Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

「ひじょうに天才的な猫が太陽系に100匹いる」

 起きて渋谷まで行ってブックファーストで本を探す。会う人が今月誕生日だったので小説をあげようと思って市川拓司「恋愛寫眞―もうひとつの物語」と野島伸司スコットランドヤード・ゲーム 」の文庫本を買って包装してもらった。どっちも読みやすいし僕が好きな作品を他人に押し付けているだけなんだけどそれでその人が面白かったらいいと思うから。


 約束が五時から髪を切ってもらう予定だったんだが、切ってもらうぶっさんが押して六時に変更してと言われた。ちなみにぶっさんは美容師の免許はあるが他の仕事をしていて知り合いとかの髪を切るときは知り合いの美容室を借りて切っている。


 時間にはルーズなことはなく四時半ぐらいに青山に着いてしまったので、ABCで時間を潰そうと思って海外文学を見ていてスティーブ・エリクソン「黒い時計の旅」がやけに目に入る置かれ方をしていて買おうか迷ったけど一時間ぐらい時間潰すためだから今度でいいやって思って、 G. ガルシア=マルケス予告された殺人の記録」ってのが薄くて買おうかと思ったけど、チャールズ・ブコウスキーの文庫もきちんと揃えてあってなんか読んでないの買おうと「勝手に生きろ!」を手に取ってレジした。


 国連大学本部のベンチに座って読み始めたら、すげえ強風で髪が風に踊り過ぎて邪魔。読んだらびっくり、前に読んでたのをまた買ってしまうという痛恨のミス。


 青山をぶらつきながら時間を潰し、青山で働き始めた専門の同級山下にメールするとまだ仕事が終わってないらしく、さらに歩いた。学生ばっかりな時間帯だった。青学の女の子はなんか可愛い感じがしてしまうのはネームバリューなのかリアルなのか少し悩む。途中で両手がないのかシャツに入れているのかわからないけどそんな学生みたいな人とすれ違って「五体不満足」の著者の 乙武さんは今何してるんだろうなって、最近メディアで見ないから。


 時間を潰していつも切ってもらう店に行ってぶっさんが少し遅れて到着して中に入った。お店のお姉さんもいるんだがぶっさんとは古くからの知り合いで時折女子トークを見せる、なんかそれが新鮮。前に切ってもらったのが半年前で髪の量が多い方なのですいてもらった。


 以前切ってもらった帰りになんか本読みたいから紹介してと言われたので伊坂幸太郎「アヒルと鴨ののコインロッカー」と「死神の精度」を教えてあげたら伊坂作品にハマったらしく、「オーデュボンの祈り」「重力ピエロ」とかぶっさんが読んでた。「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画観たけどいまいちだったらしい、僕はうまい事映像化した感じがあったんだけど。買ってきた本あげてその本の説明少しして伊坂幸太郎話をしながら髪を切ってもらった。


 で、僕が最近村上春樹の長編きちんと読んだんですよって話をして、「ノルウェイの森」が松山ケンイチ菊地凛子が主演だねって時事ネタを入れつつ、姉さんも「羊をめぐる冒険」を読み返しているって話になった。村上春樹作品読んで伊坂幸太郎作品読むとやっぱり影響受けているのがわかるって話にやっぱりなった。「春樹チルドレン」って言われるのは仕方ないなって思う。


 髪切ってもらった後にシャンプーしてもらってブローしてもらいながらもう一人のお店のお姉さんも話に参加してきた。僕が岡山出身って話になると「僕は全然岡山出身の人間に出会いませんよ、こっちで」というと彼女たちの周りにはいるらしく否定された。で「岡山出身って変人多いよね」ってある種のお決まりの流れになり、それは否定しないけども、県民性として誇る事なのか誇れない事なのかわかんないけど話のネタにはなるからいんだけど。ただ変人が多いということは嘘ではない感じがずっとしてて、比率の問題だろうけど特に上京してるようなやつはその傾向が高い、僕もまた然り。


 とりあえず岡山代表としてオダギリジョーの名前を出すといい意味ので変人評価があって、ヒロトさんもだが。で女子トークに切り替わりオダギリジョーがカッコいいと認識してしまってからは可愛くないとか女子らしい話とか梨花最近テレビ出ないよとか平子理沙話を聞かされた。女性は女同士だとこういう話してんだなって思うと喋り続ける生き物だなって感心、毎日は嫌だけどたまになら面白い。


 で、両端でお姉さんがたにブローされながら話をしたら僕のくせ毛はいい意味でのくせ毛らしくひたすらパーマかけなさいと両端から言われた。毎回髪切りにいくとパーマかけろと言われてる気がする。似合うらしい、美容師から見ると、でもワックスとかめんどくさいじゃんと思ってしまう。切り終わった髪の量がすごくて本気でいいヅラができるぐらい、半年で人の髪はめっちゃ伸びるみたい。量自体も多いのですきばさみの刃が「やばい」って感じになるらしい。ので三ヶ月に一度は切れって言われた。


 山下から連絡があって久しぶりに話でもしようって会う事になったのでお店から待ち合わせの国連大学本部に行ってから渋谷の井の頭線近くの山家に行って軽く飲みながら話をした。そこでも村上春樹話をして古川日出男作品について話して、買おうと思った「黒い時計の旅」を激押しされて、スティーブ・エリクソン古川日出男についての話になって山下的には古川さんがエリクソンの作風を真似ている感じがするってことで、僕は柴田元幸さんと古川日出男さんの対談で聞いた「同時代性」ってことが真似ているとかじゃなくて近いことを書いてしまうのは作家性が近くて書くのが遅いのか早いのかに過ぎないってことを話をした。


 平野啓一郎「決壊」をプッシュされたのであらすじを聞かされた。平野作品は読んだ事がないけど「日蝕」はさすがに読んだ方がいい気がしてきた。僕はリチャード・パワーズ「われらが歌う時」を押してみた。軽く飲みながら文芸作品の話ばっかりしてた。


 しかし、頼んだ卵焼きがほぼプレーンオムレツみたいな状態だったのが、パサパサしてんだもん。半分生みたいな中身がとろ〜としている卵焼きがいいんだけどなあ、なんで飲み屋の卵焼きは美味いか不味いかしかないのか不思議。皮のポン酢が一番美味かった、あれとたこわさだけでずっと飲めると思う。


 0時過ぎたので渋谷で別れて歩いて帰った。すぐにiPodのシャッフルでフルカワヒデオプラスの「ひじょうに天才的な猫が太陽系に100匹いる」が流れ出した。これがだいたい25分ちょいあるので聴き終わる頃にはほぼ家に着いてた。


 山下と話したら毎日家で飲むらしく、僕は人と会う時以外で家で飲むのは年に一回あるかないかで、お酒はコミュニケーションの方法でしかないので、あとは酒弱いし毎日家で飲む必要性がないなって話したら羨ましがられた。家で飲む理由が何一つない。


 去年は「エクス・ポナイト」だったけど今年はヘッズ+ヒアホン・プレゼンツ「楽しい音楽」ってイベントをやるって佐々木さんのブログに書いてあった。
 音楽雑誌編集長大座談会って企画でスヌーザー田中宗一郎さんとかも来るらしい、毎年のように雑誌の編集スタッフが消息不明のように逃げ出したりするイメージが「スヌーザー」にはあるんだがどんな人だろう。
 これで「MUSICA」の鹿野さんやロッキンの渋谷さんか山崎さん来たら、なんか荒れそうで面白そう。清志郎さんの話はしそうというか観に行く人は聞きたいだろうな。
http://expoexpo.exblog.jp/9716327/

恋愛寫眞―もうひとつの物語 (小学館文庫)

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スコットランドヤード・ゲーム (小学館文庫 の 2-1)

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黒い時計の旅 (白水uブックス)

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勝手に生きろ! (河出文庫)

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MUSIC: 無謀の季節

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