Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「独白するユニバーサル横メルカトル」

 ハーラン・エリスン世界の中心で愛を叫んだけもの」をようやく読了。長かった、短編集だけど、どうも読み辛い感じで中々読み進まなかった。他の本と併読してたのもあって遅くなった。「骸の爪」や「Twitter社会論」を読んだりしてて後から読んでた方を先に読んでしまった。


 この読み辛い感じは慣れてないってのが大きいんだけど、読書離れというか本を小説をあんまり読まなくなった若者にいきなりこの手のSF小説勧めてもたぶん早めに頓挫する気がする。僕は小説読むの好きだし、古典的なSFとを読む事で何かの元ネタになったものなどを知りたいと思って読んでいるから読めるけど。


 仲俣さんにお借りしている文庫もやっと残り六冊、今月中に終わらしたいけどたぶん今年いっぱいぐらいだなあ。
 読みたい本は買っちゃうからたまる一方だし、フィリップ・K・ディックアンドロイドは電気羊の夢を見るか?」「流れよわが涙、と警官は言った」は買ったけどこれらを読んだ後になるし、昨日なんかノリで買った「機動戦士ガンダムUC」も五巻あるにはあるし。先は長い。


 「曲げられた真相」のアンソロジーの最初に入っていた平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」も読んだ。主人公というか物語の語り部が地図っていうのが視点が変わっていて面白い。モノの見方を変えると視点を変えるとよくあるミステリーが違う景色になるっていうお手本かな。


 次に読むハヤカワSFはロバート・A・ハインライン夏への扉」で装丁のデザインが扉と猫。56年の作品だからもう半世紀も前のもの。
 wikiで見ると「タイムトラベルを扱ったSF小説が直面する一般的な問題である、「自分自身との遭遇」、「未来からのタイムトラベルによる過去の変更」、「タイムトラベルを使って「将来の出来事」を変えることが倫理的かどうか」などを扱った初期のSF小説の一つである。また、「猫SF(or 猫小説)」の代表作としても知られる。」ってあった。


 僕らが見たり読んだりしてきたタイムトラベルものの原点と言えそうだ。あと「猫SF(or 猫小説)」ってのはなんか凄いな。半世紀少し前の第二次世界大戦以後に今のSFの形は作られたんだろうな、何作か読んでいるとわりと舞台とか年代が2000年代だったりする。
 当時の彼らの中では半世紀後の2000年代は手塚治虫がアトムを思い描いたように近未来で世界の構造が、文明が一気に進むと思えたんだろう。この「夏のへの扉」は新訳版も出ているので読み終わってから新しい訳者で読むとだいぶ感じが違うのだろうな、現代風の言葉になっているとだいぶ読むと感じる景色も違うはず。



 今日は津田さんや仲俣さんが出るイベントがあるそうです。


●『Twitter社会論』から考える、つぶやき型社会の捕まえ方
場所:TOKYO CULTURE CULTURE  
Open 17:30 Start 18:30 End 21:00 (予定)
前売り券2000円 当日券2500円(飲食代別途必要・ビール¥590など)


内容=「tsudaる」の語源ともなった日本随一のTwitter使い、ジャーナリスト・津田大介が、メディアの第一線で活躍する各人と Twitterについて縦横無尽に語り合います。当日は生「tsudaり」も見られるかも。もちろんお客さんの「tsudaり」も大歓迎!

今回は、津田大介速水健朗も企画に携わっている、毎回客席も超豪華・満員御礼の人気不定期イベント「夜のプロトコル」(http://www.yorutoko.com/)の番外編としての開催です。


※当日は物販コーナーにて、11月7日発売『Twitter社会論』(津田大介著、洋泉社新書y、定価777円)の販売&本をご購入・ご持参の方へのサイン会も予定しております。

(出演者プロフィール)
津田大介(@tsuda)=メディアジャーナリスト。著作権やコンテンツビジネスの動向について積極的に発言している。インターネットユーザー協会(MIAU代表理事。著書に『だれが「音楽」を殺すのか?』(翔泳社)、『仕事で差がつくすごいグーグル術』(青春出版社)など。ブログ:『音楽配信メモhttp://xtc.bz/


小林弘人(@kobahen)=株式会社インフォバーンCEO。『ワイアード』日本版、『サイゾー』創刊編集長。ブログメディア『ギズモード』の日本版を立ち上げるなど、数多くのウェブサービスに携わっている。著書に『新世紀メディア論』(バジリコ)など。公式サイトhttp://kobahencom.weblogs.jp/


仲俣暁生(@solar1964)=批評家、編集者。『シティロード』、『ワイアード』日本版、『季刊・本とコンピュータ』などの編集部を経て、現代文学からインターネットに至る同時代の表現を幅広く論じる文筆活動に入る。著書に『ポスト・ムラカミの日本文学』(朝日出版社)、『極西文学論 Westway to the World』(晶文社)など。ブログ『【海難記】Wrecked on the Sea』http://d.hatena.ne.jp/solar/


速水健朗(@gotanda6)=フリーランス編集者・ライター、ケータイ小説評論家。得意な分野はビジネスの領域から俗流若者論まで様々。著書に『タイアップの歌謡史』(洋泉社新書y)、『自分探しが止まらない』(ソフトバンク新書)、『ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち』(原書房)など。ブログ:『犬にかぶらせろ!』http://www.hayamiz.jp/


【出演予定者】津田大介 小林弘人 仲俣暁生 速水健朗ほか、飛び入りゲストの可能性あり!


 みんなイベント中にtsudaりながらトーク聞くんだろうね。

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))

夏への扉[新訳版]

夏への扉[新訳版]