回このイベントを主催している書店員の間室さんとトーク。間室さんが話す話す話す、最終兵器として古川さんからの手紙とか。古川さんとの息は、愛称はよくてお互いの信頼関係が窺える。


 今回で「ファイナル」だから今度は「エピソード2」だとか「古川日出男モーニーング」とかで復活の案を出してた。古川さんはしばらくは封印と。一年間ぐらいは集中して書きまくりたいって。


 書きたいものがあってその作品にとって必要な文体とかを考えて悩んで書き上げたら自分の核みたいなものができてくるって話とか、個別の作家の文体とかじゃなくてその作品にとって大事な文体とか舞台があるだけで、その作品にとって大事なものを見つけて書くしかないって。


 僕はトークの時にメモ取れないというか、取らない人なんだけど。取った方が後から見返せるしいいんだと思うんだけど、書いている最中にそこに自分や相手が薄まるような気がしてできない。


 でも、メモしないと忘れてしまう事の方がたくさんあって、でも大事な事や自分にとって必要なものはどこかにひっかるんじゃないかなって思ってしまう。急に思い出したり何かのきっかけであるピースとして浮かび上がるようなそういう気がしてしまってメモできない。



 で、サインしてもらった時に「クッキーシーン」に書いた『MUSIC』のレヴューを読んでくださいと渡して、『Girls』の話を少しして。


GIRLS - Lust For Life (4.3.10)


 古川さん世代のシューゲイザーとかの影響を受けたバンドが続々出てきてて、なんか一回りしてるなって言われて。『Girls』はかなり下向きだねえって言われたからライブはすげえよかったのとボーカルが『1Q84』の青豆みたいにカルト教団から逃げ出した人なんですよって僕が言った。


 まあ、二番目だったのですぐに終わった。で河村さんとか鈴木さんの知り合いの編集者の人と挨拶してツイッターで絡ませてもらってる『界遊』のメンバーの人に声をかけてもらって名刺交換。『界遊004』リリースイベント「グレイトフル・ポップ vol.1」っていうのが5月26日(水)に渋谷O-nestであるよ、行けたら行こうかな。


古川日出男ナイトvol.6
古川日出男ナイトvol.7
古川日出男ナイトvol.9 古川サンタがやって来る!


 その後家に帰ってから深夜のゼロ時になる前に、まあ十一時過ぎてチャリンコ乗って中目黒まで行って歩いて代官山UNITへ。で時間が余りすぎたので歩いてたら。結局チャリ置いたとこに戻ったのでチャリ乗ってUNITのところへ。


 『SNOOZER』のイベントの『CLUB SNOOZER』に。初めて行った。『文化系トークラジオ Life』のイベントで友達になったイゴっちは常連さんで遊びにおいでって言われてて、タナソウさんもツイッター関連で宣伝したので行ってみた。


 久しぶりにUNITに行ったけど客はかなりいたなあって思った。DJ田中亮太からスタートで酒飲みながらのんびり聴いてた。イゴっちとも中で合流というか会った。途中でフラテリス→リバティーンズ→グリーンデイでテンション上がって踊った。


 いやあ、ヴァンパイアとかMGMTとかもかかったけどやっぱりリバは上がるわ。いろんな曲が流れたし、知らない曲もタイトル思い出せない曲もたくさん合ったけど踊りたい時は踊って、独自のリズムみたいな感じでそれぞれがそれぞれに楽しんでてこういうイベントってやっぱり来ちゃえば楽しいなって、ダンス・ダンス・ダンスだね。

 
 なんだか深夜に踊ってるのって日常じゃなくて非日常で、でもそれはもちろん普段の生活の延長線上にあって、たまにある祝日とかたまのご褒美みたいにみんな楽しんでる感じだし、笑顔が多いかったなあ。


 くるり『ばらの花』が流れたんだけどけっこうみんな歌ってた。僕も歌った。驚く事に歌詞覚えてるんだよねえ。なんでか歌えてしまう歌ってすごいよね、ああジンジャエールが飲みたかったね。


 で、モーモー・ルル・ギャバンTHE CIGAVETTESがゲストバンドだった。DJ田中亮太→モーモー・ルル・ギャバン→DJ田中宗一郎→THE CIGAVETTES→DJ田中亮太→DJ田中宗一郎みたいな流れだった。


 モーモー・ルル・ギャバンはなんかね、いい意味で非常に変態的な感じですね。『MUSIC』にあった『ひじょうに天才的な猫が太陽系に100匹いる』みたいな、『ひじょうに変態的なバンドが京都にはたくさんいる』みたいなね。 


 @soichiro_tanaka あなたの世界では味方と敵しかいないんでしょうね。戦争起こしたりしないで下さいね。RT モーモー酷評してる割にイベントには呼ぶんですねー


 @soichiro_tanaka 世の中というのは、理解し合えない者同士だけがひしめきあっているんですよ。だからこそ、そこに敵/味方の壁を作らずに、時には傷つけ合いながらもコミットしていくことが大切なんです。 RT 逆に敵と味方以外なにがいるんですかね?頭悪いからよくわかんないです


モーモールルギャバン - サイケな恋人

↑この曲で「パンティ」ってコールしたよ、楽しかったなあ。group_inou初めて観た時に好きになった感触に似てるかなあ。なんかね、古川さん的な事と絡めると「まじめにフザけてる」感じがするんだよね。『野口、久津川で爆死』ってやつも面白かったなあ、最初にドラムやってた野口の話してて、でもフィクションみたいな気もするし、まあ本当でも嘘でもいいけど。


 THE CIGAVETTESはなんかね、ノレナカッタのだ。ボーカルの声とやってるガレージロックが合ってないような気がしちゃって。これも前出の古川さんに絡めると書きたい小説があったらその小説が必要としている文体や舞台や方言とかを悩んで選び抜いて書かないといけないんだけど、彼らがやろうとしている音楽にこのボーカルだと違うんじゃないかって聴きながら思ってしまった。まあ、僕が勝手に思ってるだけかもしれないし、彼らの音楽には彼のボーカルが必要なのが観てる人に違和感なかったらそれはそれでいいんだと思う。


 まあ、OASIS『Whatever』でテンション上がったり、Primal Screamの曲とかね。最後の方のタナソウさんの時に嵐『ハピネス』かかったからもう踊ったよ、やけくそにも似たダンス疲れによる脳内マヒとエンドルフィン過多で、いやあ嵐踊れる踊れる。


 で、タナソウさんが『クラスヌ』を作るきっかけを作ってくれたKONDIさん(のブログ)が亡くなったのでThe La's『There She Goes』をかけた。大切な人が逝ってしまった時の曲。イントロでその人の事知らなくても泣けてきた。彼がいなければオアシスとかプライマル・スクリームなどの多くのバンドが日本で愛されることはなかっただろうと。


The La's - There She Goes

 

 最後まで踊ってイゴっちの知り合いのスタッフのサイトウさん夫妻とお話したら奥さんがめっちゃTBSラジオのヘビーリスナーだった。しかも岡山の出身だった。あんまりこっちに来て岡山出身者に会わないのだが。
 普通に『文化系トークラジオ Life』の話とか『キラ☆キラ』とか『タマフル』聴いてますって話をした。人の繋がりでTBSラジオを聴くようになったんだけどそしたらそのラインの同じようなものが好きな人に出会う確立も高くなったし、なんだか今日はもう昨日からだけどイベントとか行ってネットで絡ませてもらってる人と実際に会ったり、初めて会う人と話したりして話したり面白いね。


 これをリア充とか言うやつもいるんだろうけど、僕はそれなりにある程度の意志を持って面白そうな所に実際に自ら行ってるし、そこで偶然とかもあるけど行動してるから人と出会えてると思う。まあ、動いてなんぼですよね。
 面白そうなとこに行くか面白そうな人に会いに行ったりするのが一番面白そうな事が起きるだろうし、そういうのが何回もあってそうじゃないことも体験すると自分にとって面白い事と面白くない事、好きな事と嫌いな事ってわかる。好きな事をする人は嫌いな事を知ってるんだよね。


 さあて、寝るっす。

MUSIC

MUSIC

snoozer ( スヌーザー ) 2010年 06月号 [雑誌]

snoozer ( スヌーザー ) 2010年 06月号 [雑誌]