Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「故郷から10000光年」

 ジェイムズ・ティプトリー・Jr.「故郷から10000光年」を読み始め、ハーラン・エリスン世界の中心で愛を叫んだけもの」のように分厚いけども同じく短編集みたいで、一つ目を深夜の休憩中に読んだ。
 この作家さんがどういう人なのか調べてみると、お借りしたハヤカワのSF文庫を読むときは一応著者についてはwikiとかで調べてみたりはする。


 ジェイムズ・ティプトリー・Jr.という名前だが実は女性の作家でペンネーム、骨太な作品を発表する人気作家となり、筆名が男性名なこともあり「もっとも男性らしいSF作家」と評価された。
 当初は覆面作家であったが、後に女性であることが判明。SF界に「ティプトリー・ショック」と呼ばれるほどの衝撃を与えた(シオドア・スタージョンは、「ジェイムズ・ティプトリー・Jrを例外とすれば、最近のSF作家でこれはと思うのは、女性作家ばかりだ」とあるSF大会でスピーチしていた)。1987年5月19日、老人性痴呆症が悪化した夫を、前々からの取り決め通りにショットガンで射殺し、みずからも頭を撃ちぬき自殺した。71歳であった。


 この前に読んでいた「世界の合言葉は森」の著者・アーシュラ・K・ル=グウィンはSF界の女王と呼ばれていたらしいけど、ペンネームが男性名じゃなかったら同じような渾名がつけられていたのかもしれないなあ。


 深夜に「故郷から10000光年」読む前にいつもみたいに本屋に。木曜日にお手伝いがらて行かせてもらうことになった藤谷治×仲俣暁生トークセッション『演奏と読書』のために。
 「船に乗れ!」一巻は購入して日曜日を休みにしたので読もうと思って、その先の二巻、三巻はウェブ上でも読めるからと仲俣さんに言われていたんだが、どうも本という物体を読む方がしっくり来るので二巻、三巻と購入した。日曜日に一〜三巻まで読み切るのは集中力が入りそうだけどまとめて読んだ方が話に入れるしなあって思った。


 で、レジ前にあった「ヤングエース」もついでに。今回は「エヴァ」の綾波レイのフィギュア付きだった。ほんとに「エヴァ」のおまけで引っ張るなあって思うけど宝島社のファッション誌はブランドの何かを大抵つけて売り上げを上げてるし、記事とか内容だけでは雑誌が売れなくなっているのは事実だからそういうおまけ的なものを付加価値として付けるしか雑誌の売り上げは上がらないんだろうな。とか思う。
 といっても「ヤングエース」で読むのは「新世紀エヴァンゲリオン」「多重人格探偵サイコ」「黒鷺死体宅配便」ぐらい、まあ大塚英志関連が連載しているから買って読むというスタイル。


 「エヴァ」は旧劇場版のミサトの「これが大人のキスよ」の辺り、貞本さんは漫画版「エヴァ」にどう決着をつけるのか。「サイコ」は全ての始まりの辺りをのんびりとしている感じで、磨知=若女ということや美和がなんだったのかというくだりを。


 大塚英志著「摩陀羅 天使篇」でも描かれていた目的を果たすための誰かとその誰かが死んだりした時のスペアという配置が「多重人格探偵サイコ」にも描かれている。
 「摩陀羅 天使篇」自体は旧世代だったユダヤ、カオス、影王などの主要キャラから新世代のトビオなどに世代交代していくはずの物語になる予定だったので、スペアである彼らが実は主役だった。
 このスペアや「影」という辺りは大塚さんとも関係が深い西島大介作品にも描かれている。それは「アトモスフィア」や「世界の終わりの魔法使い」シリーズで。そういえば初めて西島さんを知ったのは「新現実」だった気がする。


 帰ってから走る。いつも通りの道。今日の夜から雨みたいだから明日は走れないなって思うと走らないといけないなって思って走る。
 とりあえずシャッフルしたけど今日は「古川日出男ナイトvol.9 古川サンタがやって来る!」がABC六本木店であるしと思って何度も聴いてるけど「文化系トークラジオ Life」のスプンオフ「古川日出男・東京REMIXED」を聴きながら走ろうと思って聴きながら走った。


 何回も聴いているから内容はわりと覚えているけど、古川さんが歩く事が大事だっていうのは何回聴いてもそうだなって納得するっていうか、すごくわかる感じで、古川作品読むとそれが伝わるから余計に。


 古川日出男「4444」22話「四四」配信。
 この作品群はどういう形になるんだろうかと思いながら毎週読んでる。河出書房にメールサービスに登録しておくと毎週配信の知らせと古川さんの「MMM(メールマガジンのためのメッセージ)」がメールで来る。


 そこから抜粋すると「来年以降は書店イベントは減らします。もちろん一切やらないわけではありません。また、他のかたの作品のイベントに参加したり、媒体のそういうのに参加したりは、全然します。ただね、自分の小説の「販売促進」のためだけの書店イベントに対して、疑問をおぼえはじめたのです。そこには業界的ルールがいっぱいあって、たとえば、一つの小説で複数の書店イベントを開催すると、読者が何冊も「同じ本」を買わなければ見ない――なんて事態に。そういうのは、自分のモラルに反する。だからもっと、“作品”と呼べるようなイベントだけを敢行していきたい、といまは思っています。たとえば舞台『ブ、ブルー』のような、今年十月の『フルカワヒデオ200ミニッツ』のような。そういうのが、いま現在の正直な気持ちだな。」と書いてありました。


 まあ、一冊の新刊が出て刊行イベントが何回かあると僕は何冊も買わないので告知されたイベントの中から一番行きたいのを選んでそこで本を買ってみたいなことになるのは前からで。
 今まではわりとABCでやってる「古川日出男ナイト」があればそれが一番いいなって思ってたからそれを優先してた。買わなくても参加できるとか観れるイベントなら行けそうなら行くっていうスタンス。上記で古川さんが書かれていることはものすごく読者に対して真摯な気がする。
 確かに「ブ、ブルー」「フルカワヒデオ200ミニッツ」とかのイベント自体が作品だったし、ものすごいエネルギーがあった。そういうイベントが増えるのは嬉しい、純粋に。でも、来年はけっこう本が出るみたいな話だったけど「古川日出男ナイト」があれば行きたいなって思う。空気感が非常にいいので、このイベントは。だから今日も雨だけどすごく楽しみだ。


 「東京REMIXED」を聴きながら思ったのは古川さんの声はやっぱり「大人計画」の村杉蝉之介さんの声に似ているような、古川さんをあんまり知らない時は村杉蝉之介さんに顔が似てるなって思ってたし。
 声が似てるから顔が似てるって言うんじゃなくて顔が似てるから声が似てる、おそらくは骨格が似てると声が似るとやっぱり思う。聴き終わった後にまた「タマフル」の「サタデーナイトラボ「いわもとQ & ランク王国特集」」を聴いてしまった。


 ああ、「いわもとQ」に行ってみたい。そばはあんまり好きじゃないけど天丼もありそうだし。で、「Life」のcharlieのとこまた聴いて。
 やっぱりcharlieの声ってオードリーのツッコミの若林さんの声と似てると思うんだよなあ、顔もなんとなく似てるし。


 そういえばABC(青山ブックセンター)に関することをcharlieがブログに書いてた。以前ラジオでも言っていた話の拡大版みたいな。
 「いわもとQ」芸人でありながら「加ト吉」芸人でもある社会学者ってどういうイジられ方だ。今度会った時に「いわもとQ」の場所を教えてもらおうっと。


 今年も年末にあるみたい「エクス・ポナイト VOL.5」【ポ祭2009!!!テン年代まであと2日!?】が。
 宇多丸(佐々木士郎)×佐々木中×佐々木敦 「第一回佐々木サミット」がすげえ観たいけど、けどこの日はカウントダウンだから無理っ!

ヤングエース Vol.6 2010年 01月号 [雑誌]

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エクス・ポ・ブックス1 フルカワヒデオスピークス! (エクス・ポ・ブックス 1)

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チャーリー式100Q/100A 「悩み方」を考える超・人生相談

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