Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

『エレファント』

 古川日出男『4444』43話or回「そして最後の晩餐は」更新。
 あと一回で最終回というか終わり、明日の「古川日出男ナイト」は最終会。『4444』は7月ぐらいに書籍化するみたいなことをMMMにて。


 昼間にガス・ヴァン・サント監督「エレファント」を観た。これは映画館で観た方が集中できたかなあ。ガス・ヴァン・サント作品を二作程度しか観てないけど大好きって監督でもない。「エレファント」「ラストデイズ」「パラノイドパーク」の主人公みたいな青年たちの顔の系統は似てるかなって思った。


 「1999年4月20日コロラド州で起きた、世界を震撼させた惨劇・コロンバイン高校銃乱射事件をテーマにしている」作品でハイスクールでの彼や彼女の行動や言動の雰囲気や肌触りは確かにリアルな感じというか等身大の彼らを映し出している。プロの役者を使っていない事でそういう面が上手く出ているんだろう。「ラストデイズ」だとカート・コバーンの最期の二日間を元にした映画だったが、借りたけどまだ観てない「ミルク」もだけど実際に起きている事などを元に作っている。なんだろう、ドキュメンタリーを再構築する感じでドラマを作るというかそういう感じかなあ。


 「エレファント」はすごく画がキレイで撮り方がいいなって思った。最後のあの終わり方は観た人にしこりを残すようなインパクト。


『LAST DAYS』 2006年03月21日(四年前かあ)


 シネマライズに久しぶりに行って来た。『LAST DAYS』を観るために。ニルヴァーナカート・コバーンに捧げる映画として『エレファント』などで有名なガス・ヴァン・サント監督作品。久しぶりに観た洋画だった。
(中略) 
 とりあえず、『LAST DAYS』は血を抜いたらからではなく、途中うとうとしました。主人公ブレイク(カートがモデル)が森を彷徨ったり、家でキャミソールを着てその上にジャケットを着てもなぜかカッコよかったり(普通似合わないぞ!)ギターを語り引きしたりとカートの死ぬ時3日ぐらい行方不明になっているところからのインスピレーションを得て作られてて、内容があるっていうのかないっていうのかわからない。
 よくわからない映画だ、僕は『エレファント』を借りたが観てないのだけどこの監督はあまり得意ではないと思う。
 予告篇で観て今後ライズで観たいのはジム・ジャームッシュブロークン・フラワーズ』と『ハチクロ』だね。


 カートが死んでグランジオルタナティブが死んで、オアシスとブラー戦争におけるブリットポップが現れた。今現れている若手バンド(海外の20代前後のバンド)はその二つのムーブメントを体験したからこそロックの新星がぞくぞく現れていると僕は思っている。


 ニルヴァーナの代表曲で90年代を代表する曲といえば、 『Smells Like Teen Sprit』 。


 このタイトルの由来がカートの元彼女が付けていたコロンの名前『Teen Sprit』で、ある時カートが友人に『あんたティーン・スピリットの匂いがするわよ(また、あの娘と寝てたのね)』とからかわれていたがキッカケで生まれたものだった。
 そんな由来の曲が時代を加速させ、カートの人生を加速させたのは偶然だったのか必然だったのかよくわからない。
 
 最後の三日間、カートは何を思ったのかわからない、誰もわかるはずはない。
 自らの頭に銃口を押し付け、引き金を引かないといけなかった彼の苦悩、妻と子供を残して楽になってしまったバカ野郎。
 でも、彼がいなくなっても彼の曲は残り続ける。
 

 時代が変化する時に現れるカリスマという象徴、時代を動かすのは彼等ではなく、彼等を支持する一般人大衆で、象徴が消えた時には新たな時代が始まっている。彼等はサクリファイスとして新たな時代に呑み込まれ消えていくように僕は感じる。


 最後の日には笑いたいけど、どうなんだろ。


パラノイドパーク』 2008年05月08日


 「パラノイドパーク」はガス・ヴァン・サント監督、撮影はクリストファー・ドイル。「ラストデイズ」を観た時に感じていたがこの監督の作品は僕には合わない。
 映像はキレイというか一枚ずつで成り立つ写真のような感じでいいけどまったく主人公に感情移入できないし終わり方が「えっ?」だし内容も時間軸をズラしたりしているわりには効果的ではない、途中からダラけた。
 これならば、「アイム・ノット・ゼア」か「少林少女」を観に行けばよかった。


 ってmixi日記に書いてた。どうも合わない監督らしい。画はキレイなんだけどなあ。

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